紅白歌合戦を彩ったアニソン一覧!2000年以降のおすすめ曲10選も紹介!

紅白歌合戦を彩ったアニソン一覧!2000年以降のおすすめ曲10選も紹介!

年末年始に行われる歌番組といえば、やはり「NHK紅白歌合戦」ではないでしょうか。

話題となった歌手や人気歌手がこぞって参加する、日本の年末を締めくくる音楽番組。その歴史は長く、2020年を迎えて計70回となりました。

主に演歌や歌謡曲が中心となる紅白歌合戦ですが、近年ではアニメソングが歌われることも多くなってきました。今では日本の文化の一つとも呼ばれているアニメコンテンツは、紅白歌合戦においても重要な立ち位置にあります。

そこで今回は、2000年以降に紅白歌合戦で歌われてきた数あるアニソンの中から、聴けば盛り上がれるおすすめの曲10選を紹介していきます。これまでの紅白歌合戦を振り返るついでにぜひご覧ください。

紅白の始まり、アニソンの登場

NHK紅白歌合戦は、1951年(昭和26年)の大晦日から放送が始まりました。日本の長寿番組として、そして年末を締めくくる番組として知られています。

主に演歌や歌謡曲が中心のものでしたが、現在は音楽シーンの変化によって様々なジャンルの曲が歌われるようになりました。

そんな紅白歌合戦にアニソンが登場するようになったのは、1980年にまで遡ります。紅白初のアニソンとして登場したのが、布施明(ふせあきら)さんの「愛よその日まで」という曲です。

この曲は『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の劇場版第三作目となる『ヤマトよ永遠に』の主題歌に使用された楽曲です。今の若者世代では知らない人が多いかもしれませんね。実際に聴いてみると、今のアニソンと呼ばれるロックやポップな曲調とはかけ離れており、どちらかといえば歌謡曲に分類される曲かもしれません。

2000年以降に歌われたアニソンは42曲!

そうして少しずつではありますが、アニソンを歌う歌手が紅白に登場するようになりました。

しかし、2000年以降になると紅白でアニソンの存在が目立つようになります。実際に数値で見ると分かりますが、1980年から1999年までに歌われたアニソンの曲数は20年でわずか10曲。対して2000年から2019年までに歌われたアニソンはなんとその倍以上の42曲。

また、歌われるアニソンも歌謡曲寄りのものだけでなく、流行りのロック調やポップ調の曲まで、すぐにアニソンとわかるものまで歌われるようになりました。まさかアニメコンテンツがここまで広がるようになるとは、誰も考えてはいなかったでしょう。

1980年~1999年のアニソン早見表

こちらは1980年から1999年までに紅白で歌われたアニソンです。上述しました布施明さんの楽曲もそうですが、『ちびまる子ちゃん』の主題歌でも知られている「おどるポンポコリン」『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』の主題歌「風といっしょに」が登場しています。

1980年~1999年

  • 愛よその日まで / 布施明(1980)
  • CAT’S EYE / 杏里(1983)
  • 悲しみよこんにちは / 斉藤由貴(1986)
  • おどるポンポコリン / B.B.クィーンズ(1990)
  • ETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜 / 森口博子(1991)
  • 勇気100% / 光GENJI(1993)
  • 恋しさと せつなさと 心強さと / 篠原涼子(1994)
  • ゆずれない願い / 田村直美(1995)
  • Forever Love / X JAPAN(1997)
  • 風といっしょに / 小林幸子(1998)
  • どれも懐かしの曲ですが、X JAPANの歌う「Forever Love」がアニソン枠だったのには驚きではないでしょうか。実はこの曲は『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』『コードギアス 反逆のルルーシュ』でも有名なCLAMP原作アニメ映画『X(エックス)』の主題歌として使用された曲でした。原作の絵コンテを読み、作詞されたそうです。

    2000年~2009年のアニソン早見表

    2000年から2009年になると、見覚えのあるアーティストや曲名が並んでいるのではないでしょうか。デビュー間もないAqua Timez(アクア・タイムズ)が発表した「決意の朝に」は、小説家として有名な宮部みゆき(みやべみゆき)さんが執筆した、小説原作のアニメ映画『ブレイブ・ストーリー』の主題歌にも起用されました。

