「ミセス」の愛称で人気を集めるバンド・Mrs. GREEN APPLE。
2013年に結成後、2020年7月に「フェーズ1完結」として一旦活動を休止し、2022年に「フェーズ2開幕」として活動を再開しました。
ボーカルの抜群の歌唱力やストレートで刺さる歌詞、耳に残るメロディライン等、音楽性に非常に定評があり、ドラマやアニメ、映画、CMと数多くのタイアップを務めています。
「青と夏」「インフェルノ」「WanteD! WanteD!」「ダンスホール」といったヒット曲を連発しているMrs. GREEN APPLEですが、まだまだ知られていない隠れた名曲があるんです。
今回は、Mrs. GREEN APPLEの隠れた名曲について徹底解説します!
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目次
Mrs. GREEN APPLEの隠れた名曲8選 Part.1
L.P
2015年7月8日発売の3rdミニアルバム「Variety」に収録されている「L.P」。
タイトルは「Love Person」の略で、人を愛するが故の寂しさの中で苦しみもがく精神状態を歌った楽曲です。
この曲での主人公は、恋愛感情が冷めきってしまっている相手に縋り付いているように捉えられます。
「死にたくない」「殺さないで」と強烈な歌詞が並びますが、併せて「愛していて」といった相手の愛情を求める歌詞が続いて、歌い手の寂しさが痛烈に感じられるんです。
そして歌詞だけでなく、ボーカル・大森元貴の表現で、楽曲中の主人公の感情の上下がわかります。
まず、曲の1番、2番は声を張らず、落ち着いて機械のように安定的に歌っていることから、相手の愛情が冷めたことを受け入れている状態であると理解できます。
ところが静かなCメロを終えた3番は、強くいきむような歌い方になっていき、やっぱりまだ相手のことが好きな自分に気付いては、相手の現状と照らし合わせ苦しむ状態を表現しているかのよう。
ラストにはまた落ち着いて「寂しいな」と歌い、高音の透き通ったフェイクで楽曲が終わります。
相手が冷めてしまっても自分はまだ愛している、そんなどうしようもない不条理を、ボーカルテクニックで表現しているんです。
エレキギターとピアノが目立つサウンドからも、激しさと寂しさが感じられるナンバーに仕上がっているので、是非聴いてみてください。
道徳と皿
「L.P」と同じく、2015年7月8日発売の3rdミニアルバム「Variety」に収録されています。
「道徳と皿」は、大切な人に裏切られ、もう人が信じられない、愛が何なのかわからなくなった、そんな状況でも、世の中にまだ希望を見出したい「勇者」の歌です。
「傷を癒せるそのアイテム」「さぁ 始めてみて」といった歌詞からわかるように、第三者目線で「勇者」のストーリーを歌います。
曲の出だしは、ピアノが徐々にフェードインしてきて、エレキギターとドラムが強く入り、まるで「勇者」が目を覚まし、物語が始まるかのようなイメージが浮かびます。
大森元貴の高い歌唱力をフルに活かした高音のサビパートは、圧倒的な爽快感。
1番、2番では、この世の理不尽に理解が出来ずもがく様子が歌詞に表れていますが、3番には世の中を受け入れ、笑って生きていこうという決意を歌っています。
何かむしゃくしゃした時、対人関係が上手くいかないときに、「道徳と皿」が心の中のモヤを吹き飛ばして前向きな気持ちにしてくれるでしょう。