今回は、もはや年末恒例のイベントとも言えるももいろ歌合戦を終えたばかりの、ももいろクローバーZ(ももクロ)の人気曲をご紹介します。
2020年にはデビュー10周年を迎え、2012年から 2014年まで3年連続でももいろ歌合戦の元ネタでもあるNHK紅白歌合戦に出場し、バナナマンの設楽統さんやPerfumeのっちさん、東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大選手や福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手など、有名人にもモノノフ(ももいろクローバーZの大ファン)が多いのがももクロです。
代表曲には「行くぜっ!怪盗少女」「走れ!」「ココ☆ナツ」などがありますが、ももクロの人気曲はまだまだあります!
目次
ももいろクローバーZとは?
2008年に、百田夏菜子さん・玉井詩織さん・高城れにさんの3人を含む6人で、ももいろクローバーは結成されました。
活動初期にはメンバーの入れ替わりが頻繁に行われ、2008年に佐々木彩夏さんと早見あかりさんが加入し、2009年7月には有安杏果さんも加わって、メジャーデビュー時の6人体制に。
2010年に「行くぜっ!怪盗少女」でデビューを果たすと、TOKYO IDOL FESTIVALでの全身全霊のダンスや全力の熱唱など、一生懸命さとひたむきさが多くの人を惹きつけ、タレントやスポーツ選手をはじめ有名人をも魅了しています。
また、ライブでどんなに激しく動いたとしても口パクをしなかったり、他のアイドルにはないトーク力や、ゆく桃くる桃を経てももいろ歌合戦にバージョンアップした毎年恒例の年越しイベントの主催、メンバーが座長を務めて明治座で公演するミュージカル「ももクロ一座」など、いわゆるアイドルの枠には収まらない活動も、ももクロの人気の理由です。
毎回決まった制作陣ではなく、ヒャダインさんをはじめ、中島みゆきさん、布袋寅泰さん、広瀬香美さん、相対性理論のやくしまるえつこさんなど、玄人からも評価の高い様々なアーティストから楽曲提供を受けているのも、ももクロの特徴です。
「クレヨンしんちゃん」「ドラゴンボールZ」「ちびまる子ちゃん」「美少女戦士セーラームーン」「ポケットモンスター 」といった、アニメの主題歌も多く歌っています。
2011年に早見あかりさんが脱退し、2018年に有安杏果さんも卒業して4人になりましたが、2人が抜けた後でも元メンバーのことを今でも大切にしている点も、ももクロが多くのファンから支持されている要因です。
2022年に入っても、桃鉄とのコラボ曲「BUTTOBI!」や春に6th アルバムのリリースを発表した他に、子供向けアミューズメントのモーリーファンタジーともコラボするなど、ももクロの活動は音楽活動だけに留まりません。
ももいろクローバーZ人気曲10選
行くぜっ! 怪盗少女
「行くぜっ! 怪盗少女」は、2010年5月にリリースされたメジャーデビューシングルです。
アイドルシーンに衝撃を与えた百田夏菜子さんのエビ反りジャンプや、コンポーザーのヒャダイン(前山田健一)さんが作るいわゆるアイドルっぽくないサウンドでも知られている、ももクロの代表曲のひとつです。
リリース時にNHK「MUSIC JAPAN」に出演したのを、HMV渋谷店に勤務していた佐藤守道さんが見て感動し、同店にももクロコーナーを設置したのを機に、多くのアイドルファンや音楽好きに存在を知られることとなりました。
HMV渋谷店のももクロコーナーの噂はメンバーの耳にも入り、後日メンバーとマネージャーが店舗を訪問しました。そしてHMV渋谷店が閉店した後に、佐藤守道さんはももクロが所属している事務所からスカウトされて、現在はももクロのスタッフとして働いています。
「行くぜっ! 怪盗少女」はももクロの代表曲というだけでなく、2021年度から中学生の教科書に日本のポピュラー音楽のアイドルソングとして掲載されています。
自他ともにモノノフと認めるテレビ朝日の小松靖アナウンサーは、この曲でももクロを知りその斬新さに衝撃を受けたそうです。
2012年に初期からの目標だったNHK紅白歌合戦に初出場した際には、メンバー5人はすでに脱退していた早見あかりさんのイメージカラーのブルーのライトを胸元に仕込んで歌いました。
走れ!
