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『邪魔』の大ヒットから人気ボカロPに
2012年の活動開始から、さまざまなジャンルの楽曲を制作してきたsyudou。
そんな彼が人気ボカロPとなったきっかけの1曲が、2018年に投稿された『邪魔』です。
これまで流行りのジャンルや曲調に挑戦したこともありますが、どれもヒットにはいたらず、まったく違う方向に振り切ってみようという考えで作られたのが本楽曲。
syudouの思いが詰め込まれた楽曲となっており、かわいくも無機質なミクの声と人間味のある暗い歌詞のギャップが魅力となっています。
syudouとしては当初、ミクには合わない曲だと思っていたようですが、制作してみたらミクがついてきてくれたとのこと。
ボカロ曲を作る=ミクに向いている歌を作るという路線から抜け出したことが、syudouにとってヒットのきっかけになったのでした。
これ以降、syudouは『ビターチョコデコレーション』や『コールボーイ』などの大ヒット曲を制作し、人気ボカロPの仲間入りをしていきます。
そして、2020年には働いていた会社を辞め、本格的に音楽の道へ進んでいくことを決めました。
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大切なのは“自分”を書くこと
『邪魔』のヒットを機に、syudouは音楽の方向性を大きく転換。
現在は、“自分の体験したことや気持ちの乗っているものでなくては響かない”という考えのもと、音楽制作が行われています。
言葉にしづらい感情を表現し、なおかつ多くの人が共感できる作品に仕上げられるのは、この意識があるからなのでしょう。
インタビューなどでも「より自分らしくいたい」と語られており、今後も個人の感情を大切にした活動や楽曲制作が行われていくと予想できます。
Ado『うっせぇわ』を制作!ボカロPから邦楽シーンへ!
syudouの存在を世間に広めることになった大きなきっかけが、Adoの『うっせぇわ』です。
『うっせぇわ』は、2020年10月にAdoのメジャーデビュー曲としてリリースされた楽曲。
楽曲が人気になるにつれて、syudouの名前も普段ボカロを聞かない層まで広まっていきました。
実は、本楽曲をリリースしたとき、Adoは高校3年生。
楽曲に登場する“社会人の不満”を経験したことがあるはずもなく、本人の環境とは噛み合わない状態で楽曲制作が進められていました。
しかし、妥協することなくAdoが力強い歌声で楽曲を表現しきったことで、十代だけでなく、幅広い年齢層に愛される大ヒット曲となったのです。
ちなみに『うっせぇわ』の歌唱に関しては、ほとんどAdoのセルフディレクションとのこと。
2人のセンスがぶつかり合った結果、令和の時代を表す1曲が完成しました。
このほかにも、syudouはVTuberや歌い手、リズムゲーム等への音楽提供なども多数行っています。
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TVアニメ「チェンソーマン」EDも担当!
2021年3月に『へべれけジャンキー』をリリースし、シンガーソングライターとしても活動しているsyudou。
2022年には、TVアニメ「チェンソーマン」のエンディング曲として『インザバックルーム』を制作・投稿しました。
『インザバックルーム』は、第5話のエンディングとして制作された楽曲。
アニメでは、永遠の悪魔によって主人公・デンジたちがホテルに閉じ込められてしまうという回で、楽曲でもイントロとアウトロが違和感なくループする仕掛けが施されています。
1番は主に「チェンソーマン」の作品に焦点を当てた歌詞、2番は主にsyudou個人にまつわる歌詞となっており、2つの見方ができるのもポイント。
MVも相まって考察が捗る1曲です。
また、ネットミームに詳しい方ならお察しのとおり、本楽曲のタイトルは“黄色い壁に覆われた出られない部屋”の「The BackRooms」から来ているそう。
海外人気の高い「チェンソーマン」だからこそ、海外で有名なネットミームをタイトルに用いたとのことです。
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