【ジャニーズ ラップ列伝】櫻井翔・田中樹・猪狩蒼弥という宝

【ジャニーズ ラップ列伝】櫻井翔・田中樹・猪狩蒼弥という宝

ということで今回はジャニーズラップの魅力を紐解くため、嵐の櫻井翔さん、SixTONES(ストーンズ)の田中樹さん、HiHi Jetsの猪狩蒼弥さんにフューチャーしていきます。

この記事を見ている方には、櫻井翔さん、田中樹さん、猪狩蒼弥さんのファンの方や、ジャニーズやジャニーズのラップに興味のある方などが多いと思います。

この記事を読めば、ジャニーズのラップの歴史において特に際立った活躍をし、才覚を発揮した3人についての魅力を知ることができます。

また、活動年数や披露したことのある曲数の都合上、櫻井翔さんに関する文量と田中樹さん、猪狩蒼弥さんに関する文量で差が出てしまっている点、また未音源化曲について多く扱うため、正確な歌詞でない可能性がございますので、その点をご容赦いただけると幸いです。

それでは早速見ていきましょう。

櫻井翔:ジャニーズラップ最初で最後のパイオニア

櫻井翔のラップについて

1人目は当然この人。ジャニーズにラップという文化を持ち込んだ先駆者であり、「ジャニーズのラップの代名詞」ともいえる存在、嵐の櫻井翔さんです。

櫻井翔さんは嵐のデビュー曲「A・RA・SHI」からラップを担当していますね。今ではニュースキャスターなどを務めたり、ザ優等生という雰囲気の櫻井さんですが、Jr.時代はへそピを開け、髪をドレッドにしていたりと、今日の姿からするとちょっと意外な歴史があります。

※補足1 7/31
以前、「ギラギラした服装を好んでいたりと」という記述がありましたが、「服装自体はそのような類のものではないのではないか」というご指摘をいただいたので、該当部分を削除させていただきました。大変失礼致しました。

MEMO

櫻井さんを慕うジャニーズ内の集団、「櫻井会」で射程的な立ち位置にいるKAT-TUNの上田竜也さんも、「アニキ(櫻井さんのこと)は悪のカリスマだった」と称するほどでした。櫻井会には他にもSexyZoneの菊池風磨さんがいたりと、安定の治安といった感じです

音楽の嗜好にもその性格は影響しており、雑誌でのインタビューでは「自分がヒップホップに興味を持ったのは中学3年生の頃、日比谷の野音の大きなイベントがきっかけ」と語っています。

そんな青春時代をHIPHOPの文化と共に歩んできた櫻井さんが、グループの中でラップ担当になるのは必然の流れであったのかもしれませんね。

しかし初めからラップ詞を櫻井さん自身が書いているわけではありませんでした。今ではラップ詩は全て自身が作詞していますが、最初の数曲は作詞の方が作られた歌詞を歌っているというスタンダードなもの。

そこで当時交流のあったm-floのVERBALさんから「せっかくラップやってるなら自分で歌詞書き書いてみたら?」という言葉はかけられ、そこから自分の作詞した曲が音源化されたり、コンサートでパフォーマンスされるようになりました。

MEMO

初めて櫻井さんのラップ詞が採用されたのは、2003年にリリースされたシングル「言葉より大切なもの」です。

櫻井さんのラップは通称サクラップと呼ばれていますが、このサクラップはまごうことなき1990年代~2000年代初頭の日本語ラップの血筋を継承したものになっていると思います。

日本語としての表現、言葉の重みに拘り、自身の思想をストレートに言葉にぶつけ、独自の世界観を作り上げるその姿は、当時のラップシーンによく重なります。

当時櫻井さんがラジオで待っていた冠番組「SHO BEAT」では、毎週櫻井さんがピックアップした楽曲を流すのですが、その選曲もまさに日本語ラップ聴衆にとって刺さるものがチラホラとあり、彼のヒップホップ文化へのリスペクトを強く感じました

また同ラジオ内やソロコンサート内でBlack Eyed PeasのWhere Is The Loveに、自身の当時の思いを日本語ラップ詞として乗せたカバー版を披露するなど、日本語ラップだけでなく海外の本場のヒップホップシーンにも関心があったことが伺われます。

MEMO

こちらのカバーは原曲のテイスト同様に戦争についての想いを書き下したものになっていますが、ジャニーズ内でこのような話題にダイレクトに触れ、かつ自身の思っているところをそのまま歌詞にぶつけていたのは本当に異例なことで、ここでも櫻井さんの一貫した思想を垣間見ることができますね。

それでは次に、櫻井さんのラップ曲で特にお勧めのものを紹介していきます!

