8月20日・21日に、3年ぶりの開催となる「SUMMER SONIC 2022」に初出演するイタリアのロックバンドMåneskin(マネスキン)は、今世界中のロックファンを熱狂させています!
メンバー4人全員が20代前半のバンドとは思えないほどの、卓越した演奏スキルと楽曲だけでなく、魅せるステージパフォーマンスや落ち着いた佇まい、またイタリアのブランドグッチやエトロが衣装を制作するなど、結成から6年のバンドらしからぬカリスマ性と大物感です。
イタリアで放送されている音楽オーディション番組「The X Factor」で2位を獲得した後に、「サンレモ音楽祭 2021」と「ユーロビジョン・ソング・コンテスト 2021」の優勝で一躍注目を集めました。
結成からまだ6年しか経っていませんが、TikTokでも人気となったカバー曲「Beggin’」や、2つのコンテストで優勝を勝ち取ったオリジナル曲「Zitti E Buoni」などで、世界中のロックファンから注目を集めています。
今回は、ぜひ今から知っておいて欲しい、話題のロックバンドマネスキンをご紹介します!
目次
TikTokで火が付いたイタリアンロックバンドのマネスキンとは?
ローマ発の世界的ロックバンド
マネスキンは、ヴォーカルのダミアーノ・デイヴィッド、ベースのヴィクトリア・デ・アンジェリス、ギターのトーマス・ラッジ、ドラムのイーサン・トルキオの、1999年から2001年生まれのローマ出身者4人からなるロックバンドです。
バンド名のマネスキンとは、ヴィクトリア・デ・アンジェリスの血筋のデンマーク語で月光を意味しています。
ヴィクトリアとトーマス・ラッジは中学生からの同級生で、2人とも同じ高校に通い、そこで知り合ったのがダミアーノ・デイヴィッドでした。
イーサン・トルキオは、3人がFacebookで出していたドラマー募集を見て、それに応募し加わっています。
地元で開催された高校生の音楽コンテスト「パルス」に参加する為に、2016年にバンド名をマネスキンにしました。
初めて参加したこのコンテストで、マネスキンは見事優勝。
その後は、コルソ通りやコリ・ポルトゥエンシ地区などのローマの歴史的中心地でストリートライブを行い、路上を歩いている人を立ち止まらせて聴かせるという難易度の高い環境の中で、楽曲とライヴパフォーマンスを磨いていました。
結成当初から存在が抜きんでていたマネスキンでしたが、現在のような世界的なバンドへと駆け上がったきっかけとなったのは、2017年にイタリアの音楽コンテスト番組「The X Factor」の第11シーズンで2位になったことです。
「The X Factor」は元々は2004年にイギリスで始まった番組ですが、アメリカ、フランス、オランダ、スペイン、ギリシャなどの各国で放送中又は過去放送されていました。
イタリア版は2004年から始まり、マルコ・メンゴーニやジュズィ・フェッレーリなどのイタリアや各国の音楽チャートを席巻するアーティストを多数生み出し、同番組出身アーティストのCDセールス総数は15億枚以上、チャートのNO.1シングル130作、トップ10入りアルバム350作を記録しています。
この番組に出演し知名度を上げた効果もあって、2017年11月に「The X Factor」内で演奏した「Chosen」を1st シングルとしてリリース、12月にはエド・シーランやザ・キラーズのカバーも収録したEP「Chosen」を立て続けにリリースすると、イタリア国内の音楽チャートでそれぞれ2位と3位にランクインしました。
翌年の2018年には、3月にリリースした1st アルバム「Il Ballo Della Vita」で1位を獲得し、サブスクでのトータル再生数は1億7000万回以上、アルバムはダブル・プラチナを獲得。
また10月にはドキュメンタリー映画「This Is Måneskin」も公開されています。
2019年には9月までに「Fear for Nobody」「L’altra dimensione」「Le parole lontane」のシングル3作を発表し、フランス、スペイン、ドイツなどをまわった初ツアーは14万人以上を動員しています。
ヨーロッパツアー成功の後に、ロックの聖地ロンドンに数カ月間滞在し、より音楽性とバンドスタイルを深化させたマネスキンは、エモーショナルなバラードのシングル「VENT’ANNI」をリリースしました。
マネスキンにさらに注目が集まったきっかけが、2021年3月のイタリアの国民的行事とも言える「サンレモ音楽祭」と、5月に開催されたヨーロッパ最大の音楽の祭典「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021」の優勝です。
「サンレモ音楽祭」は1951年から毎年開催されている由緒ある音楽祭であり、例年は老若男女に好まれる歌いやすいポピュラー音楽が優勝していましたが、マネスキンはまごうことなきロックチューンの「Zitti E Buoni」を、フルオーケストラと融合させたアレンジで披露し絶賛されました。
この「サンレモ音楽祭 2021」の優勝者としてマネスキンは、オランダ・ロッテルダムで開催された「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト 2021」でも「Zitti E Buoni」を演奏し優勝しています。
毎年約2億人が視聴する、テレビ番組のコンペティションの「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト」には、2021年大会は約40か国のヨーロッパ各国の代表者が参加しました。
アバやセリーヌ・ディオンといった国際的なアーティストも、「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト」の優勝です。
1956年から続くヨーロッパで最も権威のあるこのコンペティションでのイタリア勢の優勝は、31年ぶりのマネスキンを含めて僅か3組だけです。
また優勝した際にダミアーノ・デイヴィッドが『ロックンロールは決して死なない!』と叫んだエピソードは、すでに伝説化しています。
新世代のアイコンとも言えるダミアーノ・デイヴィッドは他にも、『ロックを復活させたいとは考えていない。自分達の音楽でどこに行くのかを見るだけ』『自分達にとって最も価値のあることは、支持してくれている人が、マネスキンを理解して、自分らしくいることの大切さを理解してくれていること』とも発言しています。
2冠を勝ち取る原動力となった「Zitti E Buoni」が、「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト 2021」の翌日にSpotifyで約400万回再生という、イタリアの楽曲として史上最多の再生回数を記録しました。
これにより世界的バンドへの切符を手にしたマネスキンは、2017年リリースの1st EP「Chosen」に収録されている、アメリカのバンドザ・フォー・シーズンズのカバー曲「Beggin’」で、Spotifyの2021年7月6日付グローバルTOP50チャートで1位を獲得し、全世界で11億回を超える再生回数を記録。
さらには全英シングルチャートでも、「Beggin’」と「I Wanna Be Your Slave」の2曲がイタリアのアーティストとしては初のTOP10に同時ランクインも果たしています。
ロックスター然したマネスキンのルックスと、楽曲のシンプルさは、短い時間でのわかりやすさが求められるTikTokとの親和性がとても高く、ハッシュタグ「#maneskin」「#Beggin’」を介して世界中に広く知られる存在となりました。
そして当然のように「MTVヨーロッパ・ミュージック・アワード 2021」でも、コールドプレイやフー・ファイターズ、ザ・キラーズらもノミネートされた中、最優秀ロック賞を受賞し、2021年に最も優れていたロックアーティストに選ばれました。
2021年頃から日本でも徐々に知名度を上げてきており、6月にはバンド公式TikTokアカウントでベルリンでのライブ映像配信や、10月にも2nd アルバム「Teatro d’ira – Vol.I」の日本盤もリリースしています。
そして、2022年に3年ぶりに開催される「SUMMER SONIC 2022」にて、待望の初来日ライブが決定しています!
メンバーは、『日本でのライヴが待ちきれない!日本の伝統的な料理を食べ文化を感じたい。8月をとても楽しみにしているよ!』とコメントしています。