目次
2010年代後半 Part.2
1999/羊文学
2010年代後半になると、ガールズバンドや女性ボーカルのバンドの台頭も目立ち始めました。
元々人気を誇っていたSCANDALやSHISHAMOに加え、Awesome City ClubやHump Backなども人気に。
そんな中、80年代のオルタナティブ・ロックを感じさせるサウンドと、透き通るような歌声で大きなインパクトを与えたのが、羊文学です。
特に、世紀末のクリスマスを歌った「1999」は神秘的な雰囲気を感じるサウンドが印象的な一曲。
クリスマスソングでありながらクリスマスらしい鈴やベルの音は一切入らず、それなのに冬の寒さやクリスマス前の街の様子が思い浮かぶ彼らの表現力に圧倒されます。
また、優しげなトーンの中に歪んだギターの音や激しいドラムの音を感じられる点が、ロック好きには堪らないポイント。
2010年代、または令和を代表するオルタナティブ・ロックの名曲と言えるでしょう。
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白日/King Gnu
2010年代後半の邦楽ロックシーンに特大インパクトを与えたバンドといえば、King Gnuも外せない存在です。
その中でも特に名曲との呼び声が高いのが2019年にリリースされた「白日」。
彼らは同曲がリリースされる前から注目される存在ではありましたが、それまでの楽曲はいわゆる“ミクスチャー・ロック”的な強めな楽曲が多めでした。
とはいえヒップホップやジャズなど幅広い音楽性を感じさせる雰囲気が魅力的だったものの、それをさらに上回ったのが「白日」です。
美しいファルセット、そしてピアノのみで構成されるイントロは、もはやクラシックやオペラの要素を感じさせる世界観。
「ん?これKing Gnuだよね?」と思わずにはいられない優しく儚げなサウンドから始まり、Bメロに入ると一気に複雑なサウンドの分厚いロックへと変身。
そしてサビでは常田大希と井口 理の美しいハーモニーが登場…という流れはもはや芸術的と言っても過言ではありません。
後半には彼らの魅力である転調も盛り込まれ、最終的にはしっとりと終わるものの、聴き終わった後は「ロックだ…」という感想が残るのも魅力的です。
どちらかといえば大衆ウケはしない「とっつきにくい」部類の楽曲でありながら、卓越した音楽性で邦楽ロックファンを超えて多くの人を魅了しました。
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まとめ
以上、2010年代に誕生した邦楽ロックの名曲をご紹介しました。
こうして振り返ってみると、2010年代は再び邦楽ロックシーンが盛り上がり始め、バンドの多様性がさらに広がった時代だったように思います。
現在はSNS等の流行も手伝って邦楽ロックシーンは引き続き盛り上がっていますが、この2010年代の名曲等があったからこそ、今また魅力的なバンドが増えているのかもしれませんね。
というものの、今回ピックアップした名曲は本当に一部。
SEKAI NO OWARIやNICO Touches the Walls、サンボマスターなど、まだまだ名バンドは多く、その分名曲もたくさんあるはず。
みなさん自身も「2010年代の名曲といえば何かな?」と考えながら、ご自身のベストをセレクトしてみてくださいね!