クリープハイプ – 赤裸々な歌詞と唯一無二のハイトーン! 尾崎世界観率いるバンドとは…?

クリープハイプ – 赤裸々な歌詞と唯一無二のハイトーン! 尾崎世界観率いるバンドとは…?

一度聞いたら忘れられないようなハイトーンボイスが印象的な「クリープハイプ」

どこか自虐的で赤裸々な歌詞や、耳に残るキャッチーなメロディーが多くの人の心を掴み、2010年代にブレイクした邦楽ロックバンドの代表的な存在として今も活躍し続けています。

また、ボーカル・尾崎世界観は小説家としても活動するマルチな人物。

芥川賞候補になったことでメディアへの露出がグンと増えたため、中にはクリープハイプとしての尾崎世界観を知らない人もいるかもしれませんね。

今回はクリープハイプのメンバーや経歴、人気曲について紹介します。

クリープハイプを知らない方もそうでない方も、ぜひチェックしてみてください。

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クリープハイプの魅力

メンバー

  • 尾崎世界観(おざき せかいかん)/ボーカル、ギター
  • 小川 幸慈(おがわ ゆきちか)/ギター
  • 長谷川 カオナシ(はせがわ かおなし)/ベース
  • 小泉 拓(こいずみ たく)/ドラム

クリープハイプは2001年に結成され、2012年にメジャーデビューを果たしたロックバンド。

結成当時はスリーピースバンドでしたが、何度かのメンバー交代を経て現在は4人で活動しています。

彼らの最大の特徴であり最大の魅力といえば、ボーカル・尾崎世界観のハイトーンボイス。

最初に聞いたときは「えっ、女?いや、男!?」と迷ってしまうような独特な声をしています。

そしてそんな声で歌い上げるのが、恋や愛に赤裸々な歌詞。

言葉を選ばずに言えば「やや重い」感じもしますが、それがまた魅力。

中性的な声と相まって、男女問わず共感できる不思議な雰囲気を作り出しています。

MEMO

「クリープハイプ」というバンド名は、ボーカル・尾崎世界観が映画で聞いたセリフを組み合わせてできた造語。特に深い意味はないそうです。

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クリープハイプのメンバー

尾崎世界観(おざき せかいかん)/ボーカル、ギター


尾崎世界観はクリープハイプでボーカルとギターを務めるフロントマン。

楽曲の大半は尾崎世界観が作詞作曲を務めています。

2016年には本名の尾崎祐介という名前で小説家としてもデビューし、2020年には小説「母影(おもかげ)」が芥川賞の候補にもなりました。

MEMO

「世界観」と名乗るようになった理由は、世界に対するものの見方や考え方を表す「世界観」という言葉を用いた評価に不満を持ったからなんだそう。自らが名乗れば言われなくなると思ったんだとか。まさに独特な世界観ですね。

