きくお【ボカロP詳細解説】「愛して 愛して 愛して」が1億回再生突破! 超人気ボカロPを徹底解説

きくお【ボカロP詳細解説】「愛して 愛して 愛して」が1億回再生突破! 超人気ボカロPを徹底解説

きくおの経歴

ボカロデビューと初めての殿堂入り

きくおは、中学2年生からDTMでの創作を開始。ボカロPとしてのデビュー以前は、音楽制作会社に入社し、プロのサウンドクリエイターとして活動していました。

また、商業音楽の制作だけでなく同人活動も盛んに行っており、オリジナル楽曲や、人気シューティングゲーム・東方Projectの楽曲をアレンジした、東方アレンジ楽曲を発表していました。

初めて発表したボカロ曲は、2010年9月14日にニコニコ動画に投稿された「ボクを忘れた空想紀行。それまでの活動と違い、コメントを通じて即座にリスナーから反応が返ってくることに、新鮮さを感じワクワクしたそうです。

ブレイクのきっかけとなったのは、2011年2月21日に投稿された6作目「僕をそんな目で見ないで」でした。ファンシーながらもどこか不穏で影を感じさせる同楽曲は、投稿からわずか5日で自身初となるVOCALOID殿堂入り(10万再生突破)を達成。リスナーによる多様な歌詞の解釈も動画を賑わせました。

2011年8月には、初のVOCALOIDアルバム「きくおミク」をコミックマーケット80にて頒布。ポップさと奇妙さが共存した、きくおならではの世界観は本作の時点で確立されており、その高い完成度が話題になりました。

2012年2月からはDJ活動を開始。2013年4月には、幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2」内の「超ボカニコ村」ブースに出演し、八王子Psasakure.UKら人気ボカロPと共演しました。

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別名義やユニットでも幅広く活動

ボカロPという肩書に縛られない、多彩な活動を展開するきくお。

2015年8月には、インストゥルメンタル楽曲をメインとした新たな名義・Asian melancholicとして、アルバム「at first」をリリース。アンビエントな作風で、ボカロ楽曲とは異なる新たな一面を見せました。

2016年、ニコニコ動画で人気の歌い手・花たんとのユニット・きくおはなでの活動を開始。同年3月に豊かな感情表現に定評がある花たんの実力を活かしたコンセプトアルバム「第一幕」をリリースしました。

作詞作曲のみならず、アルバムに付属された絵本の文も手掛けるなど、きくおのこだわりが詰まった一作となっています。

2016年11月には、当時ニコニコ動画史上最大のライブイベントであった「ニコニコ超パーティー2016」に出演。さいたまスーパーアリーナにて、約1万5千人の観客の前でDJパフォーマンスを行い、大きな反響を呼びました。

「愛して 愛して 愛して」の世界的大ヒット

2017年3月には、「僕をそんな目で見ないで」がニコニコ動画にて100万回再生を突破し、初のミリオンを達成

2017年度版の音楽の教科書「高校生の音楽1」(教育芸術社)に、楽曲「Six Greetings」が掲載されたことでも話題になりました。

2019年11月には、アルバム「きくおミク6」をリリース。シリーズ中最も前衛的な作品となった同作。立体音響やノイズなどを駆使したサウンドは、多くのリスナーにインパクトを与えました。

人気ボカロPとして、国内での評価を確かなものとしていたきくお。国際的な人気に火が点いたのは、2020年前後のことでした。

TikTokをきっかけに楽曲「愛して 愛して 愛して」が突然バズったことで、アメリカを中心に再生数が爆発的に急増。2020年11月には、YouTubeでの再生回数が1000万回を突破しました。

元々は2013年に発売された雑誌「MIKU-Pack music & artworks feat.初音ミク」第1号の付録CDに収録されていた同楽曲。「当時はそんなに伸びると思っていなかった」ときくお自身は語っています。現在では、YouTubeの視聴者は国外が約8割を占めるんだとか。

2022年3月1日には、NHKの人気ドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演。初音ミクの素顔に迫る同放送回にて、DECO*27cosMo@暴走Pなどのクリエイターと共に、ボカロシーンのトップランナーとして紹介されました。

そして、2023年1月、「愛して 愛して 愛して」がSpotify再生数1億回を突破。ボカロ曲初の快挙となりました。

MEMO


14歳から作曲を始め、数多くの楽曲をインターネット上に公開してきたきくお。

自身が2003年から2021年までの活動をまとめた動画「きくお曲の昔と今 – 暗黒のフルボッコ学生時代からボカロに至るまで。解説つきクロスフェード動画」では、処女作から現在に至るまでのサウンドの進化を、その影響元や制作時のバックグラウンドと共に味わうことができます。

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