Laura day romance – 進化系極上インディロック! その経歴や魅力とは…?

Laura day romance – 進化系極上インディロック! その経歴や魅力とは…?

2020年6月にリリースした1stアルバム「farewell your town」が好評で、その後発表したシングルでさらに評価を高めて今大注目されているのが、男女ツインヴォーカルのバンドLaura day romance(ローラデイロマンス)です。

4人編成のインディー・ロックバンドLaura day romanceは、早稲田大学の音楽サークルで2017年に結成されました。

爽やかで温もりのあるサウンドと、ビーチ・ボーイズなどのカリフォルニア・ポップス譲りのコーラスやハーモニー、文学性とポップさのバランスが絶妙な歌詞で人気です。

今回は、ギターロック好きにはたまらないLaura day romanceをご紹介します。

Laura day romanceとは?

FUJI ROCKに出たい!Laura day romance結成

インディー・ロック志向がわかるLaura day romanceのバンド名は、サンフランシスコのインディー・ロックバンドガールズの曲名「Laura」とそれに合う言葉「day romance」を繋げたもので、特に深い意味はないそうです。

早稲田大学の音楽サークルに所属していた、ギターの鈴木迅さんがギター・ヴォーカルの川島健太朗さんに声をかけ、前のバンドが活動休止になっていたヴォーカル・タンバリンの井上花月さんを誘い、『FUJI ROCKに出たい』と2017年2月に結成。

鈴木迅さんと川島健太朗さんは出会ったばかりの頃に、MP3プレーヤーを見せ合いっこしながらくるりとヴァンパイア・ウィークエンドの話で盛り上がり、『こんなナードな人と出会えるなんて、大学ってすごい』とお互い内心思っていたそうです。

周りにたくさんいた女性ヴォーカルの中で、「柔らかくて温かい、アクがなく嫌いな人はいない」当時から特別な声を持っていた井上花月さんをメンバーに誘い、ツインヴォーカルとして活動を始めました。

当初は3人編成だったこともあり、山下達郎さんがいたシュガー・ベイブのようなアコースティックバンドでした。

サポートメンバーを経てドラムの磯本雄太さんとベースの清水直哉さんが加入し、次第にギターロック寄りに。

2019年に清水直哉さんが脱退してからは4人で活動しています。

ビーチ・ボーイズ、ガールズ、シュガー・ベイブ、ビートルズなどを参考にした丁寧な曲作りと、3人のコーラスワークがLaura day romanceの特徴です。


https://www.lauradayromance.com

完成度の高いデビューアルバム「farewell your town」が話題に

1st EP「her favorite seasons」から新人バンドらしからぬポップセンスで話題となり、「出れんの!?サマソニ!?」枠でのSUMMER SONIC 2018やBAYCAMP 2018 前夜祭TGIFへの出演で、要注目バンドと話題を集め始めました。

自主企画ライブはソールドアウト、インディーズバンドのストリーミングサービスEggsスタッフが選ぶマンスリープッシュアーティストに選出されるなど周囲からの期待が高まるなか、2020年6月に待望の1stアルバム「farewell your town」をリリース。

一般的にデビューアルバムでは、インディーズ時代の総決算のような作品を発表するバンドが多いなか、Laura day romanceは「架空の街」をコンセプトとするアルバムでデビューしました。

季節と時間の移ろいや、日常の何気ない風景を目にした際の情景を描き、何も考えずぼんやりと聴いている時に「なんか良い」と思ってもらえるようなものを目指した「fgarewell your town」には、はっぴいえんどやシャムキャッツと、吉本ばななさんや江國香織さんの本に共通してある優しい共感をテーマに書かれた楽曲が収録されています。

今年5月からの、「fever」と「東京の夜」の2カ月連続リリースシングルも好評です。

Laura day romance・メンバー

井上花月(Vo/Tamb)

ヴォーカルとタンバリン、作詞を担当しています。

小さい頃から、青い鳥文庫やハリー・ポッターなどのファンタジー系、ホラー小説を読みつつ合唱を始め、吹奏楽部だった中学生で読んだ綿矢りさ「蹴りたい背中」に衝撃を受け、吉本ばななさん、江國香織さん、山田詠美さんといった女性作家の描く物語にのめり込みました。