Hip Pop Boogie:サクラップの象徴としての一曲

この曲は櫻井さんのソロ曲の中でも特に人気と知名度が高い楽曲であり、ファンの投票で披露する楽曲が決まるアラフェスでは櫻井さんのソロ曲枠として見事に選ばれていましたね!

この楽曲は2008年発売の「Dream”A”live」に収録されており、発売当初から絶大な人気を誇っていました。

曲調としては、おそらく櫻井さんの音源化されたソロ曲の中では最もヒップホップ色の強いもののうちの一つであり、そのフロー、韻の踏み方、リリックの内容やそこら中に散りばめられた言葉遊びなど、まさにサクラップを代表する楽曲と言っていいんじゃないかなと思います!

櫻井さんは、「アイドルであっても俺はヒップホップが好きだ」という内なる想いを感じさせる瞬間が垣間見えますが、まさにこの曲もそんな心情を根底に感じることができます。

MEMO

また題名が「Hip Pop」 となっていますが、これはHip Hopへの敬意を払いつつ、それでも自分はアイドルであるということにプライドを持ち、Hip Hop とPopsの融合としてこの曲を捉えるためにつけられた櫻井さんの造語となっています。

Anti Anti:外野に向けた挑戦状

この曲は2004年のコンサート「いざッ、Now」で披露されたものであり、こちらも、ha-jさんが作曲したものとなっています。

このAntiはその名の通り日本語でもアンチ、批判者と言った意味ですが、ここでのアンチとはジャニーズ、嵐に対するアンチを意味しています。

ジャニーズなのにヒップホップしていることであったり、単にジャニーズに所属しているからというだけで批判的な意見があることは致し方なく、このような批判的な意見は何時の時代、どのような内容であっても一定数存在してしまうものです。

そこに焦点を当て、真っ向から曲でアンサーを送る櫻井さんに、ここでもヒップホップイズムを感じずにはいられませんでした

前述のHip Pop Boogieでは、「アイドルだけどヒップホップが好きだ!」という心情が根底から感じられると書きましたが、この曲はそんな思いを存分に爆発させた、彼の熱情の塊の具現化とも言える楽曲になっています。

なんども書いてしまいますが、本当に当時これほど自己の主張をまっすぐに作品として、しかもラップで伝えるジャニーズなどいなく、初めて見た時の衝撃と胸の高鳴りは今でも忘れませんね。

ペンの指す方向:櫻井翔という人間の真骨頂

こちらのペンの指す方向は、ChpterⅠ,Ⅱ,Ⅲと三つに分かれているシリーズであり、私事ながら、自分がもっとも好きな曲の一つです。

ChapterⅠは自身が慶應大学を卒業する機に、仲の良い友人達や弟の声なども収録し作った卒業ソングになっています。

櫻井さんは小学校から慶應義塾の付属校に通っていたので、友人たちとは子供の頃からずっも同じ時間を過ごしていたんですね。そんな櫻井さんにとって、学生生活が終わるのは他の誰よりも感慨深かったこと。そんな気持ちがこの曲からは感じられます。

またこの曲は、歌詞から見ても櫻井さんのラップ人生の中でも特に重要な位置を担っていると考えています。

「動き続ける長針と短針は」
「振り返ってみるといやに短期間だった」

とい部分から分かる通り、2004年2月に発売された嵐のシングル「PIKA☆☆NCHI DOUBLE」のラップ詞とほぼ同じフレーズがあります。

櫻井さんはこのように自身の作った歌詞を部分的に他の曲でも流用するといったセルフサンプリングのようなことをしばしばしていますが、ファンとしては「大好きだったあの曲の魂が流れてる…!」となって感激の嵐です。

櫻井さんが大学を卒業したのも同じく2004年であり、正直どちらの曲が先に出来たのかわかりませんが、卒業する友人たちにこの曲を配ったりするなど、思い入れの深い曲、歌詞であることは間違いないですね。

