DUSTCELL – 2人の鬼才が生み出す「美と狂気」の世界! 超人気ユニットの経歴とは…?

DUSTCELL – 2人の鬼才が生み出す「美と狂気」の世界! 超人気ユニットの経歴とは…?

バーチャルシンガーの花譜やアーティストのカンザキイオリさんを擁する、YouTube発のクリエイティブレーベルKAMITSUBAKI STUDIO

そのKAMITSUBAKI STUDIO所属のDUSTCELLは、ヴォーカルEMAさんと元ボカロPのコンポーザーMisumiさんからなる今隆盛の女性ヴォーカルと男性コンポーザーのユニットですが、「美と狂気」をテーマとするダークで内省的な楽曲を聴かせるという点で、他のユニットと一線を画しています。

2019年10月にユニット初の楽曲「CULT」をYouTubeに公開すると約3週間で100万再生を記録し、今年4月に公開された「命の行方」はわずか4カ月で1000万再生を突破。

2020年5月の1st アルバム「SUMMIT」も好評で、アルバムリリース後の配信ワンマンライブも含め2度リアルライブも開催しています。

DUSTCELLの2人は結成以前にはそれぞれソロで活動していたこともあり、デビューから約2年ながら早くも各々の活動も活発に。

10月には「命の行方」などを収録した2nd アルバム「自白」のリリースを控えています。

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DUSTCELLとは?


kamitsubaki.jp

EMAさんからMisumiさんにコンタクトを取ってDUSTCELL結成

ユニット名のDUSTCELLを考えたEMAさんは、『DUST(ゴミ、埃)とCELL(細胞)を合わせた造語で、あまり自分に自信を持てない私でも、リスナーの細胞になれたらいいなと思って』と由来を語っています。

DUSTCELL結成以前からそれぞれアーティスト活動を行っていた2人はTwitterでフォローし合っており、EMAさんはボカロP時代のMisumiさんの曲をカバーしていたほどのファンでした。

ある時EMAさんから『一緒に音楽をやってくれませんか?』とMisumiさんに連絡し、ちょうど誰かと一緒に音楽をしたいと思っていたMisumiさんは『初めて聴いた時にあまりに曲に合っていてビックリした。宇多田ヒカルさんの声にある神聖さや浄化されるような感覚があった』とEMAさんの歌声を絶賛、2019年10月にDUSTCELLを結成しました。

人見知りのEMAさんが最初にMisumiさんと話したときの印象は『優しそう』で、3回目の打ち合わせでようやく『この人がMisumiさんなのか』と顔を覚えたそうです。

MEMO

DUSTCELL以前のEMAさんは「歌ってみた」動画を投稿していた歌い手やVTuberとして活動しており、Misumiさんは「オルターエゴ」「反重力の街」で殿堂入りを果たしているボカロPでした。

ダークで独創的な楽曲でデビュー作から注目を集める

個性的で独創的な美しい曲を作りたいと「美と狂気」をテーマに、一度聴くと耳に残るメロディと変幻自在のサウンド、誰もが抱えていながらも決して口には出せない心の闇を描き出した歌詞が、DUSTCELLの楽曲の特徴です。

また2人共に歌詞を書いており、EMAさんがメロディと歌詞を一緒にときに1、2時間で完成させるほど感覚で作るのに対し、Misumiさんは先にメロディラインをピアノで作った後に、好きなヒップホップの影響から口に出して心地の良い歌詞にするというように、制作方法には違いがあります。

DUSTCELLの結成まもなく、YouTubeに「CULT」のMVを公開すると、『透き通った歌声が良い』『この曲を作れるのが凄い』とすぐに注目され約3週間で100万再生を突破しました。

以来、毎月か多いときには月に2作MVを発表し続けて着実に評価を獲得。

再生回数100万回以上を連発し、2021年4月に発表した「命の行方」で初の1000万再生を達成しています。

2020年5月には、「CULT」「アネモネ」「狂う獣」「ONE」などボカロ系からバラードやラップまでを網羅した人気曲を収録した1st アルバム「SUMMIT」をリリース。

