2019年にデビューした、3ピースのガールズバンドChilli Beans.(チリビーンズ)は、2022年3月2日に話題曲「アンドロン」などを収録した、2nd デジタルEP「Daydream」をリリースしました。
Chilli Beans.は今注目の音楽スクールの音楽塾ヴォイス出身で、楽曲にはクラスメイトだったVaundyがアレンジで参加し、「夢みるバーム」のTVCMに新曲「Tremolo」が起用されています。
また「Daydream」リリースに合わせて、初めての自主企画の東京と大阪2マンライブ「Dancing Room 001」を開催し、対バンフェス「VOICE OF EMOTIONS」にも参加するなど、ネクストブレイクバンドの最右翼としてますます注目度を高めています!
目次
Vaundyがアレンジで参加!3ピースガールズバンドChilli Beans.とは?
2019年に結成されたChilli Beans.の由来は、ソウルフルな楽曲と唯一無二なステージパフォーマンスのレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)を、3人共が好きで憧れていたからです。
メンバー全員がバンド経験が無く、ひよっこな自分達がバンドとしてこれから成長していくという意味と、単語として可愛いということから、Beansを付けて、最後を.(ドット)で締めたそうです。
音楽塾ヴォイスのシンガーソングライターコースで、歌やギター、作詞作曲を学んでいた、Motoさん、Maikaさん、Lilyさんの3人でしたが、先生から『3人でバンドを組んでみたら?』と言われたのをきっかけにバンドを結成しました。
Motoさんはヴォーカル、Maikaさんはベース・ヴォーカル、Lilyさんはギター・ヴォーカルとして、初めて音を出したのはレニー・クラヴィッツの「Are You Gonna Go My Way」です。
それぞれシンガーソングライターを目指していた3人でしたが、Maikaさんは元々ベースラインがかっこいい曲が好きだったこと、Lilyさんは次第に歌うよりもギターを弾きたいと思い始めていたこと、ヴォーカルでMotoさんがセンターにいるのがバンドとしてバランスが良かったことから、担当パートが決まりました。
バンドとしての練度を高めつつ、コロナ禍で孤独な時間が増えたこともあり、「孤独を楽しんだり堕落した自分を嘆いたりしながらも全部ひっくるめて自分と踊ろう」をテーマにした、1st デジタルEP「d a n c i n g a l o n e」を2021年8月にリリース。
すると、Vaundyも参加した収録曲「lemonade」が、Spotifyのバイラルトップ50(日本)でデイリー1位、ウィークリー3位を記録するほどのヒットを記録し、3ヶ月でMVの再生回数が100万回を突破するなどで、一躍注目を集めました。
結成してすぐにコロナ禍となり集まれなかった為に、初ライブは「d a n c i n g a l o n e」をリリースする少し前の2021年5月でした。
そして2022年3月には、2nd デジタルEP「Daydream」をリリースしています。
白昼夢を意味するこのEPに収録された、Unlove(愛さなくなる、愛情がなくなる)とドロン(姿をくらます)を合わせた造語がタイトルの「アンドロン」や、「夢みるバーム」TVCM曲の「Tremolo」もヒットを記録しています。
音楽塾ヴォイス出身のアーティスト
chilli beans.やVaundyが通っていた音楽スクールの音楽塾ヴォイスは、まだまだ多くの人気アーティストを輩出しています。
ヴォイスは、メジャーデビューの経験もあった西尾芳彦さんが、1997年に福岡県福岡市に設立しました。
2009年には東京都港区に東京校も開校しています。
ヴォイスでは名曲に共通している特徴を分析し、メジャーアーティストと全く同じ実践的なレッスンを、1クラス4人までの少人数で行っています。
yui
2003年1月から福岡本校に通い、ギターと楽曲制作などを学び始めました。
約2万人の応募者の中からオーディションに合格し、2005年2月にシングル「feel my soul」でメジャーデビュー。
その後発表したシングルとアルバム共に、オリコン週間ランキングで1位を多数獲得し、NHK紅白歌合戦にも出場。
また女優としても、2006年公開の映画「タイヨウのうた」で主演も務めています。
デビュー時からのYUI名義でのシンガーソングライターとしての活動に一区切りをつけ、2013年からはロックバンドFLOWER FLOWERのギター・ヴォーカルyuiとして活動しています。
絢香
大阪府出身のシンガーソングライター綾香さんは、高校1年生の頃にガールズバンドを組んで、Mr.ChildrenやDREAMS COME TRUEのカバー曲をお祭りやライブハウスで演奏していました。
2年生になった2004年に曲作りを学びたいとヴォイス福岡本校に入って毎週末に大阪-福岡を通い始めると、さらに本格的に音楽活動をしたいと思うようになり、福岡市内の高校に転校しました。
研音の校内オーディションの合格や制作したデモテープで注目され、2006年2月シングル「I believe」でメジャーデビュー。
以降も「三日月」「Jewelry day」などのヒット曲を連発し、日本有線大賞と日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞、NHK紅白歌合戦には8度出場しています。
家入レオ
幼少期からピアノを習い、小学校では合唱部に所属し、中学生だった2008年4月にヴォイス福岡本校に通い始めます。
研音とビクターの校内オーディションに合格するなど、当時から歌唱力と表現力の高さで注目を集めていました。
当時17歳の2012年2月に、アニメ「トリコ」のエンディング主題歌になったシングル「サブリナ」で、メジャーデビューを果たします。
その後もシングルとアルバムでオリコン週間ランキングトップ10の常連となり、アニメや映画、テレビ番組などのタイアップも多く、日本レコード大賞の最優秀新人賞をはじめ受賞歴も多数。
また他にも、Kiroroの玉城千春さん、chayさん、ビアンコネロなどのアーティストが、音楽塾ヴォイスの出身者です。
chilli beans.のメンバー
Maika(左)、Moto(中央)、Lily(右)
Moto(Vo.)