MEMO

個人的に曲を作ったのはこれが1番最初と語っており、そのせいもあってかCD自体は数枚ほどしか作成せず、身内での共有にとどめていたそうです。

イントロ部分に「サクショウの22歳の誕生日祝って、乾杯ー!」という声が入っているのですが、これも櫻井さんの誕生日当日に撮った友人の方の声だと語っていました。

また曲の中盤、バース2に声変わりのしていない子供のような声と櫻井さんの掛け合いがあるのですが、こちらの声は実の弟さんの声を入れたそうです。

リリック、トラックともに非常にノスタルジックな作品となっており、目をつぶってこの曲を聴けば、秋の紅葉が散り、白い雪が降り積もり、そして夜が明け、今の生活の終わりの近づきを感じる。そんなような感覚に没入していきます。

前述の弟さんのパートでは「今日の給食カレーかな」など小学生と思われる描写から「試験近いな なんかあるいいノート」など大学生活と思える描写までが歌われています。

その期間の時の流れが子供の声で再生されることで、「今とは違う昔」という印象が強まり、よりこの曲に懐かしさ、どことない寂しさを感じてしまいますね。

また「この雪溶けるまでは」「これが最後の夜」「朝の日が俺ら照らすまでは」などの部分からは、これまでの時間を懐古しながらも、残された最後の時間である「今」を噛み締めている、そんな気持ちが伝わってきます。

とにかく櫻井さんのソロ曲の中でトップクラスに名曲なのは言うまでもなく、心揺さぶる作品ですね。

そして、こちらのトラックもha-jさんが作曲されたものになっており、ha-jさんのお宅で朝まで一緒に曲作りに励んだとラジオで語っています。

また後述する「joyful」という曲をそのままバース1に持ってきている構成となっており、当時SHO BEATで初披露された際はまだ曲名が決まっていなかったので、「joyful完全版」と暫定的にされていました。

また曲名にもなっている「ペンの指す方向」というワードですが、これは慶應義塾大学の校章を引用しているのではないか、または自分の今までの人生を形成する上で重要な位置を占めてきた勉強というものが導いてくれる道を意味しているのではないか、などと当時個人的には推測していました。

そしてChapterⅡはChapterⅠの数ヶ月後に、友人に向けて作った応援曲になります。

ChapterⅠが学生生活の最後を見送る曲、ChapterⅡが社会人としての人生を応援する曲となっており、このストーリだけでもファンとしてはグッとくるものがありますね。

一番の歌詞では、自身が学生をしながらジャニーズJr.としての多忙な生活を送っていた頃を懐古しながら書かれており、2番の歌詞では就職活動中に悩む友人の、不安とやる気が渦巻く複雑な世界の話が書かれています。

こちらの楽曲はボブマーリーの「No woman no cry」のサンプリングとして作られており、「Everything’s gonna be all right」という歌詞が何度も登場しています。

苦しい時期を過ごす友人に対しても、何かを頑張る全ての人にとっても、一歩一歩進んでいけばきっと全て上手くいくから、泣く必要はないんだよという想いを伝えようとしているのが感じられますね。

ChapterⅠと打って変わってChapterⅡのメロディはどこか懐かしさを感じながらも、全体としては歌詞の通り前向きなものになっており、コンサートの最後に大円団で歌いたくなるような、そんな曲となっていますね。

MEMO

今回は櫻井さんの弟さんだけでなく、妹さん、さらにはha-jさんとha-jさんの奥さんの声も一緒に録音されているとソロコンで語っていました。

ChapterⅢは一転変わってリリックもトラックも非常に挑戦的な楽曲となっています。

Ⅰがノスタルジック溢れた心揺さぶる曲調、Ⅱがこれからの輝く未来を歌った明るい曲調、そしてⅢでは「俺たちはまだまだ満ち足りてねえ、これからもっと上を目指して、お互い成長した姿で頂上で会おう」というような野心に満ちた曲調となっています。

また、ラジオで流れたのはデモバージョンとなっており、その際トラックはAIさん「I Wanna Know」をサンプリングしたものを採用としていましたが、本来は別のトラックがあるそうです。その音源は私自身も聞けずにいるので、残念ながらここでお話することできません。

