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Ayaseのおすすめ曲5選 Part.1
ハッピーエンダー
『ハッピーエンダー』は、2019年1月に初投稿された活動初期のボカロ曲。
投稿当時は、まだ今のような人気ボカロPではありませんでしたが、おしゃれで切ない音楽や強いメッセージ性を持つ歌詞からは、たしかに現在の“Ayaseの音楽”につながるものを感じられます。
本楽曲を一言で表すならば、「譲れないものを抱えた人の歌」。
夢や目標を抱き、現実との差から、いっそ投げ捨ててしまいたいとさえ思う人に対し、初音ミクが心地よいテンポの音楽に乗せて「心残り一粒もありませんか?」「まだ誰にも分からないでしょ」と呼びかけます。
音楽を愛し、10代で音楽の世界へ飛びこんだAyaseの初期曲という背景を知っていると、なお考えさせられる楽曲です。
また、葛藤を抱える多くの人たちが共感できる歌詞になっているのも、本楽曲が愛されている理由のひとつ。
特に「其処に愛が溢れて仕方ないから まだ手放せず握り締めているんでしょ?」という歌詞は、さまざまな方に刺さるのではないでしょうか。
フィクションブルー
『フィクションブルー』は、2019年8月31日に投稿されたボカロ曲。
青空や入道雲が描かれたMVも相まって、夏の終わり特有の切なさや儚さ、青春っぽさを強く感じる楽曲です。
ピアノ調の繊細で美しいメロディと、やや低めな初音ミクの声のアンバランスさが儚さや内に秘めた物憂げな思いを感じさせるのも、惹き寄せられるポイント。
歌詞には、“あの日”を境に別れてしまった人を思い、記憶の中で振り返る主人公の姿が綴られています。
情景が浮かぶ歌詞が主人公の感情や雰囲気を演出する音楽と重なり、まるで小説を読んでいるかのような感覚に浸れる楽曲です。
また、『ラストリゾート』の歌詞に登場する命を絶った主人公と関係があるのではないかと考えるファンも多く、物語としての考察も広く行われています。
夜撫でるメノウ
『夜撫でるメノウ』は2019年2月に投稿された楽曲。
原曲はボカロ曲ですが、上記の動画はAyaseのセルフカバーバージョンです。
メロウな雰囲気の音楽が穏やかな夜を彷彿とさせ、“愛する人との別れ”が美しく描かれている本楽曲。
Ayaseの落ち着いた歌声が楽曲のイメージともマッチしており、聞いているだけで楽曲の主人公が抱く哀愁が伝わってきます。
また、ボカロ版とセルフカバー版で、楽曲の印象が異なるのも聞いてほしいところ。
初音ミク歌唱のボカロ版では、歌声によって、儚さや美しさが強調されているのが特徴的。
“別れ”はすでに終わったこととして、前を向いているように感じられます。
一方、Ayaseのカバーでは、ケロケロボイスのようなエフェクトが使われており、雑踏の中で口ずさんでいるようなシティ感が印象的。
情感あふれる歌い方からは、別れに対する未練のようなものが感じられ、終わりを自分に言い聞かせているように感じられますよ。