幼少期から音楽が好きで、シンガーソングライターのyuiさんの「Kiss me」「Get Back Home」などを知ってから自分も音楽を始めたいと、yuiさんも通っていた音楽塾ヴォイスに入りました。
ヴォイスにいた頃からパフォーマンスレッスンで1位を獲得するなど、特にパフォーマンス能力に優れるカリスマでした。
喋り方から不思議ちゃんと思われることもありますが、実は芯が通ったしっかり者で哲学を好きで物事を深く考え、そこまでやらなくてもいいのにと周りが思うほど、ストイックな職人気質です。
ヴォイスに通い始めた頃からバンドはやってみたかったのですが、自分は協調性がないので難しいだろうと諦めかけていた頃に、先生からバンド結成を勧められました。
メンバー3人共に作詞作曲するchilli beans.ですが、Motoさんは、作りたい世界観が頭に浮かぶとそれにストーリーを加えて、トラックやメロディ、歌詞を乗せていく方法で楽曲を制作しています。
Maika(Ba./Vo.)
小学3年生で、ディズニーチャンネルでやっていた「ハイスクール・ミュージカル」を見たのをきっかけに音楽に目覚めました。
中学1年生の頃に、音楽室に貼ってあったポスターでヴォイス主催の大会が開催されるのを知り、西尾芳彦さんが選出する西尾賞を獲るとヴォイスに入塾できるということで、この大会に参加。
1年生と2年生では特別賞でしたが、3年生で西尾賞を獲得し、念願のヴォイスに通い始めました。
Chilli Beans.結成まで6~7年ヴォイスにいる間、ひとりで歌ったりユニットを組むなどしているうちに『自分にはグループのほうが向いている』と考えていた頃、バンド結成の話を聞かされたそうです。
ヴォイスにはベースコースが無い為に、出身者では初めてのベースプレイヤーです。
サバサバしているように見られがちですが、話がまとまらない時には冷静にみんなの話を聞いたり、いろいろな悩みを相談をされるほど頼りにされています。
Motoさんは、Maikaさんを見て服をボトムインするファッションを知りました。
Lily(Gt./Vo.)
音楽を始めたきっかけはMaikaさんと似ており、小学生の頃にディズニーチャンネルで放送していたドラマ「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」の、ポップスターの主人公に憧れたことから。
中学1年生からボイストレーニングに通い始め、韓国音楽が好きな母親の影響で、「国民の妹」とも呼ばれているシンガーソングライターのIUさんを好きになり、真似してギターを弾き始めました。
オーディションを受けてはいたものの上手くいかなかった為に、母親からの勧めでヴォイスに通い始めました。
Chilli Beans.ではサウンド面を引っ張る存在で、バンドの音楽を最終的にまとめる役割を担っています。
発想力が豊かで、楽曲制作だけでなく普段の生活でも思いがけないことを突然言ってくるなど、2人からは仲間や友達というよりも動物やマスコットのようとも形容されています。
Chilli Beans.オススメ曲
メンバー3人がシンガーソングライターなので曲によって歌詞を書いた人が違うこともあり、誰かが作ったフレーズやワンコーラスからイメージを広げて楽曲にする為に、全ての楽曲の作詞作曲、アレンジはChilli Beans.名義としています。
全員が納得するまで意見を出し続けるので、大抵は1曲完成するまで時間がかかります。
lemonade
ヴォイスのクラスメイトだったVaundyとの共作で、Chilli Beans.として初めて制作した楽曲です。
レッスン中に、今こんなオリジナル曲を作っていると音源を流したときに、Vaundyが『ここは、こんな感じはどう?』といった感じでアドバイスをくれて、最終的にはアレンジまでしてくれました。
メンバー全員が歌えるChilli Beans.はコーラスにこだわっており、曲によってはコーラスだけを70トラック録ることもあるそうです。
ポップな恋愛ソングの「lemonade」なので、歌詞はストレートになり過ぎないように全部妄想だったという、サイコパスっぽさもプラスしています。
アンドロン
Motoさんの頭に浮かんだ「アンドロン」というワードを基に、後からUnloveとドロンを合わせた造語という意味を付けたそうです。
デモを聴いたMaikaさんとLilyさんは「ピーナッツ」という歌詞を聴いて、『面白そう!いける!』と確信し楽曲制作に入りました。
自信がない主人公のやるせない恋愛がテーマであるこの曲のように、Chilli Beans.は先にストーリ-を作ってからサウンド面に入ります。
また、ドラムがいないバンドなので最初は打ち込みで作ることも多く、バンドサウンドと打ち込みが融合した「アンドロン」のような曲も得意です。
Tremolo
過去の自分に『自信を持っていいんだよ』と語りかける「Tremolo」は、「夢みるバーム」のTVCM曲という初のタイアップ曲です。
この曲は、バンドを結成して間もなく、2019年後半から2020年に入った頃のかなり初期にできていました。
ファンクっぽさのある「Tremolo」は、ヴォイスの小さなホームスタジオでサビはできていましたが、後にもっと盛り上げりそうということでMaikaさんがラップを追加。
ピアノのコードの打ち込みとサビのメロディが浮かび、歌詞を乗せた時に、より踊れる楽しい雰囲気にしようとブルーノ・マーズや80〜90年代のファンク・ディスコサウンドを参考に仕上げました。
最後に
Chilli Beans.の3人は今後のバンドの理想像として、○○でライブをする!と目標に向かって突き進むのとも違って、カッコ良いバンドになりたい、自分達の表現を突き詰めていきたいと語っています。
レッチリに憧れてスタートしたChilli Beans.が、今後どんなバンドになるのか楽しみにですね!