    2000年~2009年

  • あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜 / 小柳ゆき(2000)
  • ANGELUS -アンジェラス- / 島谷ひとみ(2004)
  • ココロオドル / nobodyknows+(2004)
  • 少年よ / 布施明(2005)
  • 君にジュースを買ってあげる♥ / グループ魂(2005)
  • 決意の朝に / Aqua Timez(2006)
  • 空色デイズ / 中川翔子(2007)
  • 崖の上のポニョ / 藤岡藤巻と大橋のぞみ(2008)
  • アニマロッサ / ポルノグラフィティ(2009)
  • 深愛 / 水樹奈々(2009)
  • また、この頃になると水樹奈々(みずきなな)さんや、中川翔子(なかがわしょうこ)さんといったアニメに深く携わる人物が登場していることがわかります。また、同年数での曲数が増えており、この10年で2000年以前の曲数に並ぶほどに、紅白でアニソンが歌われるようになりました。

    2010年~現在までのアニソン早見表

    2010年以降になると、アニソンが紅白に選出されることはもはや当たり前とすらなりました。特に水樹奈々さんの活躍は目覚ましく、アニソン進出のきっかけになったといっても過言ではありません。

    2010年~現在

  • Alright!ハートキャッチプリキュア! / 池田彩(2010)
  • PHANTOM MINDS / 水樹奈々(2010)
  • POP MASTER / 水樹奈々(2011)
  • 100%勇気 / NYC(2011)
  • Go to the top / 倖田來未(2012)
  • BRIGHT STREAM / 水樹奈々(2012)
  • 夢を信じて / 徳永英明(2013)
  • 革命デュアリズム / 水樹奈々×T.M.Revolution(2013)
  • 紅蓮の弓矢 / Linked Horizon(2013)
  • Preserved Roses / 水樹奈々×T.M.Revolution(2013・2014)
  • 禁断のレジスタンス / 水樹奈々(2014)
  • Let It Go / イディナ・メンゼル(2014)
  • Let It Go 〜ありのままで〜 / May J.(2014)
  • 生まれてはじめて / 神田沙也加(2014)
  • ゲラゲラポーのうた / キング・クリームソーダ(2014・2015)
  • オルフェンズの涙 / MISIA(2015)
  • それは僕たちの奇跡 / μ’s(2015)
  • 前前前世 original ver. / RADWIMPS(2016)
  • RAIN / SEKAI NO OWARI(2017)
  • 渡月橋 〜君 想ふ〜 / 倉木麻衣(2017)
  • EXCITE / 三浦大知(2017)
  • Red Swan / YOSHIKI feat. HYDE(2018)
  • 君のこころは輝いてるかい? / Aqours(2018)
  • 刀剣乱舞 / 刀剣男士 team三条 with加州清光(2018)
  • 打上花火 / DAOKO(2018)
  • ドラえもん / 星野源(2019)
  • P.A.R.T.Y. 〜ユニバース・フェスティバル〜 / DA PUMP(2019)
  • 零 -ZERO- / 福山雅治(2019)
  • 限界突破×サバイバー / 氷川きよし(2019)
  • Blizzard / 三浦大知(2019)
  • 天気の子 紅白スペシャル / RADWIMPS(2019)
  • 紅蓮華 / LiSA(2019)
  • また、アニメーションを流しながらの歌唱も増えたことにより、アニメファンも楽しめるようになりました。児童向けのアニソンから大人向けのアニソンまで幅広く、μ’s(ミューズ)などのアニメから生まれた声優ユニットも名を連ね、若者世代にも焦点を合わせた選出がされています。

    紅白:おすすめのアニソン10選

    紅白歌合戦にも徐々にアニソンが浸透してくるようになり、ファンとしては嬉しい限りではないでしょうか。

    そんな数あるアニソンの中から今回は、個人的におすすめしたい曲を10選、紹介したいと思います。

    2000年以降に盛り上がり始めたアニソンを中心に選抜しているため、残念ながら今回の記事では2000年以前の曲は紹介しておりません。あらかじめご了承ください。

    ANGELUS -アンジェラス- / 島谷ひとみ(2004)

    最初に紹介するのは、2004年『第55回NHK紅白歌合戦』に選出された島谷ひとみ(しまたにひとみ)さんの「ANGELUS -アンジェラス-」です。女性漫画家としても有名な高橋留美子(たかはしるみこ)さんの原作漫画を元にしたテレビアニメ『犬夜叉』のオープニングテーマ曲です。

    炎を象徴するかのような恋慕が込められた曲は、その激しさ故につい踊りだしくなるような曲調となっています。島谷さんの曲はゆったりとしたイメージが多いだけに、新しい一面を見せられたファンは驚きだったのではないでしょうか。

    アニマロッサ / ポルノグラフィティ(2009)