高校は軽音楽部に所属し、大学からバンドを開始。

音楽の原体験は松任谷由実さんで、幼稚園の頃からカラオケで歌いまくっていました。

一番聴いていたのはJ-POP、バンドにハマったきっかけはチャットモンチーです。

川島健太朗(Vo/Gt)

哲学的で文学性の高い歌詞や尖ったサウンドもありながらポップに着地するスピッツが、音楽とギターを始めたきっかけです。

ずっとイギリスの音楽を聴いていましたが高校でネオアコが好きになり、憧れの存在は膨大な音楽を独自に消化していたフリッパーズ・ギター

大学で鈴木迅さんからペイヴメントやウィルコを教えてもらい、キャロル・キングなどのアメリカのポップスも知りました。

主にコピーバンドで演奏していたので、Laura day romanceが初のオリジナルバンドです。

鈴木迅(Gt/Cho)

バンドのコンポーザー。

良い音楽に共通している、マニアから子供まで誰にでも受け入れられるポップでマニアックな音楽を目指しています。

J-POP好きの家庭に育ち、父親の影響で知ったビートルズとグリーン・デイやレッチリを入口に、さらにコアな音楽にのめり込みました。

「farewell your town」を、多角的な解釈ができて想像に広がりのある「架空の街」をコンセプトにしたのは、衝撃を受けたヴァンパイア・ウィークエンドの4作のアルバムにある多様性を表現したかったからです。

磯本雄太(Dr)

早稲田大学の違う音楽サークルから、1年ほどのサポートメンバーを経て加入しています。

高校まではハード・ロックやメタルのバキバキにドラムを叩いている音楽を好み、大学からソウルやファンク、R&Bを知り、なかでもカーティス・メイフィールドなどの1970年代のシカゴ・ソウルを聴き始めました。

『なぜ誘われたのだろう?』と戸惑ったほどインディーの音楽を知らなかった為に、Laura day romanceに入り未知の世界だったインディー特有のドラム・フレーズに触れるようになりました。

Laura day romanceオススメ曲

以前はエレキギターを派手に鳴らしていましたが、現在は日本のフォークソングの流れも汲むオーガニックなバンドサウンドに移行しています。

まず鈴木迅さんが弾き語りでラフに作り、井上花月さんの審査を通ったものを作りこんで曲にしていきます。

Sad Number

初めてLaura day romanceを聴くならこの曲、とファンから絶大な支持を得ているのが「Sad Number」。

ペイヴメント「Carrot Rope」へのオマージュのようなMVと、予定調和に収まらない曲構成や突然終わるラストなど、インディー・ロック好きにはたまらない曲です。

大停電

Laura day romanceらしい井上花月さんと川島健太朗さんのツインヴォーカルが聴ける名曲「大停電」は、浜辺美波さん主演の映画「屍人荘の殺人」の挿入歌に起用されています。

爽やかで軽快な曲を演奏するバンドと思っていた人は、実は骨太のギターロックバンドであることに驚いたそう。

fever

架空の街の物語を綴ったコンセプトアルバム「farewell your town」の次にリリースされたのは、コラージュのような「fever」です。

それまでのLaura day romanceを誤解されたとしても、誰かを喚起する忘れられない曲を目指して制作。

より一層爽やかでキャッチーなこの曲は鈴木迅さん作詞作曲によるもので、井上花月さんも『今までで一番良い』と絶賛する自信作です。

東京の夜

2021年5月の「fever」に続き2カ月連続でリリースされた「東京の夜」は、前作とは対照的なエモーショナルでパーソナルな一曲。

機械的にはならないように、できるだけ不規則でその場でフレーズを選んだように聴こえる演奏を意識しています。

ポップさよりも哀愁のあるギターで叙情的なサウンドを優先し、日本語とエレキ・ギターの相性を重視しました。

rendez-vous

作詞もしているヴォ-カル井上花月さんは、『すべては移ろいながら繋がり続いていく。刹那的であっても、そこには愛がある』と、変化を受け入れることについて書いています。

MVは香港映画の「恋する惑星」に近づけようと、映画っぽさが増すように字幕を中国語と英語で付けました。

最後に

捻りと少しクセのあるインディーロックが、Laura day romanceは井上花月さんのヴォーカルとコーラスワークで軽快でポップに仕上がっています。

ハマると抜け出せなくなるインディーロックを鳴らしながらも、ドライブや散歩中のBGMとしても聴ける極上のギターロックバンドLaura day romanceに期待大です!

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