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日常を歌ったフルアルバム「人間なのさ」
メジャーデビュー後初のフルアルバム「人間なのさ」は、2019年7月にリリースされています。
このフルアルバムは何気ない日常を歌った曲がたくさん収録されており、ストレートに歌詞が入ってくると話題になっています。
曲を作っている林萌々子さんもインタビューで、「何かを肯定するわけでも否定するわけでもなく、そこにある音楽をただ鳴らしているだけ」と述べています。
このアルバムのリード曲をなっている「LILLY」という曲は、林萌々子さんが飼っていた愛犬が病気で余命宣告を受けたことに対して書いた曲です。
歌詞の中には「さよならはまだ言わないよ、君じゃなきゃまるでダメなんだ」や「明日が怖くなるほどに君が君が可愛かった」というような、ストレートな愛情表現がたくさん含まれています。
また、歌詞の中で愛犬のことを「君」と呼ぶことによって、聴く人は「君」をいろんな人に置き換えることができます。
それは、愛犬のようなペットではなくても例えば恋人であったり、友人であったり、家族であったり、大切な人への愛情表現の曲として身近に感じることができます。
また「僕らは今日も車の中」という曲は、Hump Backの日常そのものを歌った曲です。
サビ部分の「僕らの夢や足は止まらないのだ~僕らの幸せ僕らだけのものだ」という歌詞は、これからもバンドとしてやっていく覚悟や、これからも前に進み続けるといったとても前向きな気持ちが感じられますね。
また、最後の「海岸線に月が浮かぶ、綺麗だからって起こされて知ったんだ、こんなことを幸せと呼ぶのさ」という歌詞は、林萌々子さんが車中で寝ているとドラムの美咲さんが月が綺麗だと起こしてきたという、移動中の車の中での実話だそうです。
そして月を見ながら幸せを感じて、この先どんなにしんどいことも悲しいこともこの人たちと一緒に乗り換えてバンドをやりたいな、と思ったそうです。
この曲を聴くと何気ない日常の中でも幸せを感じることはできるんだな、と思えますね。
おすすめ楽曲
ここからは、ライブなどでも定番となっているHump Backの人気曲をいくつか紹介していきます。
短編小説
「短編小説」は、ファーストミニアルバム「夜になったら」に収録されている曲です。
またこの曲はライブで演奏される際に、Hump Backの曲の中で唯一コール&レスポンスがある曲で、盛り上がる定番曲となっています。
曲の中では、大人になってしまった少年が子供のころを思い出し、感じたことが綴られています。
あの頃は夢だったことも今じゃ笑い話になってしまったように、昔を懐かしむ部分もありますが、最後の歌詞では「あの頃の僕は怖いもんなんて何もなかった~あの頃の僕はどこでも行ける翼が生えてた」といったように、大人になるにつれて誰もが失いがちな怖いもの知らずな冒険心や、探求心を思い出させてくれる気がします。
サーカス
「サーカス」は、Hump Backが初めてリリースしたCD(タワレコ限定)「帰り道」に収録されている、昔から歌われている曲です。
セカンドミニアルバム「hanamuke」にも再録として収録されています。
この曲は、終わりの見えない夜の街をサーカスに例え現実世界を見ながら理想の世界を空想する、という独特の世界観の曲です。
恋人とうまくいかない現実世界から逃れるために、「夢が覚めるまではきっと終わらない夜を願うんだ」と、理想の世界が終わらないことを願っているようにも聴こえますね。
星丘公園
「星丘公園」は、セカンドミニアルバム「hanamuke」に収録されています。
この曲は「君が泣いた夜」を舞台に、君に対する僕の気持ちが綴られています。
歌いだしの歌詞にもあるように「君が泣いた夜に~僕は飛べない」とあることから、僕にとって君はとても大切な存在で、君に悲しいことがあった夜は僕も同じくらい悲しい気持ちになり立ち直れない姿が想像できます。
「昨日なんて遠い昔話だろう」「明日なんて遠い未来の話さ」とあるように、僕は悲しみに暮れ前も後ろも見えない状態になっています。
しかしこの曲の醍醐味は最後のサビ部分で「君が泣いた夜にロックンロールが鳴り止まぬようにうたを歌おう」と僕が言っていることです。
これまで君の悲しみに影響を受け立ち直れなかった僕が、最後には君のためにうたを歌おうと言っています。
悲しい気持ちのままで終わってしまう曲かと思いきや、最後には前向きになれた僕の感情の変化が伝わってきますね。
まとめ
今回は、人気ガールズバンド「Hump Back」について紹介しました。
ボーカル林萌々子さんの声、独特な感性から生まれる多数の曲の魅力が伝わったのではないでしょうか?
Hump Backの曲はほとんどデジタルリリースされていませんが、YouTubeには公式のミュージックビデオがいくつかあがっていますので、ぜひ歌っている姿を見ながら曲に浸ってみてください。
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