しかし、デモバージョンの時点でも非常に完成度が高く、ギラギラとした櫻井翔のかっこよさの真髄を感じることができます。またこの曲の歌詞では「俺が噂の大卒のアイドル」「マイク持つアイドル」などHip Pop Boogieの元となるような歌詞が登場していますね。

JOYFUL:ペンの指す方向プロトタイプ

こちらは先ほど話したペンの指す方向ChapterⅠのバース1にラップ部分が採用された楽曲で、当時のジャパニーズヒップホップのインディーズで名を馳せていたD.I.G Allstarsのアルバム「D.I.G ALLSTAR〜FACE Ⅱ FACE〜」に収録されている同名曲をサンプリングしたものとなっています。

こちらの楽曲は、「WINTER CONCERT 2003-2004~LIVE IS HARD だから HAPPY~」コンサートのソロ曲として披露されました。

ペンの指す方向の元となった曲ということもあり、櫻井さんのラップに対する向き合い方などを決めた楽曲かもしれませんね。

ラップ詞以外の部分はサンプリング元の曲をそのまま歌っており、こちらの楽曲もノスタルジックを感じさせながらも、ペンの指す方向とは違い曲調やリズムは明るく、いつの時かの楽しい思い出にゆっくりと浸ってみんなと歌う、そのような曲になっています。

同じ歌詞を歌っているのにも関わらず、その勢いや質感などで全然違う曲に聞こえる。そんな贅沢な楽しみ方ができる素晴らしい曲で、こちらもコアな櫻井翔ファンの間では愛されているものになっている印象です。

F.T.M(Fly To The Moon):櫻井翔ラップ人生のはじまり

こちらの曲もJOYFULと同じアルバム内の同名曲をサンプリングしたもので、ヒップホップ全開といった曲調になっています。

「嵐~台風ジェネレーション~SUMMERCONCERT2000」コンサートで披露され、DJの音も随所にちりばめられ、BPM高めで、韻もカッチリと踏んでおり、2000年作成ということで「今夜はブギー・バック」など往年の日本語ラップ曲をコンサートでカバーしていた頃のような姿が重なります。

今夜はブギー・バックの披露自体は2002年なんですけれどね。

個人的にはペンの指す方向と並んでこちらも最も好きな曲の一つとなっています。

おそらく時期的にもここのあたりから櫻井さんが自身で作詞を始めたものであり、現在の櫻井さんのプロトタイプ的な位置付けとして見て盛り上がってしまいますね。

まだ初々しいながらも、メンバーの名前を出したり、自信満々に聴衆のボルテージをあげまくるようなリリックやフローに、確かに櫻井翔の歌だと感じさせられ心を奪われてしまいますね。

またこちらの原曲のCDは現在でも購入できるので、櫻井さんのルーツを辿ったり、この曲の雰囲気に触れてみたい方には是非購入をお勧めします。

二人の記念日(Rap Fullバージョン/完全版):クリスマスに聞きたい冬の名曲

嵐のアルバム曲として発売された「二人の記念日」という曲があるのですが、そのラップ詞はもともと櫻井さんが作成したクリスマス曲という楽曲の歌詞の一部をそのまま使っているのです。

そしてクリスマス曲の歌詞をそのまま全て使い、二人の記念日のメロディに乗せて歌った曲がこのRap Fullバージョン/完全版となっています。

Aメロ、Bメロでは落ち着いた低い声でゆったりとラップ調に歌い上げ、その後のアルバム収録ソロ曲である「夢でいいから」などに見られる歌い方の特徴が出始めていますね。

サビでは「一人一人 each story」という歌詞があり、これは歌詞の中に現れる4つの話を表しています。

一つは失恋したクリスマスを歌った部分、2つ目は東京から出て地方に行ってしまった人たちに向けて書いた一人で過ごすクリスマスの部分、3つ目と4つ目はどちらも恋人たちのクリスマスを歌っており、この最後の二つが嵐としての楽曲「二人の記念日」のラップ部分として使われています。

