目次
岡田准一の魅力 Part.3
乗馬もお手の物!相棒・バンカーとの思い出
岡田は、その優れた乗馬技術でも有名です。
彼に乗馬の練習を勧めたのは、「反乱のボヤージュ」で共演した渡哲也でした。
渡は「役者なら馬に乗れた方が良い」と、石原プロの俳優が通う乗馬スクールを岡田に紹介してくれたそうです。
結果として長年積み上げてきた乗馬経験は、岡田のキャリアを確固たるものへと押し上げました。
2014年に主演を務めた大河ドラマ「軍師官兵衛」では、馬に乗れるということで現場からも圧倒的な信頼を獲得しました。
「関ケ原」のスペシャル対談では、惜しまれつつも2023年2月に亡くなった名役馬「バンカー」とのエピソードを明かしています。
バンカーは時代劇の現場を数多く経験してきたため、爆発シーンでもまったく動揺しないのだそう。
そこで、岡田は爆発に合わせてあえて手綱を強く引き、バンカーをコントロールしながらカメラの画角も考えて芝居をしていたそうです。
映像作品に対するプロフェッショナルな一面が伝わってくるエピソードでした。
男優として史上初の最優秀主演・助演男優賞W受賞
2015年には「第38回日本アカデミー賞」で、男優として史上初の快挙を成し遂げます。
なんと「蜩ノ記」で最優秀助演男優賞、さらに「永遠の0」で最優秀主演男優賞をW受賞したのです。
「永遠の0」は、第二次世界大戦中の零戦搭乗員をモチーフにした作品。回想シーンによって主人公の人物像が明らかになっていくという斬新な構成でストーリーが展開していきます。
とりわけ原作と映画の両方に触れてみると、岡田の作品に対する解釈の深さをより実感できるでしょう。
凄まじい芝居によって役に命が吹き込まれる様をぜひその目で確かめてみてください。
恩師と仰ぐ緒形拳の存在
岡田が俳優を続けるきっかけとなったのが、18歳の頃に出演したTBS系ドラマ「ディア・フレンド」(1999年)です。
こちらは、世間を拒絶する老人と保護観察下に置かれた少年の間で育まれる友情を描いた作品。
名優・緒形拳と初共演を果たした、岡田にとって思い入れの深いドラマでもあります。
このドラマの中で、緒方と岡田の喧嘩シーンがあるのですが、その撮影中に緒方がとんでもない行動に出ました。
リハーサルでは口論するだけにとどめていた緒方ですが、本番が始まると突然岡田に平手打ちを食らわせたのです。それに対し、岡田は感情を剥き出しにして反抗していきます。
カットがかかると、緒方は笑みを浮かべながら「楽しかったろう?感情は動いたか?」と岡田に問いかけたそう。
破天荒ながら、芝居を心から楽しんでいた緒形らしいエピソードです。
このエピソードの他にも、緒方から「お前は芝居を続けなさい。君は向いているから」と言ってもらったそう。
その言葉は、岡田が俳優を続けるにあたって大きな心の支えとなりました。
最後に
今回は、日本を代表する俳優・岡田准一の魅力に迫りました。
ご紹介したエピソードの他にも、現場では共演者はもちろんスタッフの名前も覚えて接する等、素晴らしい人格者であることが伝わってきます。
現在放送中の大河ドラマ「どうする、家康」では織田信長役で出演しています。
歴代の信長とは大きく異なるアプローチでありながらその好演ぶりが大きな反響を呼んでおり、岡田の出演回には必ずと言っていいほどSNS上で名前がトレンド入りしています。
また、最新主演映画「最後まで行く」も絶賛公開中です。終始、緊張感の漂うクライムサスペンスを劇場で体感してみてください。