言わずと知れた令和時代のモンスターバンド、King Gnu。
音楽の才に恵まれた4人の怪物たちは、孤高の存在として日本の音楽シーンを席巻し続けています。
King Gnuが生み出すサウンドは、ジャズやブラックミュージック、クラシックなどあらゆる音楽ジャンルの要素が無秩序に絡み合っており、聴けば聴くほど味わい深く耳に残るのが印象的。
そんな彼らが12月1日にCDリリースする新曲『BOY』の先行配信が、10月15日に開始されました。
今回の記事では、TVアニメ『王様ランキング』のOPテーマ曲でもある『BOY』に関して、様々な観点から解説していきます。
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目次
King Gnu最新曲『BOY』の解説
12月1日にCDパッケージ発売が決まったKing Gnuの『BOY』は、縦横無尽に駆けるカラフルなストリングス、軽妙なギターサウンドがリスナーの潜在的な冒険心を煽る、ポップ色の強い一曲。
10月15日放送のミュージックステーションで、“子どもKing Gnu”を引き連れてTV初披露しました。
MVで活躍を見せる4人の”子どもKing Gnu”、TVアニメ『王様ランキング』の世界観を表現したMVの物語性にも注目が集まっており、その話題性は単なる楽曲の良さだけでは語り尽くせません。
ここからは、King Gnuの最新曲『BOY』に関して、押さえておくべきポイントを解説します。
TVアニメ『王様ランキング』OPテーマ曲
┻┻┻
👑TVアニメ「#王様ランキング」
第一話「裸の王子」ご視聴ありがとうございました!┻┻┻
是非、第一話の感想を #王様ランキング をつけて教えてください!
Amazon Prime Videoではこのあと26:28頃より配信予定です。
お楽しみに👑 pic.twitter.com/guLb7jAkgW— 王様ランキング 公式 (@osama_ranking) October 14, 2021
King Gnuの最新曲『BOY』は、10月14日よりスタートしたTVアニメ『王様ランキング』のOPテーマ曲です。
『王様ランキング』は、Web漫画投稿サイト『マンガハック』にて、漫画家・十日草輔より連載されている冒険ファンタジー作品。
生まれながらにして耳が聞こえず、言葉も発せず、力も弱い主人公の王子・ボッジが、沸々と燃える信念を胸に秘め、相棒・カゲとともにたくましい姿へと成長していく物語です。
Twitterを拠点に広がりを見せた口コミの影響によって、アニメ化にまで至りました。
OPテーマ曲『BOY』には、主人公・ボッジの非力さや素直さ、内に秘めた強さを表現した歌詞がいくつも散りばめられており、それらの言葉一つ一つが、アニメ視聴者の感情に語りかけていくに違いありません。
サビで何度も登場する<息を切らした 君は誰より素敵さ>というフレーズは、主人公・ボッジの真っ直ぐで素直な性格を盛大に称えています。
King Gnuがアニメ主題歌を担当するのは、TVアニメ『BANANA FISH』(2018年7月〜12月放送)のEDテーマとして起用された1stシングル『Player X』以来となり、約3年ぶりの起用。
ヘンテコな友情が描かれたMV
『BOY』のMVでは、4人の子どもたちと1匹の謎めいた怪物との間で芽生えた、ヘンテコな友情が描かれています。
MVで描かれるヘンテコな友情は、『王様ランキング』における主人公・ボッジと相棒・カゲの友好関係と重なります。
ドラム・勢喜遊役の子役は本人に寄せて髪型をトゲトゲにするなど、”子どもKing Gnu”たちのルックスは見事なまでに本家・King Gnuメンバーの特徴を捉えており、その再現性の高さも『BOY』のMVを楽しむ際のポイントです。
MVのディレクションを行ったのは、PERIMETRON(ペリメトロン)のOSRIN(オスリン)。
彼がMVディレクションを務めた代表作には、Youtubeでの再生回数3.7億回超え(2021年10月27日現在)を誇る名曲『白日』などがあります。
PERIMETRONは、King Gnu・常田大輝をリーダーに据えるクリエイティブチーム。現在、King GnuのMV制作はすべて彼らが担当。
細かく変化していくリズムアプローチ
『BOY』を聴いて印象に残るのは、細かく変化していくリズム。
冒険ファンタジー作品のタイアップということもあり、あくまで歌詞や曲調は良い意味でクセがなく、ポップで明るい雰囲気を終始漂わせますが、その裏ではリズムアプローチが細かくトリッキーに変化し、躍動しています。
曲全体を通してシンコペーションを多用した複雑なフレーズでクセになるノリを生成。特にBメロ後半に差し掛かると、それまでよりも細かく難解なドラムパターンが聞こえてきます。
シンコペーションとは、強拍と弱拍の位置を変え、リズムに変化を持たせる手法。しばしば”食う”といった言葉で表現されるもの。
Bメロからサビへ移行する直前では派手なフィルインが用いられ、サビの盛り上がりに向けてはずみをつける演出するなど、勢喜遊の叩くドラムは楽曲そのものの躍動感を引き立てています。
フィルインとは、主にドラムセットにおいて用いられるイレギュラーなパターンのこと。4小節目、8小節目で用いられることが多い。
2番のサビが終わり、ラストサビへ繋ぐ間奏では、ギターが刺々しく鳴りを効かせ、ドラムもより一層の躍動感を誇示したリズムアプローチを見せるなど、最強の演奏隊によるバンドサウンドがぐんぐんと存在感を増幅。
“引っかかりがなく、万人受けのアニメタイアップ曲”といった形で終わらせるのではなく、King Gnuというバンドでしか作り出せない躍動感溢れるリズムアプローチ、唯一性を感じるサウンドメイクに陶酔する一曲に仕上がっているのは、流石と言わざるを得ません。
“子どもKing Gnu”が描かれたジャケット
👑🐃新曲「BOY」配信スタート!!!!!!https://t.co/PoWKhY1Q1Z
💿さらに12月1日にCDパッケージ発売決定!!⚡️
📺そしてこのあと25:28~
フジテレビ“ノイタミナ”ほか
「王様ランキング」放送スタート!!!!!!