櫻井さんは、「自分の歌は曲を聴いたり歌詞を見たときに、その背景が映し出されることを意識して作っている」と過去に語っています。

この曲はまさに、聞いただけで櫻井さんの描くそれぞれのクリスマスの情景がありありと思い浮かぶ楽曲となっています。

※補足2 7/31
以下の曲は「ラップソングではない」との指摘を受け、確かに櫻井さんのソロ曲ではありますがこれはラップソングではなかった為、番外編として最後に記させていただきます。何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

Touch Me Now:番外編

続いてご紹介するのは、2003年のコンサート「How’s it going?」で披露された「Touch Me Now」です。

この曲はまさにセクシーさの権化

全身白のゆったりとした姿でパフォーマンスしたこの曲では、曲が始まる前にスクリーンにホテルらしきところで服が散乱した暗い部屋の映像が映し出されます

その後カメラがバスルームへ向かっていくと、湯船にいる櫻井さんが登場し、その目にカメラが向いたところから曲が始まります。

低いメロディーラインでセクシーさを強調した楽曲に、櫻井さんの若さと色気が存分にあふれたパフォーマンスが融合した神秘的な空間となっていました。

その後、映像では櫻井さんが身支度を始め、ベッドに横たわる女性のような後ろ姿を見向きもせず部屋を出るところでパフォーマンスは終了します。

演出からもわかるとおり、男の劣情をストレートに書いた曲ですが、そこに下品さが介在しておらず、むしろ美しい芸術作品として昇華されています

MEMO

またこの曲はha-jさんという方が作詞・作曲したものですが、その後の櫻井さんのソロ曲でもha-jさん作の曲は名曲ばかりで、そういった意味でもファンにとってとても熱い曲となっています。また嵐の楽曲の編曲も多く手掛けており、「夏の名前」、「Be with you」、「5×10」はじめ多くの名曲に携わっています。

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田中樹:ジャニーズ1ゴリゴリHipHopなFrom千葉

田中樹のラップについて

続いて紹介するのは、SixTONES(ストーンズ)の田中樹さん。

正直、現在ジャニーズでバリバリにラップを歌っている人の中で、スキルは後述の猪狩蒼弥さんと並んでぶっちぎりでトップだと思います。

多くのファンにとっては周知の事実ですが、ジャニーズでラップで田中というワードで想像する方の実の弟です。

その系譜をたどっているということで、どうしてもその状況や田中さんの秘めたるポテンシャルにワクワクしてしまいますよね。

実際に田中さんは早いうちからJr.でのパフォーマンスで先輩曲をカバーする際、ラップ詞を担当することが多かったです。

MEMO

SixTONESが結成するきっかけとなったドラマ「私立バカレア高校」。その主題歌であったKis-My-Ft2の「Shake It Up」のカバーでもバッチリとラップ担当していました。

そしてSixTONESが結成してからは満を持してラップ担当となり、オリジナル曲でも盤石の地位を築いていきます。

ジャニーズJr.は彼らのための音楽番組「ザ少年倶楽部」でデビュー組の楽曲をカバーしパフォーマンスするのですが、SixTONESは特にKAT-TUNのカバーをすることが多いので、色々と込み上げてくるものがありますね。

そしてAmazing!!!!!!、IN THE STORM、RAM-PAM-PAMなどグループのオリジナル曲で歌うたびにその存在感と実力を上げていき、今となってSixTONESの音楽に決して欠かせない宝となっています。

また未音源化ながら唯一JASRACに登録されているソロ曲「SWAP MEET」の後述する特徴からわかるとおり、ヒップホップの中でもトラップに傾倒して最新のシーンもしっかり聴いているという印象があります。

ジャニーズJr.8・8祭り 〜東京ドームから始まる〜」で、HiHi Jetsの猪狩蒼弥さんはじめとするJr.の中でラップができる人たちを集めて1日限定のユニット、いわゆる「チーム樹」で披露したラップリレー曲

