ボーカルとペインターという、見慣れない組み合わせで注目される「OLDCODEX(オルドコデックス)」。
2009年の結成以降、音楽と美術を掛け合わせるという一風変わった表現手段を武器に本格的なロックサウンドを奏で続けるロックバンドで、ボーカルのTa_2さんの本業が声優であることに起因するのか、これまでに数々のアニメタイアップを実現しています。
✨Remix Album『Full Colors』2021.3.24 release✨
18th Singleより約1年ぶりの最新作は“Re:OLDCODEX”をテーマに新たな⾳楽性を追求🎤🎨
豪華プロデューサーを迎え、これまでの楽曲を豪華DJ達により、Remix & Remake‼️2021年は新たに生まれ変わるOLDCODEXに注目🥰 pic.twitter.com/yOvDyQp8G8
— アニメイト渋谷【短縮営業中】 (@animateshibuya) January 31, 2021
先日、およそ1年ぶりの新作としてリミックス・アルバム『Full Colors』の発売日が予告され、SNSではその日を心待ちにするファンの声が続出中です。
本記事では11周年を越えてなお、新たなステージに挑戦し続けるOLDCODEXの経歴やメンバープロフィール、おすすめ曲の紹介等を交えつつ、同バンドの魅力をたっぷりとご紹介します。
目次
バンド界で “異色の存在” と評されるOLDCODEX(オルドコデックス)とは?
あと、YouTubeにてOLDCODEXのライブ映像も配信されてるから、そちらも楽しみに入れてもらえたら嬉しいよ😁
検索で「OLDCODEX」って入れたら色々出てくる! pic.twitter.com/mdaEPgcIJT— 鈴木達央 (@ta2hisa_suzuki) April 2, 2020
OLDCODEXとは、大人気声優の鈴木達央さんを中心とするロックバンドで、ボーカルとペインターの2人組で構成されています。
バンド名は単語をそのまま読むと “オールドコデックス” となるのですが、リズムの悪さを理由に前半部分を短縮して“オルドコデックス”と読まれるようになりました。
これは、「OLD(古い)」と「CODEX(聖書などの写本)」という2つの単語を組み合わせた造語となっており、その由来には「西洋からの借り物であるロックという音楽において、自分たちだけのものを作りたい」というメンバーたちの思いがあるそうです。
メンバー紹介
Ta_2 (タツ)
本名:鈴木 達央(すずき たつひさ)
担当:ボーカル
出身地:千葉県市川市
生年月日:1983年11月11日
血液型:O型
身長:173cm
バンドのメインボーカルを務める “Ta_2” こと鈴木達央さんは、ミュージシャンであると共にアニメ『DEAR BOYS』の石井努役で2003年にデビューを果たして以来、声優業界の第一線で活躍し続ける実力派声優でもあります。
元々はアニメ作品の延長線上で携わっていた音楽活動でしたが、持ち前の圧倒的な歌唱力が音楽レーベル・Lantisの関係者の目に留まったことをきっかけに、ソロでアーティストデビューすることが決定。
その後、アーティスト活動のさらなる拡大を目指してオルドコデックスを立ち上げ、ボーカリストとしてバンドの楽曲制作にも携わるようになりました。
2020年には、現在話題沸騰中のアニメ『鬼滅の刃』の主題歌を歌うアニソン界の歌姫・LiSAさんとの結婚を発表したばかりです。
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YORKE. (ヨーク)
本名:非公開
担当:ペインター
出身地:東京都(池袋育ち)
生年月日:1980年4月25日
血液型:非公開
身長:188cm
アメリカに渡り、現地で活躍する様々なミュージシャンとのライブセッションを通して芸術的感性に磨きをかけてきたYORKE.さん。
全く違うジャンルのように見え、手段が異なるだけで表現者という立場においては何の変りもないミュージシャンとペインターのコラボレーションで織り成されるステージは海外ではかなり普及していますが、日本ではなかなか見る機会がありません。
そのため、一般的なバンドとオルドコデックスの最大の違いは彼の存在と言っても過言ではないでしょう。
