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銀色 暗号
作詞:堂本剛
作曲:堂本光一
編曲:吉田建
『銀色 暗号』は、2007年11月14日にリリースされたベスト・アルバム『Ø』(ファイ)に収録された楽曲。
『Ø』は、数字の1と0を足したような記号で、デビュー10周年のリリースにもピッタリなコンセプトとなりました。キンキは、その中に「どこにも属さない空集合体」という意味を込めています。
まさにオリジナリティの強いブランドとしてKinKi Kidsを確立させていきたいという想いが込められたアルバムです。
本作に関しては、光一さんが先に作曲したメロディーに剛さんが詞を載せていきました。
光一さんは、キンキの代表曲『愛のかたまり』を超えられるような楽曲を書きたいと意気込んで制作にあたったそうです。
剛さんの歌詞には、雪の降る日に恋人からプロポーズを受けた1人の女性の心情が描かれています。
『銀色 暗号』には、白銀の世界とシルバーリングの両方が掛かっているのでしょうか。
剛さんは、プロポーズにしろ人生にしろ、同じ瞬間は2度とやってこないということについて愛をもって感じられるような歌詞にしたそうです。
『銀色 暗号』は、2017年にリリースされたベスト・アルバム『Ballad Selection』にも収録されています。
Family~ひとつになること
作詞:堂本剛
作曲:堂本光一
編曲:吉田健
『Family~ひとつになること』は、キンキにとって30枚目となるメモリアルシングル。同シングルでは、キンキの共作曲が初めて表題曲を飾りました。
本作では「家族」をテーマに、剛さんが歌詞を書き下ろしました。
それを受けて作曲に着手した光一さん。剛さんの詞のイメージをそのままメロディーに載せられないかという点でとても苦労したそうです。
光一さんは、編曲を担当した吉田健さんに相談し、試行錯誤しながら仕上げていきました。
本作は、「家族」という身近なテーマから地球全体にまで想いを馳せたバラード。
ストリングスを活かして引き出された壮大さが、家族を通して見る様々な愛の形をあたたかく包み込みます。
『Family~ひとつになること』は、2010年12月1日にリリースされたキンキの30thシングル。アルバムでは『K album』『Ballad Selection』『The BEST』それぞれに収録されています。また、光一さんが作詞、剛さんが作曲した『Tears』と、剛さんが作詞、光一さんが作曲した『me 〜地球のいろ』(通常盤)がカップリング曲として収録。キンキの中で唯一、全収録曲が自作曲で構成されたシングルです。
Topaz Love
作詞:堂本剛
作曲:堂本光一
編曲:堂島孝平
『Topaz Love』は、2018年1月24日にリリースされた39thシングル『Topaz Love / DESTINY』の表題曲です。
『N album』の共同プロデューサーも務めた堂島孝平さんは、キンキが2017年に20周年を迎えるにあたり、新しい自作曲の制作を光一さんに打診。最初は腰が重かった光一さんでしたが、堂島さんの度重なる誘いによって作曲を開始しました。
20周年公演を目前に控えた2017年6月、剛さんが突発性難聴を発症。剛さんは中継で別の場所から参加する事が急遽決定し、光一さんは1人で舞台に立つことになりました。
そして7月15日に開催された「KinKi Kids Party!〜ありがとう20年〜」にて、なんと光一さんは未完成だったこの楽曲を「ラララ」で歌い、剛さんに聴いてもらうことにしました。
光一さんの演奏を聴いた剛さんはすぐに詞を完成させ、翌日16日の公演では光一さんが歌詞付きで歌唱しました。
「聴こえなくなった続きへ 耳を澄ます寂しい世界」のように、突発性難聴と重なる詞があったことから、この楽曲を一時的に『突発 Love』と命名。その後、剛さんが『Topaz Love』というタイトルをひねり出しました。
光一さんが作曲中に思い浮かべたのは「深夜徘徊する10代の女の子」の映像でした。大人の社会をまだ知らない無垢な少女が抱える”甘酸っぱさ”や”ホロ苦さ”といったものを表現したかったのだそうです。
光一さんはそのコンセプトを剛さんに伝えなかったそうですが、結果的に女性目線で描かれた剛さんの詞には、大人の世界に戸惑う少女のキラキラと輝く青さのようなものが投影されており、光一さんが思い描いていたものとほぼ同じ世界が広がっていました。
2020年12月23日にリリースされた16thアルバム『O album』にも収録されています。
KANZAI BOYA
作詞:堂本剛
作曲:堂本剛
編曲:堂本剛・Gakushi
『KANZAI BOYA』は、2020年6月17日にリリースされた42ndシングル。
朝日放送テレビ『今ちゃんの「実は・・・」』では、5月期のエンディングテーマに起用されました。
作詞・作曲・編曲を手掛けた剛さんが“無駄にカッコいい”FUNKナンバーと豪語する楽曲です。
「KANZAI BOYA」は、故・ジャニー喜多川社長が命名したKinKi Kidsの前身となるグループ名です。
キンキがこの名前を初めて知った時は、”めちゃくちゃダサいやないか!”と感じたそうですが、今となってはジャニーさんが名付けてくれた「KANZAI BOYA」を愛おしく思うようになったそうです。
2019年にジャニーさんが他界したことを受け、「SHIONOGI MUSIC FAIR」(2020年5月2日放送)で同楽曲をパフォーマンスした際には、剛さんが天国にいるジャニーさんを見上げるようなお茶目な仕草も披露。
恩人への感謝を楽曲にのせて贈るキンキの姿からは、ジャニーさんが長年教え続けてきた「エンターテインメントの精神」そのものが垣間見えました。
中毒性の高い音楽はもちろんのこと、コメディ色が強めのパフォーマンスは最後の最後まで見逃せません。
剛さんは、ギターとキーボードでも演奏に参加。2020年12月23日にリリースされた16thアルバム『O album』にも収録されています。
最後に
今回は、KinKi Kidsの自作曲にフォーカスを当ててご紹介しました。
キンキのアーティスティックな才能が発揮された自作曲は、知れば何度も聞きたくなるような名曲揃いでした。
さらに、この記事でも登場したキンキの師匠・吉田拓郎さんが2022年度をもって芸能界を引退することを発表しました。
恐らくキンキと吉田さんの最後の共演となるであろう「LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP」が、2022年7月21日20時から放送されます。
最後の瞬間まで豪華共演に注目していきましょう!
また、KinKi Kidsが作詞し、山下達郎さんが作曲・編曲を手掛けた最新シングル『Amazing Love』が2022年7月27日に発売予定です。
キンキのデビュー曲『硝子の少年』の生みの親である山下達郎さんとKinKi Kidsの化学反応をお楽しみ下さい。
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