そして2018年のサマパラで披露された超高速ラップが特徴的な未音源化曲「若芽吸う譜」

さらに後述する治安の悪さぶっちぎりの「Show論/POW!!!!!!」

いづれも日本語HIP HOPが好きな人が聞けばニヤッとするようなサンプリングが仕込まれています。

HIP HOPの無法地帯的なブラックな魅力を出しつつも、あくまでアイドルとして雲の上のようなかっこよさを体現していますね。

これを見るに、田中さんはおそらく2000年代後半〜のラップシーンで有名なところはは一通りさらっているんではないでしょうか。

また以前SixTONESで音楽番組に出演した最、影響を受けた曲として日本語ラップ界のレジェンド般若さんの「サイン」を挙げていたこともあります。

このような背景から、田中さんはヒップホップシーンを愛し、そして確かなリスペクトを払いつつ自身のテイストをうまく融合させた作品として完成させていることが伺えます。

Swap Meet:アイドルの商売道具を隠し地で行く楽曲

田中さんのソロ曲として有名なのはやはり前述した「Swap Meet」です。

この曲では低音が鳴り響くトラックに乗せて、完全にヒップホップの住人だと思わせる佇まいで気だるげに、しかしそこから生まれる余裕さにかっこよさを感じさせながらも登場するところから始まります。

リリックの内容も完全にヒップホップのものとなっており、「俺らが最強だ」「他の奴らはみんなfake」「俺を真似しようと必死になってるうちに俺は金も女も手に入れる」のような、いい意味でまさかジャニーズが歌っている楽曲と思えない世界観が繰り広げられています。

また、ザ少年倶楽部で披露された際には黄色いパーカのフードをかぶったままパフォーマンスを行ったのですが、それについて「アイドルって顔が商売道具だけど、あえてそれを隠して歌いたかった」と語っています。

おそらくこちらの曲を聴く限り、田中さんは最新の音楽シーンも好んで聴いていると思いますね。彼は川崎でなく千葉をレペゼンしていますがね。

Do not(Show論/POW!!!!!!):治安の悪さをデジタルに放つ新世代

こちらはSixTONESの横アリでのJr.祭の単独で披露されたソロ曲になります。前述の「若芽吸う譜」からも分かる通り、なぜか田中さんは自身のソロ曲に中華料理の名前をもじった題名をつける流れがあります。

MEMO

ちなみにもともとSwap Meetも「転身犯」という天津飯をもじったゴリゴリの中華料理名シリーズの一つでしたが、JASRACに登録する際にきちんとした名前を付けてくれと言われてこの名前になったそうです。

※補足1 8/14
8/14日に放送された「ザ少年倶楽部」にて、以前まで「Show論/POW!!!!!!」とされていた当曲が上記の「Swap Meet」同様に「Do not」という名前に改名されて披露されていました。

田中さんのソロ曲は基本的には一時期のみの披露となっており、この曲も例外ではありません。

しかしそのあまりのクオリティの高さとSixTONESらしい治安の悪さが前面に出たこの楽曲は、コアな樹担の中では圧倒的な人気を誇っており、「ガキの頃に刷り込ませた法則や道徳が 何もためにならない 見ろよ俺らこそが証拠だろう」など、自信しか感じさせないオラオラな雰囲気を確かなスキルで見事にかっこよさの最上の形に昇華させています。

またここも何かを感じる人にはたまらない箇所ですよね。空高く彼のりりっくを叫びたくなります。

しかしそうなると田中さんはわずか1週間足らずでこの歌詞の少なくとも一部分を作り上げた可能性があり、そのスピード感とアンテナには感服してしまいますね。

このアイドルの枠に収まらないバキバキなビジュアルで治安を限界まで悪くして歌っている時点ですでに最高なのですが、さらにそこに歌、パフフォーマンスのクオリティまでを最高レベルに持ってくるのがSixTONESです。

ジャニーズをデジタルに放つ新世代の名の下、数多くの「ジャニーズ初」、そしてYouTubeアーティストプロモという「日本人初」の称号を獲得してきたグループの真髄がここにはあります。

NAVIGATOR:新しい可能性の表出

またソロ曲ではありませんが、7月22日に発売されるSixTONESのセカンドシングル「NAVIGATOR」のラップ詞も、今までの田中さんのレベルからさらにまた一段階上がったクオリティのものになっています。

こちらの楽曲はダークでシックでスタイリッシュでハイセンスなかっこよさが全開に現れた曲ですが、今回のラップパートは田中さんのラップに加えて、ジャニーズ随一の歌唱力を持つ京本大我さんの高音の煽りが見事に融合し、異種格闘技の頂点のような仕上がりになっています。

田中さんは前述の通り低音でトラップのスタイルをベースに持つラップをするので、今回の京本さんの超高音との出会いは見事なマリアージュを生み出し、SixTONESの楽曲に新たな可能性を示したと言えるでしょう。

2ndシングルで惜しみなく自分たちの強みを前面に出し、さらに新しいエッセンスを加えたというところで、「これだけ出してもまだまだ俺たちには武器がある」という余裕さえ感じるほどです。これから私たちのどんなNEW WORLDを見せてくれるのか、自然と期待に胸が膨らみますね。

ということで、これからのジャニーズのラップ界を牽引していくであろう田中樹さんについて紹介しました!