オルドコデックスのメンバーに加入した背景には、YORKE.さんの筆を動かす動作に楽器同様の魅力を感じ取ったTa_2さんが、自ら彼にバンドへの加入を持ちかけた経緯があると明かされています。
これまでの経歴
バンド結成からYORKE.さんの加入まで
オルドコデックスが結成されたのは、2009年のこと。
ソロで音楽活動を展開していた鈴木達央さんが、喜びや悲しみなどの様々な感情を共に分かち合える仲間を求めた末に “バンド” という在り方に辿り着き、自らの意思で立ち上げました。
同年10月に発売した1stミニアルバム『OLDCODEX』がデビュー作で、当初はTa_2さんと彼が “鈴木達央” 名義でソロ活動していた際、楽曲提供を手掛けていたR・O・N(ロン)さん、ギター担当のYoHsKE(ヨースケ)さん、ドラムス担当のsae(サエ)さんの4人体制での始動だったといいます。
しかし、翌年にYoHsKEさんとsaeさんの2人が脱退を表明し、以降は残った2人のメンバーで活動を継続していくことが正式に発表されます。
11月になると、現メンバーのYORKE.さんにTa_2さんが声を掛けたことがきっかけで、ペインターという新たなポジションに彼が加わることに。
そこから気持ち新たに、3人体制での音楽活動がスタートしました。
YORKE.さんの加入後から現在まで
2012年8月にリリースした5thシングル「カタルリズム」では、YORKE.さんが同名の表題曲の作詞に初挑戦します。
同曲は、Ta_2さん自身も声優の仕事で出演している大人気アニメ『黒子のバスケ』のEDテーマ(第1期2クール)に起用され、オルドコデックスにとって初となる長期的なアニメシリーズとのタイアップを実現しました。
その後、結成時からバンドを支え続けてきたR・O・Nさんが脱退を表明し、現在のメンバー編成が確立されます。
12月に発売した2ndアルバムでは全曲の作詞をYORKE.さんが手掛けたほか、Ta_2さんも初の作曲に挑戦。
「HEAVEN」という収録曲については、ロックバンド・LUNA SEAのギタリスト、INORANさんによって、サウンドプロデュースを手掛けられたことが話題となりました。
その時の縁がきっかけで、同バンドと深い繋がりのあるアーティストが名を連ねる『LUNATIC FEST.』の2018年のステージに、オルドコデックスも出演を果たしています。
2013年7月に放送がスタートしたアニメ『Free!』のOPテーマには、同月リリースの7thシングル「Rage on」が起用され、同作シリーズとも後に数々のタイアップを実現しました。
2015年2月には、オルドコデックス初の武道館公演を達成しておよそ3時間のライブを通し、会場に集まった約9,000人の観客を熱狂の渦に巻き込みます。
その後も2017年まで3年連続で実施された武道館ライブ。
回数を重ねる度、メンバー2人の絆の強さをより強く感じるステージ構成へと変化していくのが大きな注目ポイントでした。
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OLDCODEX(オルドコデックス)の魅力
アグレッシブなサウンド
オルドコデックスの楽曲における最大の特徴は、言わずとも知れた攻撃的なサウンドでしょう。
自由奔放なようであって、実際にはテクニカルなギター音をベースとして紡がれる精度の高い楽器演奏に、彼らのロック魂を感じます。
それはまさに、オルドコデックスというバンド名に込められた “自分たちだけのロック” (オリジナリティ)というのを体現しており、ただ単にロックジャンルの一つとしてまとめてしまうのは惜しいほどです。
聴いているうちに楽曲に込められた激しい感情が根底から湧き上がってくる感覚に陥り、次第にそれに飲み込まれてしまいそうになります。
聴き手にその感覚をクセにさせ、何度でも聴きたくなってしまう引力を放つバンドです。
表情を次々に変えるボーカル
本業の声優の仕事では、あまり出すことのない感情をむき出しにした歌声からロック調が控えめのクリアボイス等、振り幅の広い様々な声の表情を見せてくれるのがTa_2さんのボーカルの魅力です。
自ら作曲まで手掛けることが増えたせいか、最近リリースする楽曲ほど聴いていて彼の熱い気持ちが強く伝わってくる感覚を覚えます。
