呪術廻戦 – アニメの世界観を色濃く映し出すOP・EDを徹底解説!【ネタバレ有り】

呪術廻戦 – アニメの世界観を色濃く映し出すOP・EDを徹底解説!【ネタバレ有り】

2020年10月からTVアニメが放送され、ダークな世界観が話題を集めた「呪術廻戦」

2021年12月には映画も公開され、その人気は増すばかりです。

週刊少年ジャンプにて好評連載中の本作は、人間の負の感情から生まれる「呪い」と、それを祓う呪術師の物語。

自らの命を危険にさらしつつも、市民の平和を守るため、そして自らの生きる意味を見出すために戦い続ける呪術師の姿は、見る人の胸を熱くします。

そして、物語の魅力をさらに深めてくれているのが、オープニングテーマとエンディングテーマ。

この記事では、アニメ「呪術廻戦」のOP・EDの魅力を解説します。

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オープニングテーマ

第1クールオープニングテーマ:Eve「廻廻奇譚」

「呪術廻戦」第1クールのオープニングテーマはEveの「廻廻奇譚(かいかいきたん)」。インターネットを中心に活動する彼の最大のヒット曲となりました。

元々、原作ファンだったというEve。曲を制作するにあたり、漫画を1巻から最新話まで読み返したそう。「廻廻」は、「まわる」「めぐる」という意味を持ち、「奇譚」「めずらしい話」「不思議な物語」という意味です。ダークファンタジー作品であり、呪霊との戦いを繰り返す本アニメを表したタイトルだと捉えることができます。

MEMO

呪霊とは、作品内に登場する敵のこと。人間の負の感情から生まれ、一般市民には目に見えません。病院や学校など、多くの人の思い出として記憶される場所は負の感情の受け皿となり、呪霊が発生しやすいと言われています。

バンドサウンドが響くイントロから急降下し、まるでブツブツと念仏を唱えているようなAメロ、曲調が変わりハイトーンボイスが現れるBメロ、一気に加速し戦いのシーンを色濃く描くサビという構成。

Eve自身、「どうすればダークで疾走感のあるドシッと重い歌を歌えるかをものすごく考えさせられた」と発言しており、曲を通して混沌とした雰囲気と気持ちの良い疾走感に満ちた曲となっています。

サビでは


闇を祓って 闇を祓って 夜の帳が下りたら合図だ

とEveの原作愛が伺える歌詞も。

呪術師は戦いの際、呪霊を炙り出す目的で帳を下ろします。帳の内側はまるで夜のように暗くなり、帳の外からは中の様子が見えなくなります。この歌詞は、「呪術廻戦」のためだけに書かれた歌詞と言えるのではないでしょうか。

アニメのオープニングでは1番しか流れませんが、注目してほしいのが2番のサビ冒頭の歌詞。


五常を解いて 五常を解いて

という言葉が聞こえます。
五常とは、人として踏み行うべき基本の道「仁、義、礼、智、信」を指しますが、「呪術廻戦」の「ごじょう」といえば、最強呪術師の五条悟。同音異義語として言葉遊び的に組み込まれていると捉えることもできますが、アニメ後の展開で五条悟は戦いの末、獄門疆という特級呪物に封印されてしまいます。

アニメ放送開始時には、漫画ですでにこの先の展開も描かれていたため、原作を読んだEveが「五条悟の封印を解いて」という意味を込めた可能性もゼロではないでしょう。小さな仕掛けがたくさん隠されたおもちゃ箱のような一曲です。

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第2クールオープニングテーマ:Who-ya Extended「VIVID VICE」

「呪術廻戦」第2クールのオープニングテーマはWho-ya Extended(フーヤエクステンデッド)の「VIVID VICE(ヴィヴィッド ヴァイス)」。

Who-ya ExtendedはボーカルのWho-ya以外はメンバーを固定しておらず、曲に応じてメンバーを組み替えるクリエイターズユニットです。そのため、曲によっての色が全く異なり、様々な顔を楽しめるため、コアなファンに人気を誇っています。

ドラムの音が強く響き、緊迫した雰囲気が漂う本楽曲。「vivid」は、「鮮明な」「強烈な」「vice」「悪行」「犯罪」の意味を持ちます。直訳すると「強烈な悪」の意味を持ち、人々の生活を脅かす呪霊を表す言葉と捉えることができます。

オープニングの映像では、黒い傘をさして歩く登場人物の姿があります。まるで誰かのお葬式に参列しているような雰囲気です。暗い部屋で下を向く姿、イチョウが舞う中、アスファルトに落ちる涙らしきものなど、曲を通して漂う不穏な空気が第2クールを迎えたアニメの戦いの厳しさを物語ります。

主人公である虎杖悠仁は、運動能力が桁外れということ以外は普通の高校生として過ごしていましたが、呪いの王である両面宿儺の指を食べたことにより生活が激変。人間にとっては両面宿儺の指は猛毒であり、即死するはずでしたが、虎杖悠仁の特異体質により受肉してしまいます。両面宿儺の指は20本あり、どんな呪術師でもその指を消し去ることができませんでした。

