【日本語ロック特集】流行とは無縁!2000年代後半~現在を盛り上げたバンドたち【後編】

【日本語ロック特集】流行とは無縁!2000年代後半~現在を盛り上げたバンドたち【後編】

ここ数年は稀に見る邦楽バンドブーム。

ライブハウスではなくクラブでも映えそうなおしゃれな音楽を奏でる邦楽バンドが増えています。

そんな今だからこそ注目したいのが、今回のバンドブームに至るまでのバンドシーンを盛り上げてきたバンドたち。

ボーカル、ギター、ベース、ドラムのシンプルな構成で、思いの丈をただただ叫ぶ「泥臭いバンド」に注目してみましょう。

ちなみに、この記事は後半戦。

2000年代後半から現在にかけて活躍しているバンドをご紹介します。

前編はこちら!

2000年代後半

怒髪天

「怒髪天(どはつてん)」は1984年に結成した4人組ロックバンド。

自身の音楽を「JAPANESE R&E(リズム&演歌)」と称しているように、心に染み渡るような哀愁漂う歌詞やメロディが特徴的です。

キャリアは長いものの、脚光を浴び始めたのは2000年代後半ごろ。
様々なタイアップを獲得し、大きな音楽フェスへの出演機会が増え始めました。

現在も独自のロックを掲げながら元気よく活動中です。

MEMO


ボーカル・増子直純(ますこ なおずみ)は役者としても活躍中。CM出演のみならず、大河ドラマへの出演も果たしました。

・酒燃料爆進曲

「酒燃料爆新曲」は2007年にリリースされたシングル。

タイトルにも表れているように、「辛いことがあってもお酒飲んで頑張ろう!」という酒好き労働者にはたまらない一曲です。

特に<やるせねェ人生の/丁度イイ苦さが肴になる>というフレーズは秀逸。

人生もお酒もグイグイ進みます。

・オトナノススメ

「オトナノススメ」は2009年にリリースされた楽曲です。

同曲の魅力は、「大人になるってこんなにワクワクすることなのか!」と人生に希望を与えてくれること。

<人生を背負って大ハシャギ>というフレーズは、大人になってこそ人生を楽しめよ!というメッセージにも聞こえます。

ちなみに、同曲は2019年に総勢220名が参加したトリビュート音源がリリースされています。
参加アーティストはお馴染みのロックバンドから演歌歌手、お笑い芸人まで豪華な面々。

”オトナ”を謳歌する大人たちが歌う「オトナノススメ」は必見です。

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サンボマスター

「サンボマスター」は2000年に結成されたスリーピースバンド。

2005年にリリースした「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」が人気ドラマ「電車男」の主題歌に起用され一躍有名になりました。

