3月14日、15日に渋谷クアトロにて4公演に渡るワンマンライブ「メジャー入り初のワンマンライブ!2年もLIVEしてなかったからリバビリさせてや!本気の2DAYS、2番勝負!〜あの日の俺らを取り戻す〜(エモぉー)」を行ったNon Stop Rabbit(ノンラビ)。
カルチャ編集部は2日目第3部公演に参戦してきました。
今回はその様子を余すことなくお伝えしていきます!
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目次
ライブレポート|「メジャー入り初のワンマンライブ!2年もLIVEしてなかったからリバビリさせてや!本気の2DAYS、2番勝負!〜あの日の俺らを取り戻す〜(エモぉー)」
Photo by 菊島明梨(@voulpiw)
開場~開演
前日の公演で、2022年7月に放送が開始されるTVアニメ「転生賢者の異世界ライフ」のOPテーマを担当することを発表したノンラビ。
そんな彼らにとって2年ぶりとなったワンマンの会場渋谷クアトロの前には開場前から長蛇の列。開場時刻になると検温・消毒などを済ませながらその列が、クアトロのホールに吸い込まれるように少しずつ短くなっていきます。
16時開演の3部公演。
15時55分に「まもなく公演が始まります。」との館内アナウンスが流れると、それまで浮き立っていた会場の雰囲気が、少し緊張感を孕んだ高揚感に包まれました。
そして定刻。パッと会場の明かりが消えると爆音のSEと共に、それをかき消さんばかりの大きな手拍子が巻き起こります。
メンバーが一人ずつ登場し、ステージの中央でファンの拍手に応えては、各々の楽器をスタンバイ。
待望の1曲目「ALSO」によって、遂にこの日の演奏が始まりました。
後のMCで判明したのですが、Dr.太我は「ALSO(オルソー)」をずっと「アルソ」と読んでいたんだとか…。
「昔々」|最初から最高潮ボルテージ
Photo by 菊島明梨(@voulpiw)
「ALSO」の終了と共にBa.矢野晴人の
「昔々あるところにウサギとカメがいました。あの日敗れたウサギはこう思いました。俺たちはもう止まらない。止まらないウサギNon Stop Rabbit始めます!」
という一言。ライブではお決まりの「昔々」です。
そして続くのは、一番人気と言っても過言ではない「私面想歌」。
2曲目にして最高潮なボルテージに達した会場のファンたちも、歓声が上げられない代わりに手拍子でライブを盛り上げます。
2サビ前に発せられた矢野の「渋谷最高」という声は、文字通り口からこぼれたようでした。
間髪入れず3曲目には「BAKEMONO」。
Gt.田口達也がギターをPRSからジャズ・マスターに持ち替え、コーラスのかかった不気味なリフが、会場をこれまでと違った雰囲気に包みます。
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「アホが考えたセトリ」
ここまでノンストップで演奏してきた彼らの初めてのMC。
メンバー3人が会話している間に流れるSEが、Y(YouTuber)系バンドの彼らならではの演出で、ホッコリした人も多いのではないかと想像してしまいます。
また、このMCで明かされたのが、今公演のセットリストは太我によって組まれたということ。
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田口の「アホが考えたセトリ」「つまりこっから休みなしで飛ばす」という言葉どおり、続いて披露されたのは「三大欲求」「上向くライオン」「BIRD WIRHOUT」の3曲。
シンセサイザーや打ち込みのドラムの音に、観客の興奮もさらに高まります。手拍子を叩く腕の高さは上がり、その音はどんどん大きくなっていきました。
田口の「バラード1曲もないぞ!休むなよ!」という煽りの後には、矢野のスラップとベースソロ。
「会場のみんなと一緒にこのライブを最高のものにしたい!」というメンバーの想いが伝わってくるようでした。
続く「全部ブロック」の前には、ネットやYouTubeの発達、発展の恩恵を受けて有名になった彼らだからこそ感じる苦悩や、現代社会へのメッセージを語る田口。
会場のファンたちも熱いまなざしをステージに向け、またそれに呼応するように演奏にも熱が入ります。
3曲休みなしどころか、ほぼ4曲休みなしで演奏した彼らでしたが、ここで久々にMC。
田口と矢野は、それぞれ楽器を置き、次の曲に備えます。
ライブハウスからクラブへ
続く「Needle return」「Refutation」そして「PLOW NOW」では、これまでとは違うノンラビの魅力を観ることができました。
Photo by 菊島明梨(@voulpiw)
ミラーボールを想起させるカラフルな照明に四つ打ちのバスドラム、観客席の全員がタオルや拳を頭上高くに掲げ、踊ります。
その様子はさながらクラブのダンスホール。
EDM調のシンセサイザーによるメロディーに、ラップが絡まり、会場は間違いなく、この日一番の熱気に包まれていきます。
「PLOW NOW」から、再度田口はPRSのストラップに腕を通し、タッピングを披露します。
確かな音楽力こそ、彼らの最大の魅力の一つであると確信した瞬間でした。
Photo by 菊島明梨(@voulpiw)
そしてこの曲では、客電が100%オンになります。
サビの前に矢野が放った「全員でいくよ!渋谷!」という言葉どおり、会場が一丸となっていく様子が手に取るように分かりました。
「俺たちは異端児です」
Photo by 菊島明梨(@voulpiw)
いよいよ残すは最後の1曲のみとなったこの公演。
歪んだギターでコードを鳴らしながら、田口が想いを語ります。
「俺たちは異端児です」
「こんなアホでどうしようもない3人組でも、たった1日で生きている意味を感じられる」
ライブが出来なかった2年間、「生きている意味あんのかよ」って思っていたと語るその声には、今日という日にかけてきたバンドマンの熱が感じられました。
「優等生にならなくて良い」という言葉でMCを終え、始まった「優等生」のイントロ。
ステージの上の輝かしい姿。しかし、これまで決して全てが思い通りになったわけではないでしょう。
それでも、「自分で選んで、自分で新しい道に進んだ」3人の渾身の演奏には、観ている側も熱くなります。
演奏終了後、「勇気を出してここに来てくれたみんなに拍手!」と、自分たちを差し置いて、ファンを想うその人柄や、「また絶対会おうな!」と優しく微笑み、手を振る姿。
これまでも、そしてこれからもノンストップで走り続けるであろう彼らの挑戦をこれからも追っていきたいと思わされた公演でした。
Photo by 菊島明梨(@voulpiw)
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