頂点や山頂を意味する「SUMMIT」には「ここから頂点を目指していこう」という意志が込められています。

MEMO

「SUMMIT」は、発売前にBOXパッケージ版の初回生産分は完売しています。

才能豊かな2人はソロ活動も活発に

元々ソロのアーテイストとして活動していたEMAさんとMisumiさんは、DUSTCELLと並行してソロの活動も自由に行っています。

EMAさんは、yamaさん変態紳士クラブのGeGさんなども参加している、音楽シーンを牽引するアーティスト達を「どこかにある架空のアパート入居者」に見立てて楽曲を発表するYouTubeチャンネルMAISONdes(メゾンデ)から、2021年6月に前職・ぼくのりりっくのぼうよみのたなかさんとのコラボ曲「ダンス・ダンス・ダダ feat. EMA, たなか」を発表。

2021年6月公開の劇場アニメ「映画大好きポンポさん」の挿入歌「反逆者の僕ら」の歌唱も担当しました。

コンポーザーMisumiさんは、レーベルメイトであるバーチャルシンガー春猿火の10月リリースの1st アルバム「心眼」に作曲や編曲で参加するなど、活動の場をますます広げています。

DUSTCELLのプロフィール

EMA

幼稚園の頃から歌うことが好きで、小学生で大塚愛さんのファンになりお母さんとライブにも行っていました。

中学生になるとパソコンを使い始め、ニコニコ動画やボカロと出会い、人気曲をカバーする「歌ってみた」を知り、百均の通話用マイクとフリーソフトで自分でも動画を撮り始めます。

当初は大塚愛さんから始まり、ハチ名義の米津玄師さんwowakaさんDECO*27さんの楽曲を歌ってこっそり録音していたこともあります。

それから「歌い手」としてMisumiさんなどの曲を歌ったりVTuberとしても活動していましたが、次第に自分で作りたいと思うようになってMisumiさんにコンタクトを取り、DUSTCELLのヴォーカルとして活動を始めました。

他人に嫌われることを極度に恐れていた時期があり、自分に自信が持てない為に書く歌詞もダークな世界観のものが多くなってしまうそうです。

毎日付けている日記には、自分にしか読めないような文字でそのときの感情や記憶を綴り、後で見返して歌詞を書いています。

宇多田ヒカルさんYENTOWNのAwichさんamazarashi、K-POPのBTSBLACKPINKなど、普段から特定のジャンルにこだわらずに様々な音楽を聴いています。

Misumi

ルーツは宇多田ヒカルさんで、高校の軽音楽部で組んだバンドでドラムを叩き始め、最初にカバーしたのが大塚愛さんというのもEMAさんと共通しています。

MEMO

特に宇多田ヒカルさんには、『楽曲制作の際に意識しているアーティスト』『挑戦的なのに多くの人に届く音楽をやっているのがかっこいい』と語るほど多大な影響を受けています。

バンドを辞めていた頃にクラブミュージックやダンスミュージックを知り、以前から好きだったボカロPを始めました。

ボカロP時代には「オルターエゴ」「反重力の街」で殿堂入りしたのをはじめ、「狂う獣」「ドロシー」などの人気曲を多数制作。

日本の音楽と欧米のポップスの良い部分をミックスさせたようなK-POPの構成や展開を好み、imoutoidTempalayラッパーのKOHHさんTohjiさんなどをよく聴いています。

DUSTCELLの経歴

2019年10月にYouTubeに公開した「CULT」で活動を開始し、以降ほぼ1か月に1、2作YouTubeに楽曲を発表。

活動開始と同時に公開したデビュー作「CULT」は、約3週間で100万再生を突破した後も伸び続け、約570万再生を記録。

他にも、「命の行方」約1160万再生、「STIGMA」約400万再生、「DERO」約380万再生、「アネモネ」約280万再生、「DOMINATION」約240万再生と、次々とヒットを連発しています。

2020年5月に待望の1st アルバム「SUMMIT」をリリースすると、iTunesアルバムチャートで2位を記録。

7月にはアルバムリリース記念として、渋谷・スペイン坂で1年間限定オープンしていたKAMITSUBAKI STUDIOのショップ兼ギャラリースペース「3.5D by KAMITSUBAKI STUDIO × PARCO」にて「DUSTCELL展」を開催し、Tシャツやキャップ、シャワーサンダルなどのグッズも販売しました。

また渋谷にあるライブハウスWWWにて、EMAさん初のライブでありDUSTCELL初のワンマンライブを無観客と配信で開催しています。

8月の1st デジタルシングル「DERO」リリース以降、これまで「PAIN」「Mad Hatter」「命の行方」「独白」「TOUBOU」の6作(9月6日現在)を発表しています。