彼らの楽曲の特徴は、強い人にも弱い人にも寄り添うような熱いメッセージと、叫ぶように歌う熱いライブパフォーマンス。

サンボマスターのステージを見て涙を流す人も多く、今尚幅広い世代の心を掴み続けています。

・世界はそれを愛と呼ぶんだぜ

「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」は、2005年にリリースされた5枚目のシングル。

ドラマ「電車男」のために書き下ろされた楽曲であり、サンボマスターの代表曲のひとつです。

ボーカル・山口隆の叫びにも似た歌いっぷりは定番ですが、同曲の最後のワンフレーズ<世界じゃそれを愛と呼ぶんだぜ>は一際熱量を感じます。

ラブソングのようでいて全ての人間関係に発生する「愛」を歌った楽曲は、今の時代にこそ映える一曲でしょう。

・できっこないを やらなくちゃ

「できっこないを やらなくちゃ」は2010年にリリースされた14枚目のシングル。

自動車メーカーのCMソングとして書き下ろされましたが、のちにドラマの主題歌や別企業のCMソングに起用されるなど、各方面から愛され続けている楽曲です。

諦めそうになっている人を優しく熱く励ます歌詞に、勇気をもらったという人も多いはず。

何かにめげそうになった時、ぜひ「できっこないを やらなくちゃ」を聞いてみてください。

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10-FEET

「10-FEET(テンフィート)」は、1997年に結成した京都府出身のスリーピースバンドです。

ロックやレゲエなど多彩な音楽性が話題を呼びデビュー当時からかなり人気がありましたが、その名を全国区にしたのは彼らが主催する野外音楽フェスティバル「京都大作戦」

2007年より開催しはじめ、今ではチケット獲得が難しいほどの人気フェスの一つとなっています。

これが成り立つのは彼らのロックバンドとしての熱い信念や気さくな人柄があってこそ。

彼らの人柄が現れた楽曲の虜になる人は多く、現在も大型フェスの常連&トリを務める人気の存在です。

・蜃気楼

「蜃気楼(しんきろう)」は2012年にリリースされた7枚目のアルバム「thread」に収録されている楽曲です。

シングルカットされていないものの根強いファンが多く、ライブでも頻繁に演奏されています。

冒頭の<笑ってみても(笑ってみても)/泣いてみても(泣いてみても)>という部分はメンバーのみならずオーディエンスも大合唱。

非常に盛り上がる一曲です。

・その向こうへ

「その向こうへ」は2011年にリリースされた14枚目のシングル。

同曲もファンが多く、ライブでは大合唱で盛り上がる一曲です。

ちなみに「その向こうへ」が完成したのはリリースのおよそ2年前だったそうですが、「いい曲だからとっておこう」という理由で温められていたとのこと。

背中を強く押すような力強い歌詞は、門出を迎えた人や新たなステージに立つ人にぴったりです。

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銀杏BOYZ

「銀杏BOYZ(ぎんなんボーイズ)」は2003年より活動を始めたロックバンド。

1996年から活動していた超人気バンド「GOING STEADY」を解散後、ボーカル・峯田和伸(みねた かずのぶ)が新たに結成しました。

赤裸々な歌詞が印象的なバンドですが、ライブパフォーマンスもまた丸裸。

峯田にはライブ中全裸になり書類送検されたり、激しすぎるパフォーマンスのあまり流血したりと本能のままに歌う姿が魅力的です。

メンバーが立て続けに脱退したこともあり、現在は峯田がソロとして活動しています。

MEMO


峯田は役者としても活動するなど、マルチな才能を発揮しています。

・援助交際

「援助交際」は2005年にリリースされたアルバム「DOOR」に収録されている楽曲です。

かなり衝撃的なタイトルですが、メロディーも歌詞もこれぞ銀杏BOYZ節。

好きな子がいる、その子が援助交際をしている、僕の愛で救ってあげたい・・・という気持ちが非常にストレートに歌われています。

彼らの大ファンであるお笑い芸人の「鈴木もぐら」がエキストラで出演しているPVも必見です。

・夢で逢えたら

「夢で逢えたら」も、2005年にリリースされた「DOOR」に収録されている楽曲。

ラジオ「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン」のエンディングテーマに起用されています。

楽曲の内容はというと、聴き手が恥ずかしくなるくらい純なラブソング。

<君の胸にキスをしたら/君はどんな声出すだろう>という冒頭のフレーズに衝撃を受けた人も多かったのではないでしょうか。

現在でも演奏されることが多い人気曲です。

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2010年代〜

忘れらんねえよ

「忘れらんねえよ」は2008年に結成されたバンド。
結成当時は3人組でしたが、現在はボーカル・柴田隆浩(しばた たかひろ)の1人体制で活動しています。

彼らの楽曲の魅力といえば、ややヘタレ系でまっすぐな歌詞。
特にラブソングにおいてはヘタレ系で偏屈な歌詞が多いものの、どこか共感できてしまうのがポイント。

菅田将暉や武井咲など、忘れらんねえよのファンであることを公言している芸能人も多いです。

・この高鳴りをなんと呼ぶ

「この高鳴りをなんと呼ぶ」は2013年にリリースされた3枚目のシングル。

YouTubeの概要欄に「バンドの全てをかけた、勝負曲です。」というコメントがあるように、飾らない言葉で歌う彼らの良さがたっぷりと詰まった一曲です。

歌詞の内容は彼らの思いそのものなのか、それとも全バンドマンの思いなのかは定かではありませんが、タイトル通りワクワクを感じる歌詞が印象的。

