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Mrs. GREEN APPLEの隠れた名曲8選 Part.3
キコリ時計
「ミスカサズ」「Hug」と同じく、2016年1月13日発売の1stアルバム「TWELVE」に収録されている「キコリ時計」。
マーチングバンドのようなブラスとドラムが印象的な、軽快なサウンドの楽曲で、楽しい気持ちにさせてくれる楽曲です。
作詞作曲した大森元貴は、金管楽器を触れたことがなかったため、ブラスは打ち込みで、理論的にではなく感覚で制作していったと述べています。
Mrs. GREEN APPLEデビュー初期の楽曲、「Speaking」「In the Morning」を彷彿とさせるキャッチ―さがあり、楽しくなる明るく前向きなサウンドが魅力的です。
そんな軽快でキャッチ―なサウンドに反して、歌詞は奥深く、今日を精一杯生きているから、明日以降の事は考えたくない、けど明日には「楽しみ」という期待だけを寄せる、そんな意味が読み取れます。
未来のことを考えて不安になってしまう人、これまでの人生はよかったのにこれから良いことは無い、そんな悩みを持つ人に、今生きているこの時間を楽しむべきだよ!というメッセージを与えてくれるんです。
先のことを考える時間は必要なことで、考えて不安になってしまうのは人間として正しいことだし、治す必要もないアクションだけど、せめて今この瞬間を楽しもうという気持ちは、生きることへの活力になる、そんなことを、Mrs. GREEN APPLEは伝えてくれようとしていると思います。
ノニサクウタ
2016年6月15日に発売された2ndシングル「サママ・フェスティバル!」のカップリングとして収録された「ノニサクウタ」。
優しいピアノの音と、「今日も僕は一生懸命頑張った」という歌詞から始まる「ノニサクウタ」は、普段頑張っている人、頑張りたいのに頑張れなかった人、みんなを労う楽曲です。
頑張ったのに誰も褒めてくれなくて寂しい、そんな誰もが感じたことのある虚無感を、「この唄はあなたを救いに来たヒーローさ」と歌い、救ってくれる歌詞が心に刺さる、隠れた名曲です。
楽曲の雰囲気としては、嵐の二宮和也がカバーしたことで知名度が上がった楽曲「Attitude」に近く、「Attitude」が好きな人はきっと「ノニサクウタ」も気に入るはずです。
軽快なギター、ドラム、ピアノに加え、笛やハーモニカ、子どもたちのハミングといった、複数の音から構成されるサウンドは、晴れた日の草原を思わせ、聴く人の心を明るくしてくれます。
直接的な「頑張れ」といった背中を押すフレーズは無く、楽曲自体も明るいのに、どこか涙を誘い、多くのファンたちの日々に寄り添い救っています。
「ノニサクウタ」のような、人間の弱いところを認めて、大丈夫だよと勇気づけてくれる楽曲は、耳心地の良いサウンドに繊細な歌詞を乗せて歌ってきたMrs. GREEN APPLEだからこそ作れるものです。