2013年4月にスペースシャワーTV プラスで放送された、ももクロのスペシャル番組で「ライブでアガる曲ランキング」で1位に輝いたのが、「行くぜっ! 怪盗少女」のカップリング曲の「走れ!」です。
「バクマン。」「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」なども監督している、映画監督の大根仁さんが手掛けた2011年公開の「モテキ」には、『気をつけてくださいよ。弱ってる時に聴くアイドルソングは麻薬です』のセリフと共に、2010年に出演したTOKYO IDOL FESTIVALでの「走れ!」の映像を起用されています。
この時の躍動感いっぱいで気迫すら感じるステージは、ももクロのベストパフォーマンスのひとつとも言われています。
プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大選手の登場曲にも使われていました。
「走れ!」は、6人で歌っているバージョンの他に、デビューから約1年後に脱退した元メンバーの早見あかりさんがいない「走れ! -Z ver.-」と、2018年に脱退した元メンバーの有安杏果さんがいない「走れ! -ZZ ver.-」があります。
他5人バージョンの「 -Z ver.-」と4人バージョンの「-ZZ ver.-」は、他にも数曲発表されています。
メンバーが満面の笑みで歌うパートもあり、明るく元気に前向きになれる王道のアイドルソングです。
泣いてもいいんだよ
日本を代表するシンガーソングライターの中島みゆきさんが作詞作曲をした「泣いてもいいんだよ」は、2014年5月に11th シングルとしてリリースされました。
北川景子さん主演の映画「悪夢ちゃん The 夢ovie」の主題歌でもあるこの曲は、オリコン週間ランキングで1位を獲得。
中島みゆきさんや、井上陽水さん、長渕剛さん、吉田拓郎さん、徳永英明さんなど多くのシンガーソングライターを手掛けている瀬尾一三さんが編曲を担当し、瀬尾一三さんが2017年11月に発表した「時代を創った名曲たち」にも収録されています。
「泣いてもいいんだよ」についてメンバーは、『誰でも嫌なことやつらいことがあるけど、我慢して気持ちがモヤモヤするくらいなら、泣いてスッキリさせて前に向かってもいいんじゃないかっていう曲』(百田夏菜子さん)、『荒波がたっている崖のギリギリに、白いワンピースを着た長髪の女性が風に吹かれて立っているような、THE 中島みゆきというイメージ。泣くことは弱さではないと思った』(高城れにさん)と、語っています。
ボイトレの先生からは『歌ってはだめ』、ダンスの先生からは『激しく踊るところと、動かずに歌うところの抑揚をつけて』と言われたので、歌詞の意味を考えながらセリフを言うように歌い、ソロパートでは動かずに歌っています。
猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
2012年3月にリリースされた7thシングルでアニメ「モーレツ宇宙海賊」の主題歌にもなり、ソニー・ミュージックが主催の平成アニソン大賞で2010~2019年編曲賞を受賞しています。
宇宙が舞台のアニメということからシンフォニックでスケールの大きな楽曲を目指し、伝説のバンドQUEENをイメージさせるような壮大なスペースオペラに仕上げました。
アメリカのヘヴィメタルバンドのメガデスにも所属していた、大の親日家のギタリストマーティ・フリードマンさんも参加しています。
YouTube公式チャンネルで公開されているMVには、『初めて聴いた時の衝撃がすごかった』『この曲でももクロが好きになった』『いろいろな要素が詰まっている豪華な曲』『やっぱり神曲』と、ももクロの代名詞でもあるパフォーマンスよりも、楽曲そのものにも称賛コメントが相次いでいます。
DNA狂詩曲
壮大なスケールのスペースオペラである7thシングルのカップリングに収録されている「DNA狂詩曲(DNAラプソディー)」は、QUEENの名曲ランキングで度々1位になっている「ボヘミアン・ラプソディ」へのオマージュとして制作されました。
ももクロ結成から10周年の2018年にリリースされたベストアルバム収録曲を選出するファン投票では、101曲の中から1位を獲得しています。
この曲も、球界を代表するモノノフ田中将大選手の入場曲に使われていた数曲のうちの一曲です。
ももクロの編曲を多く手掛けている横山克さんは、『これまで編曲してきたなかで一番テクニカルな曲。ピアノやストリングスは、人間が演奏できる次元を超えてしまった』と説明。
ももクロの作品は、『歌謡曲の流れを汲みながらも、今のアイドルらしさを追求した超J-POP』と答えています。
ココ☆ナツ
2010年公開のももクロ初の主演映画「シロメ」の主題歌に起用された「ココ☆ナツ」は、2nd シングル「ピンキージョーンズ」のカップリングに収録。