お楽しみに!👦👑https://t.co/4zxsL6F9Nw pic.twitter.com/FxqSKAGMiO— King Gnu (@KingGnu_JP) October 14, 2021
『BOY』のジャケットには、MVにも登場した“子どもKing Gnu”がビビッドな色合いで描かれており、各々がキメているポーズからは躍動感を感じます。
木版画を思わせる独特な画風は、『鉄コン筋クリート』を手がけた漫画家の松本大洋を彷彿とさせ、まるで絵そのものが生きているかのようです。
少年・常田大希が背負う緑色のキーボードには、過去に2ndアルバム『Sympa』の店舗特典として付属していたステッカーが貼られているなど、King Gnuファンを楽しませる仕掛けが施されているのも魅力の一つ。
ドラム・勢喜遊の特徴的なトゲトゲした髪型が、ニワトリの被り物を被せることで表現されているのも注目ポイント。
CDパッケージ盤『BOY』形態・特典詳細
12月1日にCDパッケージ発売される『BOY』の収録曲は、表題曲『BOY』に加え、カップリング曲『F.O.O.L』が収録された全2曲。
販売店舗別に異なる特典が付いてきます。
■King Gnu 応援店:オリジナルめんこ(メンバーイラスト4種のうち1種ランダム)
■Sony Music Shop:オリジナルA4クリアファイル
■楽天ブックス:オリジナルステッカー
■Amazon:メガジャケ
■通常盤:CDのみ
■初回生産限定版:Blu-ray付き(King Gnu Streaming Live(30th August 2020)、『王様ランキング』OPムービー収録)
10月27日時点では、各特典のサンプル画像などは公開されていません。
King Gnuの公式Twitterを通じて順次公開されていくと思うので、ぜひチェックしてみてください。
『BOY』のジャケットは、ビビッドな色合いで小洒落た仕上がりになっているため、同様に特典のクオリティにも期待が膨らみます。
King Gnuライブ情報
🏆🔥King Gnu Live Tour 2021 AW🔥🏆
全国7箇所14公演を巡るアリーナツアー開催決定⚡️👑🐃https://t.co/IjjQzJ4WP2 pic.twitter.com/OYjEdpPXtC
— King Gnu (@KingGnu_JP) September 18, 2021
King Gnuは10月29日より、全国アリーナツアー『King Gnu Live Tour 2021 AW』を絶賛開催中。
ゼビオアリーナ仙台から始まり、北は札幌、南は福岡と縦横無尽に日本列島を移動し、最終公演は12月15日に東京・国立代々木競技場第一体育館で行われます。
たとえ平日の夜に行われる公演であっても、一筋縄では当たらないKing Gnuのチケット。
たった1枚のチケットを喉から手が出るほど欲しがる音楽ファンは、数え切れないほどいるのではないでしょうか。
アリーナ規模にとどまらず、ゆくゆくは東京ドームと同レベルの最大キャパ、はたまたそれ以上の規模を誇る箱でライブを行うのが当たり前なバンドになってしまいそうで、末恐ろしいです…。
最後に
令和のモンスターバンド・King Gnuが12月1日にCDリリースする『BOY』は、TVアニメ『王様ランキング』のOPテーマ曲としてポップに、鮮やかに作品を彩りつつ、彼らならではの躍動感が炸裂した一曲。
King Gnuの出発点ともいえる1stアルバム『Tokyo Rendez-Vous』の発売から早4年、彼らはまた新たな可能性を感じさせる『BOY』を世に放ち、数多の音楽ファンの心を揺さぶっています。
無尽蔵に生み出され続ける”King Gnuらしい”楽曲の数々は、もはや“King Gnuというジャンル”と言い表すことでしか、その凄味を語れなくなってきてしまっているのではないでしょうか。
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