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猪狩蒼弥:才に溢れ己を磨き続ける生ける伝説

猪狩蒼弥のラップについて

3人目に紹介するのは、ジャニーズJr.のグループHiHi Jetsに所属している猪狩蒼弥さんです。

国民的アイドルグループ嵐に所属する櫻井さん、今年デビューを果たしたSixTONESに所属する田中樹さんと比べると流石に一般の知名度は劣ってしまいますが、猪狩さんのラップの実力も本当に凄まじいです。

猪狩さんを表すならば、まさに才能の塊、天才、カリスマ。そんな言葉が彼には似合います。

若干17歳にして作詞作曲も行い、その全てが規格外

自身の内側に確かな形として存在しているであろう世界観や、自作の歌詞に込めたメッセージをその圧倒的な教養、語彙力によって鮮明に私たちに訴えかけてくるのが猪狩さんの曲の最大の魅力だと思っています。

猪狩さんは今年2020年に18歳になる年齢ということでまだ高校生です。その若さであの世界観が作れるのは本当に偉大なことだと思います。

大前提として、動画内や文章での姿を見るに猪狩さんは非常に聡明で精神年齢も高い方だということは明白です。

元々ローラースケート場でローラスケートしてるところに、ジャニーさんがたまたま訪れスカウトされたことがきっかけで事務所に入所した猪狩さん。

グループでは最年少ながら振り付けを行ったりリハを先頭立って指揮し、グループ合同企画で司会をすれば先輩だらけの場を見事にまわし、プロ意識もずば抜けている。

ここだけを見ても猪狩さんの大人らしさというものが伝わってきていると思いますが、さらに楽曲を聴けば瞬間、マイク一本で彼が創り出す世界に没入し、「ああ、言葉を失うというのはこういうことなんだな」とハッと気づくかされることになります。

ジャニーズJr.は歴史として戦争をテーマにした舞台などを行うことが多いです。これは故・ジャニー喜多川さんの平和に対する強い思いからのことですが、その舞台の中で猪狩さんは戦争という出来事に対する自作のラップを披露しています。

もちろん猪狩さんは戦争を経験した年齢ではありませんので、全て本やニュース、伝聞などで得た知識を基に書いたものになりますすが、それでこんな歌詞が書けるのかと言うのがはじめてみた時の感想です。

「犠牲は犠牲で賄い」「己捨てて拾う銃」「徐々に軽くなる命の重み」「踏めない故郷 飾りたい錦」

自分は直接舞台でこの歌を見たわけではありませんが、ジャニーズJr.公式エンタメサイトのISLAND TVにて、Jr.SPの松尾龍さんが猪狩さんの髪型をセットしている動画で猪狩さんがこのこのラップを口ずさんでる姿を見て知りました。

戦争という異常な環境。人間が人間でなくなっていく様子。戻れないと分かりながらも故郷を思う気持ち。
なんの変哲も無い一室でさらっと言葉を確認するように歌う彼の姿を見ただけで戦時中の方々のそのような様子に思いを馳せ、完全に心を支配された感覚になったので、これを舞台上で聞いたらどんなものだったかと思うとゾッとしてしまいました。

また、猪狩さんの文才を感じられるものとして、ジャニーズweb内での彼のブログがあります。

ブログ内では普段の出来事だったり仕事の内容を話すことが主ですが、時折猪狩さん作のショートストーリー(小説)のようなものを投稿しています。

そちらは有料のものなのでここで深く紹介することはできませんが、彼の底知れない才能の一辺を確かに感じ取れるものになっています。

この記事を読んで興味を持った方はぜひ見ていただきたいです。

Fence:夏の六本木に突如現れた文芸作品

そんな猪狩さんのソロ曲で紹介するのはこちらのFenceという曲。

2019年に六本木EXシアターで行われたコンサートサマステの中で初披露されました。

弱冠17歳の彼が何の前触れもなくガチガチのスリーピースの黒スーツとサングラスを身につけ、拡声器片手に自作のゴリゴリのラップを披露する姿にはもはや衝撃を超え大事件とも言えるべきことでした。

