目次
JIN
「Epiphany」『LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’』(2018)収録
「Moon」『MAP OF THE SOUL : 7』(2020)収録
「The Astronaut」(2022)
安定的に高く響く声の持ち主であるJIN。朗らかでムードメーカー気質な彼のソロ曲は、反面いつも切なさと哀感に満ちています。数ある『LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’』のソロ曲の中でも “最も感傷的な感情を歌う曲”と評する韓国の音楽評論家もいるほど物悲しいメロディの「Epiphany」のテーマは“自分自身を愛すること”。
最年長メンバーのJINはアイドルとしてはやや遅い20歳で芸能界に入ったため、ダンスや歌のスキルについてずっと劣等感を抱えていました。しかしネガティブな感情を、自分自身を愛することで克服していきます。アウトロの“I’m the one I should love”のシンプルなメッセージは、そんなJINのハイトーンボイスに乗り強い輝きを放ちます。ちなみに「LOVE MY SELF」をスローガンに掲げてきたBTSの他のメンバーもこの曲が本当に大好きで、熱唱する様子がV LIVEなどでキャッチされています。
一度耳にしたら心から離れないイントロから始まる「Moon」は、Rolling Stone誌が選ぶ“史上最高のボーイズグループ曲75選”で5位にランクイン。ARMYを“地球”、JINを“ARMYの心を照らす月”になぞらえたこの曲は、リズミカルながらも“こうしてただ君を眺めることしかできない”“ ふと考えるんだ 君も僕を今見てるのかなって”という歌詞に、ファンに対するあまりの愛おしさで芽生えるもどかしさや不安が表れていて、甘い胸ぐるしさを感じてしまいます。
「宇宙飛行士」に扮して、「僕の宇宙になってくれた」ARMYへ向けた感謝を綴る「The Astronaut」。アコースティックギターから徐々にポップに高まっていくメロディラインは、大ファンだというColdplayとのコラボレーションで生まれました。
「兵役でしばらく別れなければならないARMYへさよならを伝える曲を作りたい」という真摯な思いも込められたこの曲は、宇宙空間にも響くような伸びやかで開放的な歌声ですが、やはりどこかセンチメンタルな気持ちも掻き立てられます。聴くたびにJINに会いたくなるような切ない曲です。
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