    続いては、2009年『第60回NHK紅白歌合戦』で歌われた、ポルノグラフィティ「アニマロッサ」です。久保帯人(くぼたいと)さんの原作漫画を元にしたテレビアニメ『BLEACH』のオープニングテーマ曲です。

    男性視点から歌われた男らしさ溢れる曲。この曲のタイトルは、イタリア語で『赤い魂』という意味があるそうです。出だしの語り口調のような歌い方から、サビに向かっていく盛り上がりは最高ですね。ポルノグラフィティらしさがちょっと抜けた感じはしますが、耳に非常に残りやすい曲です。

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    深愛 / 水樹奈々(2009)

    同じく2009年『第60回NHK紅白歌合戦』で歌われた、水樹奈々さん「深愛」。PC版アドベンチャーゲームを原作としたテレビアニメ『WHITE ALBUM 1st Season』のオープニングテーマ曲として使用されました。

    紅白で初となるアニソンを歌ったのは布施明さんでしたが、声優として初めて紅白に出場したのは水樹さんでした。そんな初出場を飾るこの曲は、とても深い愛情が込められた曲です。

    実は水樹さんのお父さんはこの紅白出場の年に亡くなったそうで、この歌にはアニメ主題歌としてだけでなく、水樹さんのお父さんへの想いも込められています。サビに近づくにつれて感じる感情の重さは、ただ歌っただけでは表現することはできないでしょう。

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    渡月橋 〜君 想ふ〜 / 倉木麻衣(2017)

    2017年『第68回NHK紅白歌合戦』に選ばれた、倉木麻衣(くらきまい)さんの「渡月橋 〜君 想ふ〜」は、『劇場版名探偵コナン から紅の恋歌』の主題歌として使用された曲です。

    コナン映画は上記タイトルで21作目となり、そして倉木さんがコナンの主題歌を担当するのは今回で21回目となります。これにより倉木さんは、同一作品において歌われる主題歌の最多記録保持者としてギネス世界記録に認定されました。

    和が全面に押し出された曲調ですが、その世界観の舞台は実在する京都の『渡月橋』をモチーフにしており、想い人に寄り添う男女の情緒が描かれています。ぜひ映画と一緒に楽しんでもらえると、曲の雰囲気をより深く味わうことができるでしょう。

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    RAIN / SEKAI NO OWARI(2017)

    同じく2017年『第68回NHK紅白歌合戦』に選ばれた、SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)「RAIN」は、『第二のスタジオジブリ』と呼ばれたアニメ映画『メアリと魔女の花』の主題歌として使用された曲です。

    若者に圧倒的支持を得ているセカオワの優しさ溢れる曲。ファンタジー要素の強い曲が多い印象のセカオワですが、今回の曲はその要素が存分に発揮された曲ではないでしょうか。元々のファンだった人はもちろんのこと、映画を観てこの曲に触れた人も多いようです。

    作曲したセカオワのヴォーカル・Fukase(フカセ)さんは、この曲をどのようにして作ったのかわからないぐらい、映画を観た時にはその中にあった感じだったと語っています。映画の世界観とセカオワらしさが一致していたからこそ、ごく自然に表現された曲であることがわかります。この曲がとても馴染みやすいのは、そのせいかもしれません。

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    打上花火 / DAOKO(2018)

    2018年『第69回NHK紅白歌合戦』に選ばれた、DAOKO(ダヲコ)さんの「打上花火」は、アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌に使用された曲です。

    この曲はシンガーソングライターの米津玄師(よねづけんし)さんがプロデュースした曲で、音楽批評家からも高い評価を得ている曲です。切なさを感じさせるピアノの旋律が、映画の内容に沿った夏の終わりと、打上花火の美しく咲いて儚く散っていく様子を表現しているようで、非常に趣を感じられるのではないでしょうか。

    彩り豊かな夏の風景がDAOKOさんの歌声でより強く表現されており、すっと胸の内に自然と入り込むような曲となっています。また、中盤から歌う米津さんの歌声もDAOKOさんとマッチしており、二人の声が重なる瞬間は、映画に登場する主人公たちそのものだと感じるかもしれません。

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    Red Swan / YOSHIKI feat.HYDE(2018年)

    2018年『第69回NHK紅白歌合戦』に選ばれた「Red Swan」は、音楽業界でもカリスマとして君臨するX JAPAN(エックス・ジャパン)YOSHIKI(ヨシキ)さんと、L’Arc~en~Ciel(ラルク アン シエル)VAMPS(ヴァンプス)のヴォーカルを務めるhyde(ハイド)さんによって制作された曲です。