小川 幸慈(おがわ ゆきちか)/ギター


小川 幸慈はクリープハイプのギター担当。

おしゃれな帽子とヒゲがトレードマークの個性派ギタリストです。

ボーカル・尾崎世界観とは同い年で、コピーバンドを組んでいた18歳ごろから顔見知りなんだそう。

MEMO

尾崎世界観との出会いは対バン。
当時から世界観の存在に魅力を感じていたそうです。

長谷川 カオナシ(はせがわ かおなし)/ベース


長谷川 カオナシはクリープハイプのベース担当。

トレードマークは口元のピアスで、整った顔立ちから女性ファンも多いメンバー。

楽曲の作詞作曲を担当することがあるほか、グッズのデザインもこなすマルチな人物です。

また、ベースだけでなくピアノやバイオリンを弾くこともできるそう。

小泉 拓(こいずみ たく)/ドラム


小泉 拓はクリープハイプでドラムを務めるメンバー。

小学生の時に夏祭りで出会った和太鼓から打楽器に興味を抱き始め、ドラムを始めたそう。

クリープハイプの中では最年長であり、最年少のベース・長谷川とは約8歳ほど年が離れています。

クリープハイプの経歴

結成から約10年でメジャーデビューして以降、一気にトップバンドへと登りつめたクリープハイプ。

バンドマンとしてはもちろんのこと、楽曲提供や執筆活動などマルチに活躍する彼らがこれまでに辿ってきた道のりについてご紹介します。

結成

クリープハイプが結成されたのは2001年、彼らが高校生だった頃のこと。

「彼ら」といっても当時のメンバーで現在も活動を続けているのはボーカル・尾崎のみ。

当時は地元の友達2人を誘い、スリーピースバンドとして活動していました。

MEMO

尾崎世界観以外の初期メンバーは、ベース・安達ドラム・吉川
詳細は明らかになっていませんが、カセットテープの裏に名前の記載があるそうです。

高校卒業後、尾崎も含め一度は就職するものの、尾崎は音楽活動に専念するために約1年で退職。

メンバー編成を繰り返しつつ、下北沢を中心に積極的なライブ活動を行っていました。

しかし、2008年に当時一緒に活動していたメンバー2人が脱退してしまい、尾崎は1人での活動を余儀なくされます。

それでも「1人バンド」として弾き語りなどを続け、その後に現在のメンバーである小川・長谷川・小泉に出会い、2009年に正式加入した3名と4人で活動を本格始動させました。

MEMO

2008年に脱退した当時のメンバーはベース・西田裕作(にしだゆうさく)ドラム・美代一貴(みしろかずき)。現在この2名は「The Cheserasera」として活動しています。

本格始動〜メジャーデビュー

2009年、これまでサポートとして尾崎を支えていた3名がクリープハイプに正式に加入。

活動を本格化させると人気が急上昇し、音楽誌やラジオへの出演機会が増え始めます。

続々とファンを獲得し活動の幅を広げていく中で、2012年にはついにメジャーデビューが決定。

アルバム「死ぬまで一生愛されていると思ってたよ」をリリースすると、なんとオリコンランキングで19位を獲得しました。

半年後にリリースした1stシングル「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」はオリコンランキングで7位を記録。

さらに翌2013年にリリースしたシングル「憂、燦々」はCMのタイアップを獲得、2ndアルバム「吹きこ零れる程のI、哀、愛」は1stアルバムに続きCDショップ大賞を獲得するなど絶好調。

一気に人気バンドとしての地位を確立しました。

MEMO

この頃、尾崎世界観が原案を作った映画「自分の事ばかりで情けなくなるよ」が公開。
さらに尾崎は「SMAP」に楽曲提供を行うなどマルチに活躍し始めました。

レーベル移籍〜現在

順風満帆な彼らでしたが、2014年に大きなトラブルに巻き込まれます。

なんと「クリープハイプ名作選」というベストアルバムがバンド・事務所には知らされないままレコード会社によって制作され、そのままリリースされてしまったのです。

事態を受け、クリープハイプは「アルバムのリリースは自分たちの意思ではない」という声明を正式に発表。

この一件を機に「ユニバーサルシグマ」へと移籍し、2014年に移籍後初のシングル「百八円の恋」をリリースしました。

しかし、彼らは移籍後も様々なバッシングや葛藤に悩まされます。

それでも屈せずに活動を続け、その後も様々な楽曲をリリース。

オリコンランキングでは常に上位にランクイン、映画やCMのタイアップを続々と獲得するなど、邦楽ロック好き以外の人への知名度をグンと高めました。

さらに、2016年にはボーカル・尾崎が小説家としてデビュー。

1作のみではなくコンスタントに執筆を続け、2020年には芥川賞の候補にも選出されます。

また、その間もバンド活動は変わらず行い、楽曲のリリースや大型フェスへの出演、他アーティストとのコラボなど大活躍。

今後も音楽や文学の世界を賑わし続ける事間違いなしの存在と言えるでしょう。

クリープハイプの人気曲5選

一度聞くと忘れられないハイトーンボイスと、中毒性のあるメロディー。

クリープハイプの楽曲はそれだけでも十分楽しめますが、楽曲の世界観もまた独特で魅力的です。

どこか癖になってしまうような重さとメンヘラ感を兼ね備えており、共感を覚えたり「こんな女いたなぁ」なんて過去を思ったりしながら、各々楽曲の世界に浸ることができるでしょう。

活動歴も長くリリース数も多い彼らの楽曲を5曲厳選するのは非常に困難ですが、個人的に「クリープハイプといえば!」な5曲をご紹介します。

イノチミジカシコイセヨオトメ

「イノチミジカシコイセヨオトメ」は、2012年にリリースされたメジャーデビューアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」に収録されている楽曲。