ホラー映画である「シロメ」の撮影時には、霊が出るという廃墟を徘徊するテレビの心霊番組の収録と聞かされており、映画撮影ということは後で聞かされたそうで、メンバーの演技ではないリアルな姿が映像に収められています。
ライブではサビの「コココ コーコ コッコッコー」で、ファンがニワトリのモノマネをしながら輪になってぐるぐる踊るココナツサークルで会場が一体になります。
「ココ☆ナツ」の最大の特徴でもある「コココ コーコ コッコッコー」は、前山田健一さんは元々は違う歌詞にしていましたが、レーベルが歌詞に納得していなかったのを受けて、全てを「コ」にするというインパクトある歌詞を思いつきました。
ひかりTVで放送されている子供向け番組「とびだせ!ぐーちょきぱーてぃー」では、ももくろちゃんZとして子供達と歌やダンスだけでなく、ゲームやクイズで楽しく遊んでいます。
この番組をきっかけに誕生した、ももくろちゃんZバージョンの「ココ☆ナツ(キッズとおどろうver.)」も、「とびだせ!ぐーちょきぱーてぃー」のYouTube公式チャンネルで公開されています。
Z伝説 ~終わりなき革命~
早見あかりさん脱退後、「ももいろクローバー」から「ももいろクローバーZ」に改名して初めてリリースされたのが、4th シングル「Z伝説 ~終わりなき革命~」です。
東日本大震災から2か月後の2011年5月に、Zepp Sendaiで行われたチャリティー・ライブで初披露されたこの曲は、「日本を元気に」をテーマに制作されました。
説明しよう ももいろクローバーZ とは
百田夏菜子 玉井詩織 佐々木彩夏 有安杏果 高城れに の5人による 週末ヒロインであーる
どんなに 辛くて 長い戦いとしても
信じ続けりゃ いつか 叶うんだ
明けない 夜なんかない 朝日は 昇る!
と、5人になったももクロを戦隊モノに見立てた、ももクロ流応援ソングです。
サラバ、愛しき悲しみたちよ
タイトルにも若干それっぽさがある、2012年11月にリリースの9th シングル「サラバ、愛しき悲しみたちよ」は、日本が誇るギタリストの布袋寅泰さんが作曲と編曲を手掛けました。
北川景子さん主演のドラマ「悪夢ちゃん」の主題歌にもなったこの曲を、布袋寅泰さんは『表裏一体とも言える天使と悪魔が追いかけっこをしているイメージ』で、ライブでももクロと会場全体が一体になれるようにと制作。
サラバ、昨日をぬぎすてて
からのメロディは、どこをどう聴いても布袋節です。
約6万人を集客して日産スタジアムで開催された、2013年の「ももクロ夏のバカ騒ぎ」では、ももクロと布袋寅泰さんが初共演しています。
楽曲に合わせて、衣装は天使バージョンの白と悪魔バージョンの黒があり、MVも元気いっぱいのももクロには珍しくダークでロックな世界観に仕上がっています。
MOON PRIDE
「MOON PRIDE」は「美少女戦士セーラームーン」の誕生25周年プロジェクトから生まれた曲であり、アニメ「美少女戦士セーラームーンCrystal」の主題歌です。
アニメ「進撃の巨人」の主題歌も手掛けているRevoさんが楽曲制作を担当。
Revoさんは、『セーラームーンとももクロの共通項は、カラーの違う仲間を信じ助け合うこと。アイドルには難しいとされている複雑なハーモニーにも、見事に応えてくれた』と称賛しています。
主に変身シーンで構成されているMVは、「美少女戦士セーラームーンCrystal」の境宗久監督が監修し、YouTubeで2800万再生を突破しています。
2021年公開の劇場アニメ「美少女戦士セーラームーンEternal」でも、ももクロは主題歌の「月色 Chainon」を担当し、セーラームーンの三石琴乃さんをはじめ、セーラー5戦士を含めた総勢9人で歌ったバージョンも発表しています。
ニッポン笑顔百景
2012年に、女子落語をテーマにしたアニメ「じょしらく」のエンディングテーマになったのが「ニッポン笑顔百景」です。
アニメ開始時にはももクロとは公表されておらず、謎のユニット桃黒亭一門とだけ知らされていました。
2021年に入り、名作古典落語の寿限無を引用したリズミカルな歌詞と覚えやすいダンスが、海外のTikTokで大人気となり、ダンス動画が70万以上投稿され、2021年6月にももクロ公式YouTubeチャンネルで公表された「ニッポン笑顔百景 -ZZ ver.- 」は約290万再生(1月7日現在)を記録。
Apple MusicのJ-Popチャートでフィンランド、オランダなど世界19カ国で1位を獲得、Spotifyはインド、シンガポールなど世界8カ国でバイラルチャートにランクインしました。
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最後に
女性アイドルグループとしては、メジャーデビューから12年にわたって活動を続けていられるのはかなり稀です。
人気が出ても各々がソロに熱心になることもなく、結成以来一貫してグループ単位での活動を大事にし続けているのがももクロです。
これからも明るく元気で楽しいももクロを応援していきましょう!