味のあるしゃがれ声が印象的なバンドclimbgrow(クライムグロー)。
2020年にメジャーデビューを果たし、今後の活躍が期待されている4人組です。
令和の時代にゴリゴリのロックンロールを響かせる彼らは、一体何者でどのような経歴を辿ってきたのでしょうか。
この記事では、climbgrowのメンバーやインディーズからメジャーデビューまでの経歴、押さえておきたい楽曲についてご紹介します。
目次
climbgrowの魅力・バンド名の由来
- 杉野泰誠(すぎの たいせい)/ボーカル、ギター
- 近藤和嗣(こんどう かずし)/ギター
- 立澤賢(たつざわ けん)/ベース
- 谷口宗夢(たにぐち もとむ)/ドラム
「climbgrow(くらいむぐろー)」は2012年に滋賀県で結成された4人組バンドです。
おしゃれなバンドや重ためのラブソングを歌うバンドが増える中、彼らが奏でるのは泥臭くてゴリゴリのロックンロール。
「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」のチバユウスケや「Yellow Studs」の野村太一を彷彿させるようなしゃがれ声がとキレのあるサウンドがとにかく印象的です。
それにもかかわらず、メンバー全員は1996年生まれとまだまだ若い世代。
その若さでなぜこんなに味がある声・サウンドが生み出せるのか・・・と驚きます。
写真を見るとお分りいただけるよう、ファッションやビジュアルもなかなかロック。
音楽・ビジュアル共に今後どのように進化していくのか大変楽しみです。
クールな印象が強い彼らですが、SNSにはメンバーで食事をする姿やマネージャーをいじる内容が投稿されており、若者らしい一面を感じることができます。
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バンド名の由来
「climbgrow」は造語。
「climb=登る」「grow=成長する」という単語を組み合わせてできたもので、「成り上がり者」という意味が込められているんだそう。
その名前の通り、彼らはフェス型のコンテストを勝ち抜きついにメジャーデビューへと辿り着いたまさに「成り上がり」。
バンド名に込めた思いをしっかりと体現しているようです。
climbgrowのメンバー
杉野泰誠(すぎの たいせい)/ボーカル、ギター
杉野泰誠はclimbgrowのボーカル&ギター。
自身のInstagramにマネージャーをいじるような内容を頻繁に投稿していることから、ユーモアのある人柄であることが分ります。
また、声と同じように味のあるタッチの絵を投稿することもしばしば。
アーティスティックな才能に長けているようです。
音楽を始めたきっかけはエレファントカシマシ。ライブを見て感銘を受け、音楽を始めたそう。
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近藤和嗣(こんどう かずし)/ギター
近藤和嗣はclimbgrowのギター担当。
ボーカル・杉野とともに作曲も担当しています。
Instagramやtwitterではタバコに関する投稿が度々見受けられるヘビースモーカー。
小さい頃はギターではなくバイオリンを習っていたそう。
立澤賢(たつざわ けん)/ベース
立澤賢はclimbgrowでベースを務めるメンバー。
現メンバーの中では唯一初期メンバーではなく、2020年2月に脱退した元ベース・田中仁太に代わって加入しました。
X JAPANを始めとするロックやメタルに影響を受け、音楽を始めた当初はベースではなくギターだったとインタビューで語っています。
谷口宗夢(たにぐち もとむ)/ドラム
谷口宗夢はclimbgrowのドラム担当。
ドラムは小学生の頃から習っており、初めてバンドを組んだのは中学生の頃。
当時は「ASIAN KUNG-FU GENERATION」や「RADWINPS」のコピーに精を出していたそうです。
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climbgrowの経歴
実はインディーズ時代から注目を集める存在であった彼ら。
一体どのようなキャリアがあるのか、詳しくご紹介いたします。
結成〜タワレコ時代
clibmgrowが結成されたのは2012年、彼らが高校生だったときのこと。
元々は同じ中学校に通っていたボーカル・杉野、ギター・近藤、前ベース・田中が中学生時代に始めたバンドだったそう。
高校はそれぞれが別の学校に進学するものの、杉野がドラム・谷口を誘ったことから4人での本格的な活動が始まりました。
そんな彼らが脚光を浴びたのは、「閃光のライオット」という10代限定のロックフェス。
今でいう「音楽フェス」とはやや異なり、審査の元グランプリや準グランプリが決められます。
climbgrowは2014年の閃光のライオットに出場し、なんと準グランプリを獲得。
ここで一気に注目を集め、翌2015年にはタワーレコード内のレーベル「too basara’s people records」から初の全国流通盤となるミニアルバム「Enter Here」をリリースしました。
当時の優勝者は「突然少年」というバンド。
彼らはその後、国際的な大型フェス「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演を果たすなど、climbgrow同様活躍しています。
2016年には「BLOOD MONDAY」という楽曲がパチンコの挿入歌に決定。
若者世代だけでなく、様々な世代へのアプローチが始まります。
ビクター時代
バンド結成から5年が経った2017年、彼らはビクターエンターテイメント内のインディーズレーベル「Narisome Records」での活動を始めます。
同年にはミニアルバム「EL-DORADO」をリリース。
徐々に音楽イベントへの出演機会が増える中、翌2018年にはミニアルバム「FREEDOM」と「CROSS COUNTER」を立て続けにリリースします。
