目次
主な出演作品
ここからは、鈴木がこれまで出演してきた2.5次元舞台の中から特に人気のある3作品についてご紹介します。
ミュージカル「最遊記歌劇伝」 玄奘三蔵役
「最遊記歌劇伝」は、峰倉かずやの「最遊記」シリーズをミュージカル化した作品です。1作目となる「Go to the West」は2008年9月に上演され、鈴木は主人公の玄奘三蔵を演じています。
三蔵は人と妖怪が共存する大陸・桃源郷で暮らす僧侶。桃源郷は長い間平和を保っていましたが、500年前に葬られた大妖怪・牛魔王を蘇生する実験の影響で自我を失う妖怪が続出していました。三蔵は牛魔王蘇生実験を阻止するため、孫悟空、沙悟浄、猪八戒を連れて、西にある天竺という地を目指すことになります。
中国の古典「西遊記」をモチーフにしたストーリーですが、拳銃や酒、タバコ、麻雀といった現代的な要素がふんだんに盛り込まれたハードボイルドな世界観です。三蔵も僧侶でありながら酒もタバコも嗜み、プライドが高くて自己中心的な性格という型破りなキャラクターとして描かれています。
僧侶としては破戒僧ではあるものの、一行のリーダーとして冷静な判断力で窮地を切り抜けることも。鈴木は激しいアクションと丁寧な演技を通して、原作に寄り添った三蔵を演じました。
鈴木は「Go to the West」以降の公演でも三蔵を演じ続け、「異聞」と「Oasis」を除く8作品に出演。2023年に上演された最終章「外伝」のみ、三蔵と瓜二つの青年・金蟬童子としてキャスティングされています。
舞台「弱虫ペダル」荒北靖友役
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もう一度、一緒に走りたいと思ってたぜ
荒北靖友
さぁ、再びスタートを切る
俺たちは王者箱根学園
始動!!!!!!!#ドラマ弱虫ペダル
★☆★☆★☆★☆★☆★ pic.twitter.com/MFXUZ81nmM— 鈴木拡樹 (@hiroki_0604) July 5, 2016
2012年に自転車競技を題材にしたスポーツ漫画「弱虫ペダル」が初めて舞台化された際、鈴木は箱根学園の選手である荒北靖友役を演じました。
演出を西田シャトナーが手がけており、一番の見せ場である自転車シーンを「パズルライドシステム」という独自の手法で表現したことでも話題となった作品です。
「パズルライドシステム」とは、役者が自転車のハンドル部分を模した小道具のみを握って、ダッシュや足踏みでこいでいる様子を表現する方法。レースシーンではセリフを言いながら長時間足を動かし続けることになるため、役者自身もアスリート並みの体力が要求されます。
荒北は上りや平地などあらゆる場面で安定した走りができるオールラウンダーで、集団の中から後続を引き上げる役割が得意なことから「運び屋」と呼ばれている選手です。自転車競技を始める前にはリーゼントで原付スクーターを乗り回していたという過去もあり、攻撃的で皮肉屋な性格をしています。
走りのスタイルと性格が相まって、舞台上での動きがかなり多いキャラクター。鈴木は動きとセリフを両方魅せる演技にするために、顔の角度まで計算した上で演じていると明かしていました。
鈴木が荒北を演じた公演は全部で5作品あり、2014年10月上演の「箱根学園篇〜野獣覚醒〜」では主演を務めています。
舞台「刀剣乱舞」三日月宗近役
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舞台『刀剣乱舞』
また再び、はじめよう#三日月宗近#GGE#刀ステ#鈴木拡樹 #ご来場お待ちしています
★☆★☆★☆★☆★☆★ pic.twitter.com/Q3Y69URepo— 鈴木拡樹 (@hiroki_0604) September 18, 2016
「刀剣乱舞」は、日本刀をモチーフにした”刀剣男士”を育成する人気ゲームです。2.5次元舞台はミュージカル版とストレートプレイ版があり、鈴木はストレートプレイ版の方で三日月宗近役を演じています。
ストレートプレイ版は通称「刀ステ」と呼ばれ、鈴木も出演している第1作目の「虚伝 燃ゆる本能寺」は2016年5月に上演されました。
鈴木が演じる三日月は、平安時代の刀工・三条宗近に打たれた太刀がモチーフの刀剣男士。穏やかな口調と細かいことを気にしないおおらかな性格が特徴的なキャラクターで、「刀ステ」ではシリーズを通して重要な役割を担うキーパーソンとして描かれています。
中でも特に注目を集めたのは、2018年6月上演の「悲伝 結いの目の不如帰」です。これまで仲間の刀剣男士と共に歴史を守る戦いに身を投じていた三日月でしたが、「悲伝」ではほかの仲間が誰も知らない大きな秘密を抱えていることが明らかになりました。
真意を明かさないまま三日月が仲間を裏切る展開も描かれ、クライマックスで荒牧慶彦が演じる山姥切国広と斬り合いになる場面は多くのファンが涙した名シーンとなっています。
「刀ステ」シリーズは再演や外伝を含めて15作品上演されていますが、三日月にまつわる謎についてはまだ明かされていないことばかり。鈴木自身も「すべてを説明するのではなく、想像させる余地がおもしろかったり、演じる上でも醍醐味になったりするものだと感じた」と語っており、これからの展開も目が離せません。
まとめ
今回取り上げた作品のほかにも、舞台「幽☆遊☆白書」やミュージカル「SPY×FAMILY」など数多くの2.5次元舞台で大活躍している鈴木拡樹。
今後の活動については、2024年11月には天野明の大人気ミステリー漫画を原作とした舞台「鴨乃橋ロンの禁断推理」に翡翠臣疾役で出演することが発表されています。
他にも観光地を巡るツアーイベントやトークショーへの出演といった予定が目白押しなので、気になった方はぜひ公式サイトをチェックしてみてください。