そんな中現れた、両面宿儺の指に対応する器を持った虎杖悠仁。指を1本食べた時点で秘匿死刑が決定していましたが、最強の呪術師・五条悟の提案により、20本の指全てを取り込ませてから死刑と、無期限の執行猶予が与えられます。

ここで注目したいのが


千切れそうな綱の上 ただ揺らさぬように潜めるか
一か八か 駆け抜けるか 選択肢なんて 罠に見える
踏み出せ その歩を

という歌詞。

虎杖悠仁は死刑執行が決まっている身。両面宿儺の指を取り込むということしか指示されていませんが、彼は積極的に戦いの場へと赴きます。

それは、亡くなったおじいちゃんの「オマエは強いから人を助けろ」という遺言があるから。どうせ死ぬのなら、誰かが指を持ってくるのを待つだけではなく、一人でも多くの人を助けたいと歩きだす虎杖悠仁の心の強さを感じることができます。

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エンディングテーマ

第1クールエンディングテーマ:ALI「LOST IN PARADISE feat. AKLO」

「呪術廻戦」第1クールのエンディングテーマはALIの「LOST IN PARADISE feat. AKLO」。

ALIはメンバー全員が日本以外の国にルーツを持っている他国的音楽集団です。歌詞の中には英語も多く、海外のファンからも人気を博しています。

明るくポップな曲調の中、アニメーションで描かれているのは呪術師たちの休日の様子。そこには、明るい表情でヘアセットをし、ドアを開けてダンスを踊る虎杖悠仁の姿があります。ラーメンを食べ、釣りをして、と普通の男子高校生らしい日常が垣間見えます。主人公・虎杖悠仁の同級生である伏黒恵と釘崎野薔薇、最強呪術師の五条悟など、それぞれが満喫する休日は戦いの合間の平穏を感じさせます。

良い意味で日本のアニソンらしさがない本楽曲は、主にアメリカで普及している日本のアニメ配信サービス「クランチロール」アニメアワード2021で「最優秀エンディング賞」を受賞。都会的で洗礼された印象を受け、思わずステップを踏みたくなるような一曲です。

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第2クールエンディングテーマ:Cö shu Nie「give it back」

「呪術廻戦」第2クールのエンディングテーマはCö shu Nie(コシュニエ)の「give it back」。
バンド名のCö shu Nieは造語で特に意味はなく、「自分たちがその言葉の意味になる」という思いが込められています。

本楽曲でテーマとなっているのは「戻りたい場所」。


暖かい 涙で ふいに目覚めた
焦がれた 夢の続きは 何処にあるの
寂しいよ

という言葉から曲は始まります。

理想的で幸せな夢を見ていたけれど、ふと目が覚めて突き付けられる現実に寂しさを感じていると捉えることができるこの歌詞。「呪術廻戦」は、呪霊と戦っていく中で、大切な仲間の死が描かれる場面もあります。この曲の主人公を、アニメの主人公・虎杖悠仁だとすると、きっと夢の中でもう会えない仲間と楽しい時間を過ごしていたのでしょう。

タイトルである「give it back」は和訳すると「返してほしい」という意味になります。さらに曲中では「give it back」の前に「Pleace」がついているため、お願いよりも強い懇願の意味になるところも注目すべきポイント。ボーカル・中村未来の叫び声のような声も特徴的で、「お願いだから、お願いだから返してください」という思いが込められている楽曲です。

アニメのエンディング映像は主人公・虎杖悠仁や、同級生の伏黒恵、釘崎野薔薇などをスマートフォンの動画撮影機能で撮影したような雰囲気です。ここで注目すべきなのは、コートを着ていたり、吐く息が白かったりと、季節が冬であるということ。

しかし、作品の中では、ハロウィンである10月31日に「渋谷事変」という大きな戦いがあり、多くの犠牲を払いました。虎杖悠仁が仲間と出会った春、大きな戦いがあった秋、そしてみんなで楽しそうに笑いあう冬。この冬の風景が現実になることはもうありません。

そのため、エンディングの映像は、虎杖悠仁が望んでいた未来なのではないかと言われています。歌詞内にも出てくる「give it back」は、曲の終盤には「give it a shot」へと変化し、「挑戦してみる」という意味へと変わります。様々な人への想いを背負い、それでも前へ向かって進んでいく呪術師の姿を描いた一曲と言えるでしょう。

まとめ

ここまでアニメ「呪術廻戦」のオープニングテーマ・エンディングテーマを解説しました。
アニメの世界観をより深いものにし、ハッとするような伏線が張り巡らされていることもある楽曲。掘り下げるほどに新たな面が見え、とても興味深いものですよね。アニメを視聴するときには、ぜひ楽曲にも注目してみてくださいね。

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