と言ってもこちらは再収録されたもので、同曲はインディーズ時代から演奏されていた歴史の長い楽曲。

一番最初はインディーズ時代の自主制作音源「東京とライブ」に収録&リリースされました。

同曲の主人公は18禁のお店で働く女性。

孤独感とも虚無感とも言える複雑な心情が関西弁を織り交ぜながら歌われています。

とはいえ聴き終わった後に気持ちが暗くなるような楽曲ではなく、自分の現状を見つめ直したくなるような不思議な気分になる楽曲です。

愛の標識

「愛の標識」メジャーデビューアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」に収録されている楽曲。

ちなみに、アルバム名は同曲の歌い出しの歌詞でもあります。

<死ぬまで一生愛されてると思ってたよ/信じていたのに嘘だったんだ>という歌い出しからお分りいただけるとおり、楽曲で歌われているのは恋人との別れ。

<一段低い所に置き換えたシャワーが/たまらなくこの上なく愛しかったよ>というフレーズから男性目線の楽曲であると思われますが、同棲からの破局を経験したことがある人なら男女問わず共感できます。

とてもリアルな歌詞なので、破局したばかりの方は少し傷が癒えて思い出に浸れるようになってから聴くのがオススメ。

生傷だと沁みすぎてしまうかもしれません。

憂、燦々

「憂、燦々(ゆう、さんさん)」は、クリープハイプの3rdシングル。

日焼け止めのCMソングとして書き下ろされた楽曲で、夏を思わせるようなキャッチーなメロディーが印象的な楽曲です。

当初は「YOU SUN,SUN」という案が提示されていたようですが、その後ディレクターのアイディアで「憂、燦々」に変更。

「憂」「燦々」という文字に表れているように、楽曲では燦々と愛しているようでいて憂いをたっぷり含んだ一途な想いが歌われています。

人気俳優・池松壮亮黒川芽以が出演するドラマ仕立てのMVも必見です!

ラブホテル

「ラブホテル」2ndアルバム「吹きこ零れる程のI、哀、愛」に収録されている楽曲。

ストレートすぎるタイトルに驚いた方も多いかと思いますが、歌詞の内容もドキドキ。

<夏のせい/夏のせい/夏のせいにしたらいい>なんて、聞いただけで「なになに!?」と浮足立ってしまいますよね。

とはいえ、全体を通して歌われているのはある女の子の寂しさ。

遊びの恋だと薄々分かっていながらも、相手に惹かれ体を重ねてしまう孤独感が滲みでています。

<これから季節が冬になってしまったら/誰かが温めてくれるんだよ>というフレーズは、「別にあなたじゃなくてもいいんだけど」とでもいうような強がりと男性への依存心が表れていて秀逸。

ぜひ一曲通して聴いてみてくださいね。

「栞」は、2018年にリリースされた5thアルバム「泣きたくなるほど嬉しい日々に」に収録されている楽曲。

元々は「FM802 × TSUTAYA ACCESS!」のキャンペーンとして尾崎世界観が作詞・作曲を手がけました。

<桜散る桜散る/お別れの時間がきて>という歌詞から分かる通り、楽曲のテーマは春の別れ。

直後に続く<「ちょっといたい/もっといたい/ずっといたいのにな」>という歌詞はとりわけ切なさを感じます。

いい意味でクリープハイプらしくない、綺麗な別れが歌われている一曲ですね。

同曲はのちに映画「14歳の栞」の主題歌としても起用されました。

MEMO

「FM802 × TSUTAYA ACCESS!」キャンペーンでは、同曲をあいみょんスガシカオ、「sumika」のボーカル・片岡健太や「04 Limited Sazabys」のGENが歌う姿が公開されました。

最新情報

n-buna(ヨルシカ)がリアレンジ手掛けた「ex ダーリン」バンドVer.をメジャー10周年記念日にリリース

クリープハイプが、メジャーデビュー10周年記念日となる4月18日「ex ダーリン」を配信リリースすることが発表されました。

同曲は、1stアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」の初回限定盤、ボーナストラックに収録されている楽曲で、今回はヨルシカn-bunaがリアレンジを手掛けています。

クリープハイプのまとめ

様々な困難を乗り越え、確固たる地位を確立しつつある「クリープハイプ」

今後も音楽界のみならず、文学界や芸能界など様々な世界を盛り上げてくれることでしょう。

2020年は新型コロナウイルスの影響で予定されていたライブの多くが中止になってしまいましたが、2021年は少しずつライブの予定が増えてきています。

彼らの生音を聴ける日、そして今後の活躍が楽しみですね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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