彼にとってはきっとこの衣装こそが自身の戦闘服であり、言葉、ラップという確固たる武器を披露するには、この服装が最も相応しく、自身の相棒に対して最も紳士的であったのではないでしょうか。

その出で立ちは、まさに貫禄。そこにいるのは、パフォーマンスを行う17歳というよりも、17歳という服を着た才能と研磨の爆発なのではないかと思ってしまうほど

歌い出しの時点で、まず言葉遣いの巧さに舌を巻きます。猪狩さんからは「他人の戯言なんて気にならねぇ俺たちはひたすら上に行って伝説になる」という強い意志を日々の姿からしばしば感じますが、この楽曲はまさにそんな猪狩さんを体現した曲となっていると感じました。

また猪狩さんは幼少期に両親に四字熟語かるたをねだるほど昔から国語、日本語に慣れ親しんでおり、その経験から自然と身についた語彙力を存分に使った心をつかむ言い回しが各所に散りばめられているのも特徴の一つですね。

また高速ラップの最後の「俺は俺だ違いますか」という部分にも、猪狩さんのコアが凝縮されていると思います。
何を目指しているのかと問われた返しに一点の曇りも無くそう切り返す17最の恐ろしさたるやです。

本当に猪狩さんは自分という才能を信じて疑わず清明正直で、けれども慢心はせず、常により高みへのステップを踏んでいくことへの飽くなき意識が核にある人間であるということを全身で感じたような体験をしました。

この彼の唯一性、芯のまっすぐさ、カリスマ性に人は憧憬し、そして魅せられる
のだと、ハッキリと感じました。

eyes of the future:伝説のグループになることの誓い


こちらはソロ曲ではなくHiHI Jetsのグループ曲になります。

こちらの「eyes of the future」という曲はテンポが良く、HiHi Jetsらしい明るくノリのいい曲調で進んでいきます。

前半は英語詞も多く、サビのメロディなども夏に思い切り盛り上がれるような爽快感と宴感に包まれていますね。

しかし猪狩さんのラップパートからは一転、EDM的な音も増え、ハウスミュージック感のある音の取り方に変わって一気にスタイリッシュさが増します。

この曲はサビで「Look into the eyes of the future」となんども歌われるように、彼らの未来に向けられた曲であると察せられます。

前述の通り、HiHi Jetsというグループは「伝説のグループになる」ことを目標として明言してい流ので、この曲を彼らが歌うこと自体に意味があると思っています。

そんな中、明るいメロディーで輝かしい未来を唄っていてサビから、猪狩さんのパートを機に急に真剣な雰囲気にスイッチ。そこでは

「出口のない海」

「小さい時みたHEROでいたいのに」

など、猪狩さんの書く詩としては珍しくこれからの自分たちに対する不安のようなものが感じ取れる歌詞が。

そして低音も混じったクールな間奏を経て、曲は再度サビに戻り今までの明るい曲調に。

そしてその後また猪狩さんのラップパートがありますが、

「We’re gonna be a legend」

「まあ黙って見とけよ成功者」

と、先ほどとは打って変わって猪狩節が炸裂

HiHi Jetsというグループがこれまで歩んできた時間が、今の彼らの絶対的な信念を作り上げている。

もしかすると、そんな彼らの心境の変化の過程を、あえてHiHi Jetsのメタファーと捉えられるサビに挟んで表現していたのかもしれませんね。

彼の真髄を感じるためには、まずは彼のパフォーマンスを自身の目で見て感じるのが一番であると感じます。

最後に

ということで、今回はジャニーズの中で特にラップというものに関して錚々たるメンバー3人を選出し、ご紹介してきました。

彼らの有り余る魅力を表現するために随分と長い文章となってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

気になる方が見つかれば、ぜひ彼らのパフォーマンスを見に行って見てください。

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