K-POPアイドルグループは、デビューやカムバック前に様々なプロモーション活動を行うことが知られています。それが1つのイベントのようにも見え、ファンは「次はどんな情報が公開されるのだろう?」と常にSNSをチェックしています。
今回紹介する「P1Harmony(ピーワンハーモニー)」は、デビューに合わせて映画制作を行い、映画と現実の世界観がリンクしているという他のグループとは違ったプロモーション活動を行いました。
2021年には、アメリカVOGUE誌が選んだ「今聞いてほしい新人K-POPスター7選」に選ばれるなど、グローバルな活動が期待されています。
目次
P1Harmonyって、どんなグループ?
P1Harmonyは、2020年10月にFNCエンターテインメントからデビューした6人組ボーイズグループです。FNCエンターテインメントでは、SF9以来4年ぶりのボーイズグループ誕生ということもあり、デビュー前から高い注目を浴びていました。
P1Harmonyというグループ名には「様々なハーモニーを織りなす可能性が無限な人たち」という意味が込められており「Plus(プラス)」と「Harmony(ハーモニー)」を合わせた言葉に数字の「1」を加えることによって「グループに未知の1つが加えられる」という意味になるそうです。
公式ファンクラブは「P1ece(ピース)」で「P1Harmonyと一つだけの作品を一緒に作ろう」という思いが込められているのですが、欠片を意味する「Piece」の中にP1Harmonyの「1」が入っていることが特徴です。
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映画「PH1:新しい世界の始まり」公開
P1Harmonyはデビューにあたり、彼らの世界観を表現した映画「PH1:新しい世界の始まり」を制作し、話題を呼びました。
この映画は暴力性を持ったウイルスをばら撒くドローンが蔓延り、滅亡へと向かう世界を救うために、特殊な力と希望を持った少年たちが次元を超えて集結するという内容で、韓国ドラマで活躍しているチョン・ヘインや、国民的タレントのユ・ジェソクなど、多くの芸能人がカメオ出演するなど、豪華な出演陣が脇を固めています。
映画出演に際し、P1HarmonyはMBTIという性格テストを受け、その結果に基づいたキャラ設定が行われたそうで、自分の性格と似ている役柄を演じたり、劇中歌にP1Harmonyの楽曲が使われたことで「映画とP1Harmonyは同じ世界観で生きている」といった新たな概念が生まれました。
映画は韓国の映画館で上映された後、韓国や日本、中国の動画配信サービスを通じて世界中に公開されたのですが「アイドル映画だと思って見たら予想以外にハマった」「メンバーの演技が上手くて違和感ゼロだった!」といった感想がSNSに投稿され、P1Harmonyへの注目がさらに高まっていきました。
その後も、公式SNSを利用して様々なパフォーマンス動画やコンテンツが配信され、正式にデビュー前にもかかわらず、一定のファンダム(熱狂的なファン集団)が作られています。
「SIREN」で華々しいデビュー
P1Harmonyがデビューしたのは2020年10月のことです。デビューミニアルバム「DISHARMONY: STAND OUT」のタイトル曲「SIREN」は、映画「P1H:新しい世界の始まり」と連動したような歌詞やコンセプトが注目を浴び、アルバムを通して語られるテーマ「DISHARMONY(不調和)」にも期待が寄せられました。
また、デビューアルバムながらメンバー全員が全曲の作詞に参加するなど、自主制作アイドルの一面も覗かせています。メンバーはアルバムとパフォーマンスを完成させるまでに1年くらいの月日を費やしたと語っており、トラックの最後にはメンバーの会話を収録したスキットトラックを入れるなど、P1Harmonyの拘りが感じられる1枚となりました。
2021年1月には、デビュー2ヶ月ながら早くもオンラインファンミーティングが開催され、計136カ国のファンが視聴しました。総視聴者数は約360万人にも上ったのだとか。なぜデビューしたばかりのK-POPグループにこれほどまでの注目が集まったのでしょうか?
実は、P1Harmonyは映画制作だけではなく、ファッション雑誌やアーティストとコラボしたプロジェクト「MIX HARMONY」や、様々なアーティストの楽曲をP1Harmony の表現方法でカバーした「P1ustyle H」、メンバーがファンとコミュニケーションをとりながらゲームを攻略するバラエティ番組「Harmonission」など、多彩なコンテンツを公開し、ファンが「見たい!!」と思う映像を準備していました。
MIX HARMONY:Breakthrough(FASHION X MUSIC FILM)
P1ustyle H:good 4 u (Olivia Rodrigo)
Harmonission
もちろん、それだけが全てではないと思いますが、新型コロナウイルスの影響で世界が断絶されてしまった今、オンラインという新たなコミュニケーションツールを活用して、コロナ禍であっても自分達の歩みを止めない積極的な活動が結果として現れたのではないでしょうか。