    驚きのタッグ曲であるだけでなく、さらには諫山創(いさやまはじめ)さんの漫画を原作としたテレビアニメ『進撃の巨人 Season3』のオープニングテーマ曲として使用されたことでも大きな話題となりました。

    これまでの『進撃の巨人』の主題歌は血生臭く、荒々しい曲調が多かったのですが、今回は一転して美しさすら感じられる曲となっています。制作したYOSHIKIさんは、『進撃の巨人』を通して人の美しさについてを強調したいと語られていました。巨人が闊歩する世界で抗う人たちの悲しみや荒々しさ、その中でも輝ける美しさがこの曲に込められています。

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    天気の子メドレー / RADWIMPS feat.三浦透子(2019)

    2019年『第70回NHK紅白歌合戦』に出場したRADWIMPS(ラッドウィンプス)は、アニメ映画監督・新海誠(しんかいまこと)によって制作された『天気の子』のメドレーを披露しました。

    今回の披露にあたって演奏したのは「グランドエスケープ」「大丈夫」の2曲です。残念ながら主題歌の「愛にできることはまだあるかい」は、今回の紅白では歌われませんでした。メドレーでは女優であり歌手でもある三浦透子(みうらとうこ)さんが務めました。

    実際にリリースされている曲でも歌唱を担当している彼女ですが、三浦さんを起用するにあたりRADWIMPSの野田洋次郎(のだようじろう)さんは、1年もの間オーディションを行ったそうです。今回の楽曲は映画の世界観も重視しなくてはいけないので、野田さんがどれだけ本気で取り組んでいるかがわかります。

    曲を聴いてもらえば分かると思いますが、天気の移り変わりを非常に上手く表現されています。野田さんと三浦さんの二人が重なり合ったことで、天気の様々な表情を曲調ごとに感じられるでしょう。

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    限界突破×サバイバー / 氷川きよし

    2019年『第70回NHK紅白歌合戦』に出場した氷川きよし(ひかわきよし)さんが歌った「限界突破×サバイバー」は、鳥山明(とりやまあきら)さん原作の人気漫画アニメ『ドラゴンボール超』のオープニングテーマ曲として起用されました。

    ドラゴンボールの主人公・孫悟空(そんごくう)の声優を担当されている野沢雅子(のざわまさこ)さんは、デビュー当時から氷川さんのファンだと語っています。この曲が主題歌に起用された際は対談を行い、氷川さんもドラゴンボールのファンだったこともあり、互いに意気投合するまでになりました。

    氷川さんがこの曲で紅白に出場した際には、曲紹介として野沢さんが登場。年齢は離れていますが、とてもよい間柄であることがわかります。そして実際の曲ですが、主人公・孫悟空らしさをそのまま歌にしたような、明るさとパワフルさ溢れる曲となっています。

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    紅蓮華 / LiSA

    2019年『第70回NHK紅白歌合戦』に出場したLiSAさんが歌った「紅蓮華」は、吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さん原作の人気漫画アニメ『鬼滅の刃』の主題歌として起用されました。

    2009年に水樹奈々さんが声優として初めて紅白に出場を果たし、新たな道を切り開きました。それ以降毎年のように声優やアニソンシンガーが登場するようになり、今回のLiSAさんもまさにその系譜の象徴ともいえるでしょう。

    LiSAさんの知名度やアニメの人気もありますが、当時の映像はまるでライブのような雰囲気すら感じられました。作品への熱いリスペクトが所々に盛り込まれたこの曲は、ファンにとっても思い入れの深いでしょう。

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    次は誰が紅白に出場するか

    以上、2000年以降の紅白歌合戦に登場したアニソンシンガー・声優・曲目の紹介でした。

    アーティストによっては様々な意見がありますが、やはり紅白に出場できるということは特別なことです。開催当初はアニソンが起用されるとは、誰もが考えてはいなかったかもしれません。

    しかし、現在の音楽シーンにおいてアニソンは無くてはならないジャンルの一つとして認知されており、今後も様々なアニソンが音楽業界を盛り上げるコンテンツの一部として登場するでしょう。

    そんな数多くのアニソンの中から次はどの曲が、どのアーティストが出場するのか、非常に気になるところです。しかし、どの曲、どのアーティストが登場しても、盛り上がることは間違いなしでしょう。

    紅白とアニソンを通して、皆さんもぜひ新しい年を迎えてみてください。

    それでは、ここまでご覧いただきありがとうございます。

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