また、ファンを煽る際には無邪気な様子を見せる反面、挨拶するシーンでは彼自身の人柄の良さが伝わってくるような礼儀正しい態度で臨む切り替えの早さは、声優の仕事でイベントやライブを幾度となく重ねてきた彼ならではの強みと言えるでしょう。
Ta_2さんが声優として活躍する姿しか見たことがない方には、彼がアーティストとして披露する歌声も、是非一度聴いてもらいたいです。
音楽を忠実に再現したペインティング
オルドコデックスの魅力は、彼らならではのロックサウンドを耳で楽しませるだけでは終わりません。
日本では珍しい、ペインターのYORKE.さんによるパフォーマンスが同バンドにとって欠かせないものとなっており、彼が描くアートは視覚からもファンを楽しませてくれるのです。
メロディーの雰囲気や楽曲を通して伝えたいことを正確に把握し、観客の盛り上がりに合わせながらTa_2さんのボーカルに乗ってペインティングを行っていく様には、その場にいる誰しもが視線を奪われてしまうことでしょう。
オルドコデックスの “音楽” は、 “美術” という同じ芸術分野の表現方法によって彩られることで、ひと作品としてのクオリティーが格段に高まっているように感じます。
OLDCODEX(オルドコデックス)のおすすめ曲3選
①「Rage on」
2013年7月にリリースされた、オルドコデックスの7thシングル「Rage on」の表題曲です。
先述した通り、同月に放送がスタートしたアニメ『Free!』のOPテーマに起用されたのですが、『黒子のバスケ』等に続いてTa_2さんが声優として出演する作品とのタイアップということで、放送前からアニメファンの間で話題性が高まっていました。
英語で “怒り” を意味する「Rage on」というタイトルは、言葉の意味をダイレクトに受け取るよりも “Rage” という単語を音として捉えた時のかっこよさに注目してつけられたもの。
YORKE.さんが作詞、Ta_2さんが作曲を手掛けており、10代の登場人物たちが抱く夢やアツさを現在の2人のものに置き換えた時、リンクするものを重要視して完成されました。
そんな経緯によって、まさにオルドコデックスのライブの空気感や躍動感があふれるメロディーに仕上がっている印象です。
それだけでなく、アニメのテーマに合わせて水中の爽やかなイメージまでプラスされているところに筆者同様、2人の楽曲制作におけるセンスの良さを感じる方は多いことでしょう。
②「Core Fade」
2020年4月にリリースされた、オルドコデックスの18thシングル「Core Fade」の表題曲です。
Netflix独占配信作から引き続き、本曲でテレビアニメ『ULTRAMAN』のOPテーマも担当したオルドコデックス。
ヒーローのかっこよさを感じさせる挑戦的なボーカルと、おしゃれなアートで完成される独特な世界観に引き込まれてしまいます。
③「カタルリズム」
2012年8月にリリースされた、オルドコデックスの2ndシングル「カタルリズム」の表題曲です。
先述した通り、オルドコデックスが初の長期的なアニメシリーズとのタイアップを果たすきっかけとなりました。
タイトルに沿って誰かに語り掛けているかのような歌詞の中で、過去に捕らわれずに未来に進んでいこうという前向きな思いが読み取れます。
当初はバラード調での制作も検討されていたそうですが、最終的には毎週続くアニメのアツいストーリーをまた次回の始まりへと繋げていくため、疾走感あるメロディーへと変更されました。
最後に…
今回は、ボーカルとペインターという異色のタッグながら結成から11年という長い経歴の中でベテランのバンド勢にも匹敵する実力を備え、今も躍進し続けるOLDCODEX(オルドコデックス)の魅力に迫りました。
確かに音楽と美術は一見すれば全く違うもののように思えても、表現手段という観点では共通する部分があります。
そんな両者を上手に組み合わせて “自分たちだけのロック” を追求し続けてきた彼らだからこそ、今でも大勢の人を魅了する楽曲を紡ぎ続けられるのでしょう。
最新作の発売日も発表され、今後更なる活躍が期待される2人からまだまだ目が離せません!
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