11月には、デビュー1周年記念としてLIQUIDROOMにて2ndワンマンライブもリアルと配信の両方で開催。

2021年4月にYouTubeに公開した「命の行方」のMVが、アニメ・ゲーム・CGなどの専門学校HALのテレビCMソングに起用されるなど、DUSTCELL初の1000万回を突破。

10月には「命の行方」「独白」「TOUBOU」などを収録した2nd アルバム「自白」をリリースし、11月にはZepp Tokyoでワンマンライブも開催します。

DUSTCELLオススメ曲

当初は「美と狂気」をテーマにしていたDUSTCELLですが、現在でも毎回必ず「美と狂気」がコンセプトというわけではなく、そのときどきに作りたい音楽を自由に作っています。

枠組みを決めて一貫したイメージを表現し続けるというよりも、流動的で常に移り変わっていくことがDUSTCELLらしさです

命の行方

YouTubeで初めて1000万再生を突破しているDUSTCELLの代表曲です。

専門学校HALの2021年度テレビCMの為に書き下ろされたこの曲は、HALの2021年度メッセージ「未来は、今、変えろ。」をもとに、Misumiさんは「生きること」「何かを生み出すこと」をテーマに制作しました。

「どの時代でも、どんな場所や状況であっても、強い意志と姿勢が今を変えて、未来を切り開く」という力強いメッセージが込められています。

『これまでやってきた音楽全てを詰め込んだ』とMisumiさんも語る自信作で、同じフレーズのメロディを繰り返すことで、歌っても聴いていても心地良い曲に仕上がったそうです。

壮大なスケールのMVは、YOASOBI「ラブレター」のジャケットイラストなども手掛けたbanishmentがアイデンティティの模索と昇華をテーマに制作、『自分との戦いを自分なりの世界観で表現しようと試みました。』とコメントしています。

TVCMの監督・キャラクタープロデュースは、HALの卒業生の吉武薫さんが担当しました。

CULT

デビュー曲「CULT」は、映画「ファイト・クラブ」にインスパイアされて、MisumiさんのボカロP時代の人気曲「オルターエゴ」「狂う獣」と同じく多重人格をテーマに制作されました。

無理にひとつの人格だけを演じ続けるのではなく、自分の中にいる複数の自分を肯定している曲です。

『最初の曲なので名刺代わりの作品であることを意識しつつも、飽きさせない構成にしたかった』と、「オルターエゴ」など過去作へのセルフオマージュでもあります。

アネモネ

1st アルバム「SUMMIT」の2曲目に収録されている「アネモネ」は、意味や語感にまでこだわっている歌詞や上下に激しく跳ねるメロディなど、MisumiさんのボカロP時代を彷彿とさせる疾走感全開の曲です。

ボカロっぽい曲だからこそ、EMAさんのヴォーカルの幅広い表現力や声質が際立っています。

STIGMA

2020年7月の初リアルライブでワンマンライブの最後に演奏された「STIGMA」。


あの日全て壊した0に戻る
死ぬまで唄を紡いでいく
今生きている
過去を抱きしめ 0は1に声を枯らす

という歌詞は、DUSTCELLとして始動する際にTwitterに載せた声明の『全てを捨てて、0から音楽を始めようと決心しました。』から引用したもので、歌い手やVTuberを辞めてDUSTCELLのヴォーカルになったEMAさんの強い意志が印象的です。

ONE

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ」を一気観したMisumiさんが、世界や人間について考えながら制作しました。

曲名の「ONE」には、「孤独」「かけがえのない最愛の人」この世界は「ひとつ」、という3つの意味が込められています。

EMAさんは初めて聴いた時にシンジとカヲルのことだとわかったそうです。

Misumiさんも『コーラスも上手い』と称賛するEMAさんのコーラスによって、より一層壮大な曲に仕上がりました。

最後に

狂気的で美しいダークな世界観のDUSTCELLは、音楽のルーツが似ているEMAさんとMisumiさんという2人のアーティストによるユニットだからこそ、重層的でスケールの大きさも加わった作品に昇華させることができます。

「命の行方」「CULT」「アネモネ」「独白」など人気曲が多数カラオケに入っているので、DUSECELLの世界に浸りながら歌ってみてください。

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