メロディーもキレイなので、しっかり聴き込みたくなる楽曲です。

・ばかばっか

「ばかばっか」は2014年にリリースされたアルバム「あの娘のメルアド予想する」に収録されている楽曲です。

楽曲タイトルもアルバムタイトルもかなり印象的ですが、内容もまたユニーク。
日常のモヤモヤや自らの存在を小気味よく罵倒し続けます。

しかし、聴き終わったあとは嫌な気分になるのではなくなぜか共感を覚え気持ちがスッキリするのが彼らの魅力。

投げやりな気分になった時、ぜひ聴いてみてください。

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四星球

「四星球(すーしんちゅう)」は2002年結成された徳島出身の4人組バンド。
基本的にブリーフに法被を羽織った独特な姿で活動しています。

「日本一泣けるコミックバンド」という異名の通り、笑い芸人も真っ青になるくらい面白いのにどこか心温まるのが彼らの最大の魅力。

ライブではダンボールを駆使した様々な演出で観客を笑わせますが、歌詞の内容はじんわりと心に染み入るものが多いです。

メジャーデビュー以降じわじわと人気を集め、現在は大きなフェスの常連です。

・オモローネバーノウズ

「オモローネバーノウズ」は2012年にリリースされた3枚目のシングル。

タイトルからすでに笑いが溢れていますが、楽曲の内容も笑いあり涙ありの四星球を代表する一曲です。

特に印象的なのが<ここ数年で出っ張ってきたお腹は/少しでも早くゴールテープを切るためなんだろ>というフレーズ。

どんな自分も否定せず肯定し、前向きに捉え続ける彼らのマインドを表しているようです。

泣き笑いできる歌詞が散りばめられているので、ぜひ歌詞を見ながら聴いてみてください。

・クラーク博士と僕

「クラーク博士と僕」は2007年にリリースされたアルバム「ゆとり教育の星」に収録されている楽曲であり、彼らの楽曲の中で1番人気といっても過言ではない名曲。

ライブでもほぼ必ず演奏され、フラフープを激しく回す演出やダンボール工作を使った演出などで大変盛り上がります。

楽曲の内容もどこか訴えかけるものがあるのがポイント。

人生に対する悶々とした気持ちが、彼ららしい表現で歌われています。

WANIMA

「WANIMA(ワニマ)」は2010年に結成された熊本県出身のスリーピースバンド。

ややアダルトな楽曲も多いものの、「またこの時代がきたか!」と思わせるようなシンプルでストレートなロックが彼らの魅力です。

2012年に現行のメンバーになってからは瞬く間に話題の存在となり、2017年にはNHK紅白歌合戦にも出場。

バンドシーンのみならず日本の音楽シーンを賑わす人気バンドの1つです。

・ともに

「ともに」は2016年にリリースされた2枚目のシングル「JUICE UP!!」に収録されている楽曲。

デオドラント用品のCMソングに起用され、当時人気が出つつあったWANIMAの知名度をさらに上げました。

爽やかで疾走感のあるメロディーが2000年代のバンドブームを経験した人の心をくすぐったのはもちろん、まっすぐで前向きなメッセージに心を打たれた若者も多かったはず。

YouTubeの再生回数が1億回を超えるなど、彼らを代表する一曲です。

・シグナル

「シグナル」は2018年にリリースされた2作目のアルバム「Everybody‼︎」に収録されている楽曲。

同曲はNHKの番組がきっかけで制作されており、番組制作に関わった当時18歳の少年少女の思いが詰まった一曲です。

不安定で多感な時期にいる人に対し、「そのままでいんだよ!」という温かいメッセージを投げかける歌詞は熱くなるものがあります。

思春期でなくても、何か門出に立つ人なら全員の心に届くはず。ぜひ聴いてみてください。

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ハルカミライ

「ハルカミライ」は2012年に東京都八王子市で結成された4人組バンド。

WANIMAに続き、「こんな若者がいるのか!」と思わせるような一際真っ直ぐで熱いメッセージ性を持った楽曲が印象的です。

2019年にはメジャーデビューを果たし、大規模ホール「幕張メッセ」でのワンマンライブを敢行。

今後のバンドシーンを間違いなく盛り上げていくであろうバンドです。

・ファイト!!

「ファイト!!」は2017年にリリースされた2枚目のアルバム「星屑の歌」に収録されている楽曲。

1分半にも満たない短い楽曲ですが、彼らの情熱やリスナーに向けた思いがビシビシと伝わってくる熱い一曲です。

<アイワナビー/わがままでいようぜ>というフレーズは聴く人の決断を肯定してくれるようですね。

ぜひ彼らの熱を「ファイト!!」から感じてみてください。

・それいけステアーズ

「それいけステアーズ」は2018年にリリースされた3枚目のシングルです。

春をテーマにした楽曲であり、過ごしていた街の変化や周囲の人に対する感謝が歌われるなんともエモい一曲。

故郷を離れた人や上京経験がある人、新たなステージを迎えた人にはかなり響きます。

また、ボーカル・橋下学(はしもと まなぶ)のキレイなファルセットも注目のポイント。
彼らの演奏・歌唱の実力を感じさせます。

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まとめ

ハマったバンドやお気に入りのバンドはありましたか?

おしゃれバンドの活躍が目立ちますが、実は現在も泥臭いバンドはたくさんいます。

残念ながら今回ご紹介できなかったバンドもまだまだいますので、関連動画や関連ミュージックから音楽サーフィンを楽しんでみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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