この頃には大型音楽フェスティバルやサーキットフェスへ頻繁に出演するようになり、認知度もグンとアップ。
2019年に数量限定・タワーレコードのみで販売したシングル「ハローグッバイ」と「THIS IS」が全店で即完売するなど、邦楽ロック界で人気の存在になりました。
そして2020年1月、ベスト盤「EL-RODAR」をリリース。
この作品を最後にベース・田中仁太が脱退するものの、現ベースの立澤賢が加入し、ついにメジャーデビューが決まります。
メジャーデビュー
2020年、ビクターエンターテイメント内のレーベル「Getting Better Records」よりアルバム「CULTURE」でメジャーデビューを果たします。
同アルバムは5月20日にリリース予定でしたが、新型コロナウイルスの影響を受けて9月9日に延期。
その後も感染防止対策のため活動が制限される日々が続きますが、2021年からは徐々にライブ活動を再開。
音楽フェスへの出演も続々と決まっているようです。
「Getting Better Records」には「ウルフルズ」や「サンボマスター」といった大御所から「夜の本気ダンス」「四星球」など今をときめくバンドが多数所属。climbgrowも活躍すること間違いなしです。
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climbgrowの代表曲
climbgrowはビジュアル、サウンドのみならず歌詞も非常にロックです。
男臭くて、泥臭くて、何よりストレート。
そんな歌詞がロックなサウンド&しゃがれ声と合わせると、まさにロックンロール。
climbgrowを知らない人も、ロックが好きなら必ずといっていいほどビビッと感じるものがあるはず。
climbgrowの代表曲をご紹介しますので、ぜひ聴いてみてくださいね。
ハローグッバイ
「ハローグッバイ」は2019年5月にリリースされた1stシングルです。
タワーレコードのみ・数量限定で販売されましたが即完売。
各種音楽ストリーミングサイトで配信されているので誰でも聞くことができますが、ファンならなんとしてでもCDを手に入れたいと思うであろう一曲です。
楽曲で歌われているのは、友人や周りの人を応援するような心強いメッセージ。
<ハローグッバイ/元気でやれよ/ハローグッバイ/元気でやるよ>という歌詞に、友人への思いや自分自身が頑張ろうとする気持ちが表れているようですね。
皆さんも遠くで頑張る友人を思いながら聴いてみてください。
極彩色の夜へ
「極彩色の夜へ」はインディーズ時代にリリースしたアルバム「EL-DORADO」に収録されている楽曲です。
climbgrowの公式YouTubeには様々なMVがアップロードされていますが、その中でも同曲のMVはダントツの人気。2021年5月現在で100万回再生を記録しています。
楽曲はボーカル・杉野のしゃがれ声がよく映えるエッジの効いたロックサウンド。
楽曲終盤の歌とも語りともとれるパートには非常に強いメッセージが込められており、得体の知れない不安や孤独に駆られる人の背中を強く、そして優しく押してくれそうです。
心身ともに不安定な10代20代はもちろん、30代以降の大人が聴いてもグッときます。
BLOOD MONDAY
「BLOOD MONDAY」は2016年に発表された楽曲。
パチンコ「ぱちんこCR蒼天の拳天帰」の挿入歌に起用されたことで、ロック好き以外にも認知されています。
同曲で印象的なのは、何と言ってもワンフレーズ目のしゃがれ声。
パチンコで知ったおじさま方の中には「え?チバユウスケ?」なんて思った人もいるかもしれませんね。
冒頭の歌い出しで心を奪われ、その後も疾走感のあるメロディーに魅了されていうるうちにあっという間に聴き終わってしまう一曲です。
YouTubeのコメント欄には「パチンコからきました」というコメントも多数。着実にファンを増やしているようです。
ラスガノ
「ラスガノ」はclimbgrowらしさ満点の疾走感溢れるロックな一曲です。
しかし、歌い出しは<いつか失せる関係性なら初めから/出会わなければ良かったなんて思った>とややラブソングチック。
その後も失恋と捉えられなくもない歌詞が続きますが、最後のフレーズは<此処からが勝負だ>というもの。
タイトルの「ラスガノ」はスペイン語の「rasguno(=爪痕)」に由来するようで、歌詞にも「爪痕」というフレーズが出てくることから純粋な失恋ソングではないでしょう。
一体何との「出会い」を歌っているのか、ぜひ楽曲を聴きながら考察してみてください。
「極彩色の夜」と同じアルバム「EL-DORADO」に収録されています。
ドレスを着て
「ドレスを着て」は2020年9月にリリースされたメジャーデビューアルバム「CULTURE」に収録されている楽曲です。
タイトルにややロマンチックさを感じますが、楽曲自体も少しメロウで優しいメロディーが印象的。
<ドレスを着た君が笑っていたんだ><ここでキスをするだけだろ>という甘い歌詞も登場します。
とはいえ、一曲通して聴くとやや寂しげな印象が残るのも注目しておきたいポイント。
リスナーの環境や心情によって感じ方が違う一曲なのかもしれません。
メンバーが海辺のカフェを連想させるようなおしゃれな場所でゆったりと弾き語るMVと共に、楽曲の世界観に浸ってみてください。
climbgrowのまとめ
ゴリゴリのロックでありながら、楽曲の幅が広いのも彼らの魅力。
ダークテイストなロックからメロウなロックまで様々な表情を見せてくれます。
どんな曲でもリスナーを魅了できるのは、彼らの絶対的な実力があってこそ。
これからもっと大人になり、より色気が増すであろう彼らの未来が楽しみですね。
今後の活躍を期待して待ちましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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